見出し画像

UX設計への心理学の活用

心理学はファジーな領域だと勘違いしている人は多いと思います。
しかし、心理学は実際にUXデザインにとても役に立つ学問なんです。
ローンチ後のサービスでは、定量データをもとに改善や新規企画が可能なのに対し、スタートアップでは定量的なデータをもとに設計することは難しいと思います。
UXを設計する際に根拠が少なくて困ることがあります。

そこで心理学です。

心理学で証明されていることは基本的に統計的なデータに基づいていますから心理学を掛け合わせることで、間接的に統計的なデータとひも付けながら
ある程度根拠のある設計が可能になるんです。

さて、ここでクイズです。

Q.先にコピーを取らせてもらえた確率がもっとも高いのはどれでしょうか?
A:「先にコピーを取らせていただけますか」
B:「急いでいるので、先にコピーを取らせていただけますか」
C:「コピーを取らなければいけないので、先にコピーを取らせていただけますか」

-

-

-

正解はBです。
A:60%承諾
B:94%承諾
C:93%承諾
という結果だったそうです。

こじつけのようなCの理由でもこのような結果となりました。
人は「理由がある」ということで、納得感を感じて行動を起こすということが、
わかりやすく説明されている実験結果と言えますね。
この効果をUXデザインに活かすことができます。
例えば、サービスやゲームでありがちな基本情報の登録をお願いするシーン。
ダイアログで表示されていたとします。
ここで、コピーライトを

A「基本情報の登録をしてください。」
B「相手と情報を交換するために基本情報の登録をしてください。」
C「基本情報が必要なため、基本情報を登録してください。」

とすると理論上は
BとCはAの1.5倍以上の効果を発揮することになります。
(Cはわけのわからないことを言っているので避けましょう)
理由を<つける>or<つけない> でこれほどに差がつくので、
理由をつけない理由はないですよね。

ここで重要なのは、この例ではユーザーにとって「理由がある」ことがUX上プラスに働いている事。
何にでも理由があった方が受け取り手は納得感ありますよね!
一時的に相手を説得できる手法でも、悪意のあるものが長期的に良い体験を生み出すかといえばそうでは
ないですから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?