音の悟り

2020年8月9日 08:36

3ヶ月前から、すべての音（音域）が見えるようになりました。

きっかけは特になく、見えるようになりたいと思ってから15年かかりました。

気付いた瞬間はとても嬉しかったです。
4月か5月に冬にわかれてでスタジオに入った時に、
ドラムセットに座って、ぽん、とバスドラムを踏んだときに、
「となりのトトロ」でまっくろくろすけがささーっと動いていくように、
低音がフロアタムの方へ行って、フロアタムと一部共鳴して壁の方へ行くのが見えました。

いや、実際にはなにも見えていないんだけど、
明確な何かとしてそこにありまして。
「ようやく、みえた！」
と嬉しくなったのでした。

20年前にドラムを初めてから、ずーっとそこがブラックボックスだったんです。
バスドラムとフロアタムが混じった時の低音が感知できないというか、「なんだかぼわんとしているな」というくらいで。

分かるようになりたくて、ミキシングという作業を始めた。（もう10年もやっている）
そのスタジオの日のちょっと前から、自宅のスピーカーで音楽を聴いているとき「あ、今まで見えなかったところが見えてきた」
と思っていて、実際楽器に触れたらどうなのかな？と楽しみだったのでした。

それ以降、本当に演奏が楽しいです。
HeiTanakaの演奏とか、あんなにゴチャゴチャした音楽なのに、
とても分離してよく聞こえていてびっくりしている。
（馨くんが民族打楽器を合わせた自作ドラムセットを使うようになったのもデカいが）

なんというか、良く聞こえるようになると、メンバーみんなの音がさらに愛おしく感じられるし。
今までちょっと苦手だな、と思っていた、「小規模ライヴハウスのバキバキな音」も、たまに食べるカップヌードルみたいな感じで、愛おしい。
演奏が上手じゃない人の演奏を聴いても、「ああ、あなたにしかない音を出してくれてありがとう」って気持ちになるし。（これはコロナの影響がでかい）

ある意味「音の悟り」を開いてしまったのかも知れないですね。
音を観ると書いて、観音だからなあ笑。

この聞こえ方見え方を体型立てて教えられるメソッドをつくれば絶対億万長者になるだろうけれど。
どうやって教えたら良いのか分からない。
わかる人のそばにいてお話したりする、、のが一番なんだろうな。

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