【ハンドボール】門山哲也に憧れて

ハンドボールをしている人ならば、名前を聞いたことがあると思う。

ハンドボールが上手くもない僕はまわり選手に対して存在意義を見つけるべく、当時は知識で戦っていた。

試合となれば、パンフレットをずっとみているし、

有名校の試合の試合記録を集めたりしていた。

戦評がおもしろく、当時の僕は漫画を読むよりも楽しかった。


当時から憧れていた選手は

忍者のようなフェイントをする選手でも、

目がいくつついているのかと思うような華麗なパスをする選手でも

筋肉にまかせた気持ちよくシュートをうつ選手でもなく

点をとったときに、体中の汗が全てとんでいくようなガッツポーズをする選手だった。


あくまで個人的な意見だが

ハンドボールは他のスポーツよりも”流れ”というものが存在するように感じる。

一試合敵味方合わせて60点近く入るからこそ、まぐれで勝利するということが少ない。けれども一点一点にドラマが存在する。

コンタクトスポーツだからこその一瞬の判断が状況を左右する。上手く文字にできないが、練習の積み重ねで得られる第六感というものが働く瞬間がつねにあるように感じている。

※もちろん少ない点数で勝敗の決まるスポーツも実力差がでるだろうし、コンタクトスポーツでなくても一瞬の判断が大事なのだが…

そんなスポーツだからこそ、一試合を戦いぬくうえで、流れというものをつかむことが戦況を大きく左右するのだと思う。

そしてその戦況を掴む方法として、誰にでもできることがガッツポーズなのだと思う。

小さいころ、バレーボールの選手がなぜ一点毎にハイタッチをするのか疑問だったがバレーボールも流れを大きく掴む必要のあるスポーツなのだと思う。(前述したコンタクトスポーツではないが)


そんな中、大学生になったころだろうか

時間に融通が効くようになり、休みの日には実業団の試合を観に行くことがあった。

衝撃だったのは、実業団になる選手ですら試合中に恐ろしいほどしゃべる。

ハンドボールはディフェンスの時特に仲間同士ではなさなければならないと感じている。

めぐるめく相手の動きに対して、マンツーマンではなくゾーンで守る。

そのためには誰が誰をマークしているのか常に把握する必要があるからだ。


また個人的な見解だが、そこでよくしゃべる選手は自分、仲間ともに点をとったときの喜びが大きい。

そういう選手がいるチームは流れを掴むように感じる。

そんなことを思いながら、

トヨタ車体と大崎電気の試合をみていたときのこと


みんなの注目はアイドルの宮崎大輔


しかし一番僕が心奪われた選手は門山哲司だった。


こんなにもガッツポーズが似合う人はいない。

ワイルドな面持ちに、鋼の肉体、相手のやや外側から切り込みディフェンスに掴まれながらも流し下に放つシュート

そして、ディフェンスに戻ってくるときに両腕を大きく広げたあとに折りたたみ咆哮する。

一瞬で心奪われたのだ。


ポジションも違えば、こんな体になることも、プレーができることもない。

でもその日からガッツポーズだけは門山選手のマネをしてしまうのだ。

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