毛穴という言葉を生み出したやつの鼻の穴にビタミンC美容液をしぬほど注ぎ込んでやりたい

私の鼻には毛穴がある。たぶん。いや、本当はよくわからないんだけど、たぶん毛穴がある。やっぱないのかも。これ毛穴?毛穴だよね?うーん、毛穴かなぁ。毛穴だとしたら汚れ取らないとだよね。え、ていうかこれ汚れ入ってるの?入ってない?入ってる…よね?鼻擦ったら白っぽいのちょっとでてきた気がする。うそ。ちがうかも。やっぱ消しカスとかかも。消しカスではないか。でもこれ鼻のやつか?てか黒っぽい方は汚れが入っててコレなの?それとも穴が空いてるだけ?じゃあ引き締めなきゃ。引き締めるのってなに?ビタミンC?ビタミンCで引き締まってる?何も変わってないような…これ合ってる?穴縮んでる?まずこれ汚れ取れてる?ていうかこれ本当に毛穴?

みたいな日々を送っている。最悪だ。正解が見えない。しかもなんか脂性肌とか乾燥肌とか普通肌とか色々あって、脂性肌の人にできやすい毛穴と乾燥肌の人にできやすい毛穴は違うから対策が違って、ありえないくらい分岐がある。私はまず最初の脂性肌か乾燥肌か普通肌か、みたいな分岐で一生迷っているのでどうしたらいいのか不明だ。別におでこはちょっとピカッとしているし、触っても脂は出てこないし、粉吹いているときもあれば粉吹いてないときもあるし、混合肌?混合肌とかいうやつなのか?

わかる。わかるよ。そんなこともわからないなら、もう薬局の美容カウンターで一回じっくり検査してもらいなさい、そう言いたい気持ち。あ、そうなんですよ。薬局によっては美容カウンターみたいなとこで肌質検査してくれて、おすすめの商品を紹介してくれるんでごわすよ。

ただ、それするほど悩んでんのか?そんなに時間をかけるほどなのか?と言われると、まずだって毛穴があるかないかすら本気でわからない状態の私に、一体なにができるのか…?みたいな状態なわけだ。毛穴ベイビー状態なのだ。でもここまで悩むなら絶対行ったほうがいい。バカみたいに大量の化粧水を並べて思う。どれ使ってもなんか一緒だし、おすすめ聞いた方がいい。でも、どれ使ってもなんか一緒なんだから、使い切ってから行くべきなんじゃないか?すごい高いの勧められたらどうしよう?破産理由:化粧水なんてシャレにもならない。とかわ〜っと考え始めると、また最初に戻ってきてしまう。愚かなる人間たちよ、これが愚かなる人間なのですよ。よく見てください。同じことしてる人はすぐさま薬局のカウンターに行ってください。開いてなかったら明日行ってください。

私は今日…はもうドラッグストア閉まってるし、明日…はもう予定あるし、明後日…ももう予定あるし、明明後日…は予定はいるかもしれないし、来月…に行こうかな…あ、来月も予定はいるかな…

大体こんなもん、「毛穴」なんて言葉がなければ気にならなかったレベルの物事なはずなのだ。「毛穴」なんて言葉がなければ、私はなんの圧迫も感じずにメイクを落とし、「ダブル洗顔不要だからまぁいいか〜」とか言ってそのままいつも同じ化粧水と乳液をつける日常をただ繰り返していればよかったのだ。なのに、「毛穴」という言葉があるから、私は定期的に(まだ化粧水も洗顔料もあるのに)わぁっとドラッグストアに毛穴を撃退する化粧水を買いに行ってしまう。そして、「毛穴を撃退する化粧水はこんな人には合いません」という記事を見ては「え、私はこんな人なのか…?」と悩む。悩んでも答えは出ないので、結局使ったり使わなかったりする。小学校の時ノートを使い切らないまま次の新しいノートを開けるという不合理な行動をとっていた私らしい「今」だ。でも「毛穴」さえなければ、やっぱりドラッグストアに走る回数は減ったはずだ。え、今度は色ムラ!?次は顎ニキビ!?もうダメだ。もうダメ。何もわからない。私は一体何をどうすればいいんだ。

美容の焦らせワード、これからFワード並みに規制していってくれないかな。美容焦らせワードにそのまま単純に焦らされているよ、ビタミンC美容液に押し流されてしまう。お前の鼻にビタミンC化粧水流し込んだろか。いい匂いだし。

みかん食いてえ。

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