[5/7] 北海道一人旅 2023/01/26 時計台、中島公園、豊平館、円山動物園、ピカンティ
バイキング
朝食バイキング付きのホテルなので、父の葬式でもなければバイキングにいくでしょう。迷わないように父のお葬式は予め上げておきました(約10年前)。
モデルハウスのシステムキッチンくらいの広さいっぱいに品目があり、壁際の死角部分にはご飯物もありました。そもそも朝に食事をあまり摂らない人間なので、ただあるだけで特別な気持ちになります。ご飯があることに感謝。
歓楽街でもあり、ビジネス街でもあるため、そのまま仕事や行楽に出かけられる服を着て下りてきている人もそこそこ。大体は大陸のお客さんが多かったです。僕はホテル備え付けの浴衣のまま来てしまい、面倒なのでそのまま食事をいただきました。
スムージーはフルーツが変わったものがもう一種類、日が変わればスープカレーだったりミネストローネだったり。売りにしているだけあって、力が入っていることが伺えます。コーヒーのベンディングマシンの横には、蓋付きの紙コップがあって、部屋に持ち込んで飲むことを想定されていました。最高。
これを食べ終えて、部屋で北海道のテレビ見ながら雑誌でも読んで、昼夜メシ食べに出かけるだけの一日でもいいのでは?という気持ちなっておりました。
本当に、それをするとなにか旅的に、自分的に問題があるのだろうか。わざわざ異国に来て何もしないということだって、贅沢な過ごし方やん。
後悔するような気もする。じゃあ出るか。
バイキングを利用するたびに「あったら食う」「なきゃ一生食わなくても平気」みたいなものがたくさんあることに気づきます。プレーンヨーグルトは毎日食べてるんですけども、ブルーベリーやマンゴーの加熱処理したもの、あったら嬉しいのに、買ってまで食おうとは思わない。今回あったから食べたっていう。大体ものが嗜好品で贅沢品だし、嗜好品が生活を作ってるのだ。
食べ物に限らず、突っ立っていて、開けた口に運んでくれるまで触れたり学ぶことがないものがこの世にはあって、そこにあることに気づけたら、それはラッキーってことで自分から近づいて行ったほうがいい思うのでした。
書いてて耳が痛いっていうか指が痛いっていうか。
中島公園
朝は散歩がてら中島公園、その中にある豊平館という施設を見学することに。この世に中島公園という公園は死ぬほどある。
函館でうろついた道は、雪でアスファルトの色が見えるところなどほぼなかったのに、札幌のそれはちゃんと地面が見えております。前日夜の時点で降雪自体は止んで、そこにロードヒーティングという機能が働いているそうです。
この頃には、もう旅行中はずっとスニーカーでいいやという諦めの気持ちになっていたので、札幌にいる間は少なくともスリップでケガみたいなことはありませんでした、と書きたかったのですが、人が歩く道以外は一度溶けた雪がアイスバーンを作っていて、相変わらずストレスフルな歩行でした。
中島公園は、その敷地内にいくつか歴史のある建造物があることから、観光スポット周りを公園として整備して、それ以外の用途にも使えるようにした、みたいな感じですかね?
かなり広々としていて、小堀遠州という茶人ゆかりの茶室や、今回行ってきた豊平館などもありますが、どっちかっていうと僕のような観光客より普通に散歩してるような人が多かった印象です。
公園内は、全面雪でわけわかんなかったです。フラットな中島を知らないと変化が楽しめないぞ。
豊平館
豊平館は、明治政府が建てたホテルを公民館や結婚式場に再利用して、今は文化財として保存しているものらしいです。
明治維新によって北海道を中央政府が支配したわけで、『北海道』の歴史は改めて明治以降からしかなく、そらまあ先住民が複雑な気持ちになって問題も孕むわな、と思うところ。「歴史を保存する」って考え方が、形式的な文化なのかもしれん。
この建物が結婚式場として利用されていた歴史もあるとのことで、知らん人の結婚記念写真を見られるコーナーなどありました。設備はやたらときれいなものが多くて、「ここに明治の要人が座ったのかぁ」とかちょっと実感を得にくかったですね。
一通り見て次の目的地へ。
豊平館の受付カウンターで、路面電車がタダになるチケットを配っているのを発見して、一つもらって次の目的地へ利用いたした。シレっと置かれていて説明もなく、厚紙でできているやつなので見逃しそうだった。写真はない。
時計台
まーここは外せないでしょってことで時計台へ。
明治維新のころ、札幌農学生に武芸を教えるための演舞場として建設されたそうです。
