データから見たマッチレビュー 栃木SC対アビスパ福岡

 前節Vファーレン長崎に0-1で敗れたアビスパ福岡は、今節アウェーで21位の栃木SCと対戦します。栃木は22節の山口戦以降5分4敗と勝利がありません。しかし、今シーズン無失点試合が10試合あるため、簡単に得点を奪える相手ではないと思います。
                                   

 栃木のデータの攻撃面のデータを見てみます。

シュート数22位                             シュート成功率21位                        30メートルライン侵入数22位                   ペナルティエリア侵入数22位

 データから、チャンスを作れずに苦戦していることがわかります。しかし、敵が前がかりになった状態でボールを奪い裏につなげれば決定機を作り出せています。栃木はロングカウンター時のゴール率4位、ロングパス使用率1位であるように、ボールを奪うと中盤を省略して前線にロングパスを送って得点を狙います。また、敵陣ポゼッション時のドリブル1位でゴール率5位です。相手が前がかりになった状態で裏のスペースに抜けた選手にボールをつなぐ機会が多いのかもしれません。

 栃木は攻撃回数がリーグ5番目に多いです。おそらく相手からボールを奪う力があるのではないかと思います。しかし、奪った後にうまく前にボールをつなげられないため、チャンスを作り出せていないのではないでしょうか。

 栃木は守備のデータを見ると、守備の際にどれだけ相手を前進させなかったか、自陣ゴールに近づけなかったかを示すKAGIが22位です。つまり、J2で最も敵の侵入を許していることになります。栃木は守備の際にセンターサークル付近からプレスをかけますが、自陣深くまで相手に侵入されると両ウイングが下がって5バックの形でブロックを作って、敵がペナルティエリアへ侵入するのを防ごうとします。プレスをかけてボールを奪うよりも自陣に引いて守る時間が多いことが予想できます。

 福岡今シーズンの試合を観ていると引いた相手を崩すのに苦戦しています。栃木のペナルティエリア手前までは侵入できると思いますが、そこからゴールを割れるか、また、敵陣深くでボールを奪われると相手のカウンターから失点するリスクがあります。どのように相手を崩すのかに注目したいです。

 福岡はJ2残留を確実にするためにも、この試合で勝ち点3を手に入れてほしいです。


  


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