夏目漱石を読む

 山路を登りながら、こう考えた。
 智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
 住みにくさが高こうじると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。

草枕の冒頭である。いつの時代も同じなんだらな人付き合いって…

こういう文章に親しんでもらいたいものである。

なぜ太宰の走れメロスは教科書にあるのに、漱石はないのだろう…

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