推しの子が完結したんで色々言う
最終章に文句を言う企画ではなくて、完結したからネタバレ込みで語ってもいいだろみたいな感じの記事です。
内容にまとまりはないです。過去に書き散らかしたまま放置してた下書きをくっつけただけ。
原作最終回までのネタバレと、小説「一番星のスピカ」のネタバレを含みます。
・星野アイに天性の才能は無い
いきなり何を言ってるんだって話になるんですが、「星野アイには人を引き付ける天性の才能がある」というのは作中でたびたび言われていて、特にアクア(ゴロー)は何度も言ってます。
ところがこれは事実ではないと僕は思ってます。
アクア(ゴロー)はすごく頭が良いんですが、本人が「何年も一緒に過ごしたけどアイのことは何もわからなかった」と言っている通り、アイのことを何も理解できていません。アイを神格化するあまり目が節穴になってます。
小説「一番星のスピカ」で触れられていますが、アイはステージ出演にあたって照明や演出、台本などにめちゃめちゃ口出しするタイプなんですよ。色んな手段を使って、自分が良く見えるように場を整える。天性の才能というより、本質的には努力の人なんです。
さてここで思い出してほしいのはドラマ「今日は甘口で」の撮影のときです。メルト君がだいぶ棒読みだったアレです。ヒトリニサセネーヨ!
当時のアクアはこう言ってます。「俺には天性の才能がない。だから照明、小道具、舞台、演出、役者、使えるものは全て使ってやる」
同じなんですよ。アイもアクアも。
「自分が目立つために何をどう使えば良いのか計算できる」これが星野アイの本当の能力で、そしておそらくアクアに遺伝しています。
思えば五反田監督が初登場のドラマ撮影のときも、アイは「ステージの上だとみんなから可愛く思ってもらわないといけないけど、撮影ならカメラにだけ可愛いと思ってもらえばいい」と言ってます。普段から計算して仕事している人じゃないと出てこない台詞ですよね。
・アクアは有馬かなが好き
これだいぶわかりやすいと思ってたんですが、誰とくっつくんだろう~とかヒロインレース~とか言ってる人が多くてちょっとびっくりしました。
まず前提として、アクアの行動原理はアイの復讐が第一です。
アイの復讐のためなら何でもする、気乗りしないドラマ出演も、恋愛リアリティショーも、黒川あかねとのビジネス交際も、全てアイの復讐のための行動です。なんなら東京ブレイドの舞台もそうですね。
その東京ブレイドの舞台の後でいったん「復讐は終わった」モードになって黒川あかねとの真剣交際に入るので混乱するんですが、これは「情が移った」みたいな解釈でいいのかなと思います。
また、前日のあかねとの会話で「アイドル有馬かなとの恋愛は絶対NG」と強く認識しているので、アクアの心情的にいったんここで失恋しているとも言えます。
(つまり失恋した直後にキープしてた他の女との交際を始めてるわけですが、生前のゴローはそこそこ派手に女遊びをしていたことが小説「一番星のスピカ」で描写されているので、まあそんなもんかと納得もできます)
話を戻しますが、基本的に復讐第一、アイ第一で生きているアクアがたった一度だけ「アイよりも他の女を優先した」ことがありました。スキャンダル編ですね。
アクアにとって何よりも大事なはずのアイの情報をリークしてまで守ろうとした人、それが有馬かな、というわけです。
そういう解釈のもとで見返してみると、アクアは有馬かなのことを本心から「可愛い」と断言しているのがわかります。アニメでの「瞳の星が白く輝く」演出は全て「この言葉は嘘じゃない」の描写です。
アクアは簡単に可愛いと言うタイプではなく、例えば鷲見ゆき、MEMちょなどのヒロイン以外のキャラはもちろん、黒川あかねやルビーにすら「可愛い」とはほとんど言いませんからね。
また、(ぴえヨンのフリをしているときに)「有馬かなのファン」であるとも言っています。そして有馬かながピーマン嫌いと見抜けるくらいには彼女のことをよく見ている。
いや、好きじゃん。どう見ても。
じゃあどの段階で好きになったんだという疑問が出てくるんですが、子役時代のことはあまり印象に無かった様子なので再会後、おそらく今日あまの撮影時と僕は考えてます。
有馬かなの「アクアの演技、ずっと努力してきた人の演技って感じがして私は好き。細かいテクが親切で丁寧で…」ってのがアクアにブッ刺さったんですかね。
あのシーン、ただの会話シーンなのにアニメでとんでもない作画してるんですよ。そんだけ力入れろって指示があったんだと僕は解釈してます。
ちなみに僕は黒川あかね推しです。
・日本神話との関連
ぶっちゃけ考察する価値は無いと思ってます。赤坂アカが適当につまんで入れたスパイスだろ?
とりあえず作中で名前が出てきているのは「アマテラス」「ツクヨミ」「アメノウズメ」だけだったと思うのでこの3柱を軸に考えてみます。
まずツクヨミを名乗る少女=ゴローとさりなに助けられたカラス、というのが確定しているため、ツクヨミと縁が深いのはゴローとさりな。
ここからムリヤリこじつけると、さりなが天照大神(アマテラス)、ゴローが須佐之男命(スサノオ)となるのでしょうか。
※日本神話ではアマテラス・スサノオ・ツクヨミの3人が兄弟姉妹。
仮にさりな=アマテラスとすると、天岩戸に引きこもっていた(=病気で引きこもっていた)アマテラスを歌と踊りで外に誘い出したアメノウズメ=星野アイ、という図式になりそうです。
そういえば「星野アイは芸能の神に愛されている」と幼少期ルビーが大嘘ぶっこいていましたが、アメノウズメこそ芸能の神そのもの。
ちなみに、そのときルビーが「我はアマテラスの化身」とも言ってました。え、じゃあルビーがアマテラス?全然わからなくなっちゃった。
僕としては、アクアとルビー=イザナギとイザナミ(アマテラスたちの両親、双子であり夫婦でもある)と言われるほうがしっくりきますけどね。
でもそうするとアクルビがゴロさりの両親ということになってしまって、もうメチャクチャ。
やっぱり考察する価値はなさそうです。誰か答えを教えてください。
僕の下書きにあったネタはこんくらいです。
推しの子、最終章には不満ですが僕はかなり好きな作品でした。