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我が家の犬が、息を引き取りました


我が家の犬が、先日亡くなりました。

Noteに綴るべきつもりではなかったのですが、悲しくて苦しくて、どこかに気持ちを吐き出さないと居ても立っても居られません

新たな動画製作も、星空の撮影も、なにもかもnoteに書くことができません。

死因は、心タンポナーデの再発。
心臓を覆う膜内に出血を起こし、その圧力で心臓を圧迫、循環不全を起こすという病気です。
悪性腫瘍による血管破裂が根本原因の様ですが、突然発症するので、前触れはなく、唐突になります。
事実、1週間前の検診では、異常は見受けられませんでした。

7/8(金)、診療時間ギリギリに動物病院に駆け込み、一命を取り止めることができました。
心膜に針を刺し、血液を抜き、止血剤を注射してもらいました。
ストレスで心臓に負担を掛けない様にと、家に連れて帰ることになり、問題なければ2日後に再診ということになりました。

悪性腫瘍が根本原因である場合、余命は長くて2カ月。
悪性腫瘍である確率は7割程度。残り3割は原因は不明だが、完治する可能性が高いということ。3割にすがる思いでした。

再診までの2日間、注意深く観察していました。
ご飯もよく食べるし、ベロも血色が良く循環不全は見られません。
我が家の犬は、排便は家ではしないものですから、近くの公園に連れていきます。
でも心臓に負担を掛けないようにと、カートに乗せて連れていきました。
それが表紙絵です。

近くの公園までカートに乗っていくとこ

この写真が生前、最後の写真となるとは、思いませんでした。

7月10日(日)の再診では、心膜内に血液は溜まっておらず、悪化は見られないとのこと。
獣医さんからは、自由にさせてあげて良いとのことでした。
ホッとひと安堵。一週間後に再診と決まりました。

月曜日は念のため、カートに載せて排便だけにしてもらいましたが、7月12日の火曜日に帰宅してみると、2階から玄関まで駆け下りてきてくれましたので、カートなしで、近くの公園まで排便のための散歩に出かけました。

容体が急変したのは、帰宅後30分した頃。
帰宅後は、水もがぶがぶのみ、元気そうだったのに、突如、私の後ろで「ドサッ」と倒れる音・・倒れ込んでしまったのです。

すぐにベッドに運び、子どもには動物病院へ連絡するようにお願いしました。でも、ちょうど診療時間外・・・

ベロは白く、明らかに再発の兆候が見られます。
手で口元にご飯を持っていくと食べてくれましたが、1時間程すると、血反吐と一緒に吐き戻してしまいました。

22時半頃、その場所から動けない犬の横で寝るために、私もアウトドアのマットを用意していると、痙攣しながら吐き戻し、ぐったりとしてしまいました。

あまりの凄絶さに気が動転しながらも、藁にもすがる思いで、動物病院に電話・・・留守番電話ではあるものの、急患は23時まで別の電話番号に受付るという内容のメッセージが流れます。
今、22時45分。
何度も電話を掛ける物の、話し中で繋がらない。
23時ジャスト、電話が繋がり15分もしない内に連れていくということでお願いしました。

電話を切った矢先、我が家の犬は、スックと立ち上がり、荒い呼吸を止め、精悍な顔つきに・・・
その直後、左側にいる、私と私の長男に体を預ける様に倒れ込み、私たちの腕に抱かれて息を引き取りました。

その顔は、先ほどからの苦しみからは程遠く、安らかに眠っている様です。
私たちは涙が止まりませんでした。

私が気に病んでいるのは、再診時に犬の前で獣医さんと話した内容のこと。
一度目の受診代が5万円です。悪性腫瘍が原因だった場合、心膜から血液を2カ月毎日抜くと、300万円掛かることになります。
私は獣医さんに「うちにはそんなにお金がない。悪性腫瘍が原因だとしたら、検査を省いて、心膜から血液を抜いて楽にすることに費用を当てたい。苦しまないようにして最後をみとってやりたい。」と相談したのです。
この子は頭の良い子です。
完全には言葉は理解しないまでも、内容を理解したのではなかった?と今になって思います。

偶然かもしれませんが、診療時間後に悪化したのも、うちの家庭の金銭面を気にしたのかもしれません。
最後に救急診療に電話したあとに、亡くなったのも、私に罪悪感を感じなくさせるためだったのではないか? と考えてしまいます。

息も絶え絶えの状態なのに、なぜ、私の静止を振り切って立ち上がったのか?
なぜ、最後に息を止め凛々しい顔立ちになったのか・・・私たちに気を使わせないための気遣いだったのではないでしょうか?
私は、息を引き取る最後の最後まで気を遣わせてしまったのではないでしょうか?

ごめんな。うちにもっとお金があれば、そんなに気を遣わせることもなかったろうに。本当に申し訳ない。

私は、心のどこかで、余命2カ月であれば、お金を掛けない内に早く亡くなることを望んでいたのではないのだろうか?
恐らく望んでいたのだと思う。
でも、これが望んでいた結末なのか?

君は、うちに来て幸せだったのだろうか?

今、考えても、あの時、どの選択肢を選択していれば正解だったのかが分からない。

いつも、お風呂場の足ふきの上で待っていてくれてありがとう。
お風呂上りだからと、あんまり口をベロベロさせてあげなかったけど、好きなだけベロベロさせてあげれば良かったね。

帰宅時にまっしぐらに玄関まで出迎えてくれてありがとう。もっと、体全体で感謝を表現してあげたら良かったね。

また、最後の最後に壮絶な死に様を見せてくれて本当にありがとう。
私も、君を見倣って、命尽きるまで自分の足で立ってみせるよ。
私の命が尽きる時には、迎えに来て欲しい。
知らないところへ行くのは不安だけど、君と一緒なら安心して行けそうだ。
子どもたちが立派に巣立つまで、まだまだ私には責務があって、当分先のことになりそうだけど。

いままで、本当にお疲れ様でした。そして、本当にありがとう。
君に3度助けられたこの命、大切に使わさせてもらいます。
天国にいる私の父に、君を迎えに来るように伝えておくよ。
私が行くまで、二人で楽しく過ごしていてね。
それでは、また。


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