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病棟の系(システム)を眺める

リハ医は治療構造を医師・患者だけじゃなくて, 患者・看護師・療法士・患者家族などなどを系として相手にするのが難しさである.

リハ医になりたての医師の動きを見ると, どうも病棟の流れや雰囲気に無頓着でガヤガヤと動いているようだ. 別に接遇などといった話ではない. 
なんというか動きがベテランリハ医と異なる.

医師・患者間で全てが済む環境はたまにある. しかし, 現代の医療ではそれは珍しい一場面である. 時に人に気を遣い, 仕事を依頼して, または依頼され, それをシステムの中で成熟させていく動きが求められる.
スペシャル・ワンではなく, 歯車として回していくとなると多くの医者からすると面白くもないだろう. ただ, リハ医療ではそれがリアルであって, スペシャル・ワンは邪魔になる. 医療の中で, 医者がスペシャル・ワンだったのは遥か昔だ. システムの中でどう動けるかが大事だ. 

だから, 「その位置にいるとあの人と被ってるな」「そこにいてもボールは来ないだろ」「やっぱりミスしたか」「周りのチームメイトが怒ってるけど, なんで分からんのだろ」などなどと俯瞰して私は病棟のシステムを眺めている.

何かを決めるにもチームとして動き, 周りに有機的に働きかける存在であって欲しいなと思う.
この辺りが分かる人もいるだろうし, 分からない人もいると思う. たまには痛い目に遭うのも良いだろう.
ただ, 私は「病棟を耕す」人でありたいと. たまにはヒューマニズムに浸ろう.

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