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桜島大根・・大切な思い出

 種を蒔いてから一週間から十日間ぐらいでボツボツと豆が芽を出します。鳩に食べられた所は一目みて解ります。そこだけ坊主だからです。空いてる穴にまた種を蒔きます。自分が頑張った成果が手に取るように解ります。大根が2枚葉になったら強そうな葉っぱを5本ほど残し後は皆引き抜きます。引き抜いた葉っぱはサラダにしたり味噌汁にしたりして頂きます。それから二週間ほどして5本の大根を3本にします。だいぶ大きくなっていますので引き抜いた葉っぱは漬物にしたりお焼きにしたりして頂きました。そして10センチぐらいになったら1本にします。その1本が桜島溶岩を含む土に支えられ大きいものだったら30キログラム、大きさは30センチから50センチにもなります。土は黒くフカフカして空気を含んでいますので、あんなに大きくなるのではないかと思います。収穫は一月の終わりから二月にかけて収穫します。その間は草を抜いたり肥料をあげたり土寄席をしたりします。機械作業がほとんどですが整えるのは人の力です。大きな大根は二人がかりで抜いていきます。私は抜いた大根を洗う役目です。真冬の冷たい水は手が切れるのではないかと思うほど辛い作業です。洗った大根を干して水気がなくなったらダンボールに入れて業者に持って行ったり送ったりして桜島大根の仕事は終わりました。桜島大根は通常の大根と比べてきめが細かく繊維が少なく辛さもあまりなくサラダにしたり、たき物にしたり、千枚漬けにしたりと使い方は多々あるので重宝されています。
 九月まで仕事がありませんので鹿児島のデパートで働くことにしました。
続く

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