データから見るJリーグマッチプレビュー アビスパ福岡対徳島ヴォルティス

 アビスパ福岡は、前回アウェーで敗れた徳島ヴォルティスと対戦します。


徳島ヴォルティスのボール支配率はJ2で2番目に高いです。クリア数が22位と最も少ないことからもボールを持っている時間帯が多いことがわかります。ボール支配率上位3クラブのデータを見ると、徳島の特徴が浮かび上がってきました。

京都 ボール支配率1位(59.7%)パス数1位(621本)ドリブル数15位         徳島 ボール支配率2位(55.7%)パス数10位(475本)ドリブル数2位         東京V ボール支配率3位(53.8%)パス数2位(576本)ドリブル数22位

 ボール支配率とパス数は比例することが多いですが、徳島はボール支配率が高い一方で、パス数は多くありません。しかし、2クラブのドリブル数が少ないのと比べて、徳島のドリブル数はリーグ2位です。ドリブルによってマイボールの時間が増えているのかもしれません。チームスタイルを見ると、敵陣ポゼッション時のドリブル数が2位です。前節の甲府戦では自陣から敵陣サイドにつないだボールを左ウイングの杉本がドリブルで敵陣深くまで侵入を試みた場面がありました。徳島の敵陣ペナルティエリア侵入数は10位と多くないですが、コーナーキック数は3位です。サイドからの仕掛けによってコーナーキックを得ているのかもしれません。徳島はセットプレーからの得点が全ゴールのおよそ30%と最も多いです。福岡守備陣は相手にコーナーキックを与えないことが失点回避の策かもしれません。

 徳島は攻撃時にDFラインは上がり両サイドのウイングはFWと同じ高さまで上がります。しかし、間接FK数は21位のためオフサイドトラップを仕掛けられていないことが福岡は相手の両がわかります。攻撃から守備への切り替え時にラインが揃っていないと思います。福岡は相手のディフェンス裏にスペースがある状態でボールを奪って素早く裏へつなげれば、決定機を作れると思います。

 徳島の全33ゴールのうち10ゴール、全34失点のうち13失点がともに後半30分以降に生まれています。試合最後の15分に主導権を握ることが勝敗への鍵になると思います。特に徳島の両ウイングは上下動を動く範囲が広く、福岡が敵陣に侵入する回数が多ければ、相手のスタミナを消耗させることができると思います。

 福岡は、前節岐阜との試合を制しました。連勝を目指して頑張ってほしいです。


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