データから見るマッチプレビュー アビスパ福岡対FC琉球

前節レノファ山口に敗れたアビスパ福岡は、今節開幕戦で3点を奪われて敗戦したFC琉球と戦います。

琉球は攻撃回数が14位ですが、シュートが5位です。またチャンス構築率が3位です。攻撃の機会は少ないですが、シュートで終わらせる攻撃をしていることがわかります。パス数が4位であることが示すように琉球は自陣からパスをつないで敵陣にボールを運んで敵陣のスペースを狙ってチャンスを作ります。ラインを高く保って全体をコンパクトにしてワンタッチで相手ゴールに迫ります。琉球のチームスタイル指標を見ると、中央攻撃時のシュート率とゴール率が2位です。中央から攻めるときのコンビネーション率が2位でロングパス使用率と空中戦使用率が21位であることからパスをつないでチャンスを作っていることがうかがえます。

一方、相手が前からプレスをかけてきた場合は前線にシンプルにロングボールを放り込んで得点を狙うこともできます。特に、後半リードされている状況で、高さのあるFWの上原を投入してロングボールから得点を狙うケースが直近の3試合では見られました。上原は今シーズン3ゴールを挙げていますが、すべて途中出場での得点です。敵陣30メートルラインへの侵入数がリーグで3番目に多いですが、琉球はペナルティーエリア内への侵入数が12位と低迷していることら、ボールを持って自陣を超えても相手陣内深くには侵入できていない場面が多いのではないかと思います。そのような場合は無理につなぐのでなくシンプルに長いボールを入れて味方の高さを利用した攻撃をしていると思います。

福岡は守備の際に、前線からのプレスに対して後ろが連動して前進できていない場面が今シーズンは見られます。琉球を相手にした場合、FWと中盤のスペースを突かれる危険があります。一方、自陣に下がってブロックを作って守る場合もパスで崩されて失点するリスクもあります。この試合での福岡の守備の仕方に注目したいです。

琉球の守備面を見ると、高い位置からプレスをかけるので、ディフェンスラインの裏にスペースができてしまいます。被攻撃数が8位である一方被シュート成功率がリーグワーストです。打たれたシュートが失点に直結する可能性が高いことを示しています。おそらく、ディフェンスの裏に抜けだした相手にフリーでボールが渡ってしまう場面が多いのではないかと思います。特に琉球は攻撃のときにサイドバックが高い位置まで上がります。福岡は奪ったボールをシンプルにサイドにつなぐことでチャンスを作れるのではないかと思います。今シーズンの福岡は、クロスからの得点が36%と最も多いです。サイドから崩す得意の形で得点を狙えると思います。また、琉球の失点パターンを見るとセットプレーからの失点が全体の32%と最多です。攻撃をシュートで終わらすことができなくても、CKやFKにつながてセットプレーの機会を増やすことで得点を狙ってほしいです。

現在福岡は勝ち点35で18位、琉球は勝ち点37で16位です。この試合で福岡が勝ち点3を手にすれば、順位が逆転します。1つでも順位を上げてシーズンを終えるためにも白星を挙げてほしいです。













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