聴覚記憶から逃れることはできないのか

懐メロを聴くと、その時代にタイムスリップする…なんてこと、皆さんよくある事と思います。どんな曲でも、なんかほろ苦く甘い、まさにビタースイートに感じるのは何故なんでしょうね。その答えは多分、過去を、そして今を、完璧に生きれる人間なんていないからでしょう。何かしらのリグレット、やり残したこと、叶わなかったこと、力不足…そんな過去の、そして今の自分と向き合う時間、それが懐メロタイムスリップの旅なんだと思います。

この曲を聴く限り、その頃好きだった人のことを想い出さずにはいられない。想い出さずに聴くことはできないのだろうか、特にその人が今どうこうというわけではないのだけど、どうしても反射的に思い出してしまうもの。。

そんなこと考えながら聴くのもなんだなと、避けがちになったり、罪悪感まで感じたり(笑)これはもう、懐メロの呪縛。聴覚記憶おそるべし。脳の記憶と音とのリンクは、絶対的。
だからこそ、ご老人に記憶を呼び起こさせる時に懐メロかけたりするのは、効果的なのだろう。私もこうして永遠に、この呪縛から解かれることはないのかと思うと、これこそが私の歩んできた人生なのだと、その音楽を通じて改めて思い知らされるのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?