とりあえずそのへんのゆかりを知ることができたのはとても良かったのですが、この時計台、めちゃめちゃ都会のど真ん中にあって異物感すごいです。
カクカクに整備された道路とビルがひしめく街中に、突然ディスイズ観光地として出現する時計台が変な感じで、なんかこう、もうちょっと雰囲気作りとかしてもらえたらありがたく感じられたような気もするんですけど、このありがたみの少なさがむしろ観光地としてのバリューを作っているような気がしなくもないです。だって変だもんな。
ピカンティ円山
お昼はピカンティというスープカレーのお店へ。次の目的地の通り道にある店の中で、名を上げているチェーン店だそうな。
もとよりスープカレー懐疑派に所属してゲリラ活動していたのですが(テロなど)、なんていうかとても美味しかったです。
自分がどのような部分に懐疑的かというと、「豚汁定食」みたいな感じなのに、カレーとしての立ち位置を取ろうとする無理さを少し感じていたのですね。ここじゃない店でスープカレーを食べてみたことがあるのですが、食べごたえや満足感が薄いと感じてしまいました。
でも、こちらのスープカレーは、何かから抽出したダシの深さのパワーで、おかずとしての説得力もありました。観光地パワーかもしれませんが。
ピカンティは、具と合わせてベースになるカレースープ自体が数種類選べます。自分は「38億年の風」という一番人気のスープを選択しましたが、こうなるとそれ以外も食べてみたいですね。
スパイスカレー自体をあんまり食べてこなかった人間なんですが、スパイスカレー面白い感じしました。大阪市内とかかなりハードコアなカレー地帯と聞いた事があるし、わざわざ出てまで食べたくはないが、ついでくらいならべてもいいかもしれない。
北海道神宮
明治になって、東京から持ってきた神様をこちらに移動させて建立したということです。
肩と腰と将来に不安しかないので、しっかり手を合わせてきました。終わってからどういう神宮だったのかを、ウェブから調べながらこれ書いておりますが、神宮の中に神社がそれぞれの役割を持って設置されていることを改めて知りました。
ナントカ神宮ってのは、持ち株会社みたいなもんなんですねえ。自分は橿原神宮にときどき行きますが、そういえば何ブロックかに別れてるもんな。
どこを訪問して、それがどこだったのか全然覚えておりません。
円山動物園
歩いていける場所に動物園もあるらしいので行ってました。
スニーカーで行くような道じゃなかった。
熱帯の鳥ブースでは、生きてるオニオオハシもいるとのことで、結構粘って構えていたんですけど見ることができませんでした。残念。
旅行先に動物園があったら、それがまあ大体あんな感じだろうなーみたいな当てがつけられてたとしても、なんとなく行ってしまう。鳥羽水族館もそんな感じで行ったな。
生物の迫力というやつは、実際動いているのをみることでやっと感じられるもんです。特に大きな生物はいい。獣性の塊です。
帰って寝ることしかできない
円山動物園からホテルまでは徒歩で帰りました。
結局、北海道神宮からこっちは数時間ひたすら歩いていたので、流石に少し疲れました。
夕食は、帰り道に良さげな地元っぽいところに適当に入ろうと考えていたものの、スルスルとホテル近辺まで来てしまいました。やっぱ、意識して探さないと、わざわざ曲がらなくていい道曲がったりしないし、そうしなきゃ出会えないよなあ。
いよいよホテルというくらいで、観光客や地元民の人混みで落ち着かずメシを食うことをどうしても想像してしまい、「セコマで豪遊じゃい!」と気持ちを切り替えました。これが別に、なにか惜しいことをしたという気持ちにもならんのが、自分の食への意識の低さですね。
セコマにはホットシェフという、その辺のコンビニのホットスナックの高級版みたいなコーナーがあって、ここでかつ丼が人気だそうです。
僕はトンカツのことどうしても好きになれない人間で、トンカツにもっと鷹揚な人間でありさえすれば注文したでしょう。不便な体だ。
左上は北海道旭川市の高橋製菓による「ビタミンカステーラ」という商品。ビタミンB1,B2が添加されていることと、普通のカステラよりも水分量が少なく、正直言って、これ単体でとてもおいしいとかそういうものではないとは思います。
日持ちすることや、安価で栄養を摂ることを目的に開発された、という歴史と合わせて地元に根づいているってことが大切なんでしょうね。
3日目終了。4泊5日なんだから、時間余してしゃあないくらいでは、と思ったら移動が多くてわりとあっという間に時間が経過してしまった。
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