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空海の書

むかし, テレビで書の話をしていた.

書道では空海の書を真似て真似て書いて, それでも残るものを「個性」と考えるのだみたいなことを言っていた.

私は書道に詳しくないし, 空海の書を意識したこともない.
でも, この話はたまに思い出す.

野放しのそれぞれのキャラクターを包括して, それを「個性」だ, 「多様性」だみたいな考えはいまいち受け入れづらい.
ある程度の手入れをもってして, それでも手放せないものを個性と呼ぶのは納得だ.

空海の書を真似て書くのはその場限りではないし, おそらく10年, 20年, いやもっと?の年月を掛けて研ぎ澄ませれるものなんだと思う.
しかし, 書は真似れるけど, 医師の臨床はそうもいかない. 納得のいく師匠がいて, そこを真似してみようと思えるかどうか. 職人的な世界だけど, ある程度で独立させられる. そのあたりに気づいた頃には自分が一番上になっていたりする.

コスパの良い人生に憧れる.
そうも言ってられない現実もある.


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