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【ARG】クリエイター集団『第四境界』作品&動向まとめ

こんにちは、リー猫と申します。

2024年3月31日に彗星のごとく現れたゲームブランド『第四境界』。
わずか半年の間に次々と話題作を世に送り出し、今や芸能人や有名配信者にもファンが存在するほど注目を集めています。

彼らの手掛ける作品は、その多くがARG(※)であり、専用のゲーム機を必要とせず、既存のSNSやwebサイト上で物語が展開されます。
また、すべての作品が動画配信可能であり、収益化が許可されている点も、知名度向上に大きく繋がっていると思われます。

※ARGとは
Alternate Reality Gameの頭文字をとったもの。日本では「代替現実ゲーム」と訳されることが多い。
詳しくはこちらのページをご参照ください→https://arg.igda.jp/p/arg.html

さらに『第四境界という組織自体』にも物語が存在することが明かされており、単なるゲームブランドに留まらない彼ら自身の動きにも注目が集まっています。

本記事では、第四境界がこれまでに発表した作品の概要や購入先、関連リンク等をまとめるとともに、今後発表される作品や、組織の物語に関する情報を追っていきます。
※本記事内に各作品のネタバレはありません、安心してお読みください。
※本記事は随時更新します。


1.第四境界とは

We, "The Fourth Boundary," are a collective of
creators who weave stories in the ambiguous realm
between reality and the virtual.
(我々「第四境界」は、現実と仮想の間の曖昧な領域に物語を紡ぎ出すクリエイター集団です。)

公式サイト・公式ショップより

第四境界の作品は、プレイヤーも登場人物の一人となって物語を体感できるのが大きな特徴のひとつです。
常に複数のプロジェクトが進行しており、実際の品物が手元に届くものや、デジタルゲーム、企業コラボなど、作品の形態やテーマは都度異なっています。
ファンネームは「交錯員(こうさくいん)」。

第四境界の名前の由来は、演劇の用語である「第四の壁」であると思われます。
第四の壁とは、舞台と客席を分ける透明な壁を意味し、演劇内の世界(仮想)と観客の世界(現実)の境界線を表しています。
※第一から三の壁は舞台の正面と左右の三方を囲む壁を指しており、第四の壁=第四の境界という意味ではありません。

参加クリエイター

クリエイター集団を自称する第四境界には、様々な業界の第一線で活躍する人物や企業が名を連ねています。

◆クリエイター(公式アカウントのフォロー欄より・敬称略)
・藤澤仁
総監督
・望月けい
イラストレーター
・眞形隆之
ミステリーデザイナー
・川サキケンジ
映像クリエイター
・杉田智和/アジルス
声優のキャスティング等
・内古閑智之
グラフィックデザイナー
・雷雷公社
イラストレーターLAM氏が所属するデザインチーム
◆運営企業
・株式会社マレ
ゲームメディア「電ファミニコゲーマー」運営
・ストーリーノート
藤澤仁氏が代表を務めるストーリー制作会社

公式キャラクター(職員)

第四境界には、クリエイターとは別に交錯員のサポートを行う公式キャラクターが存在します。

・AMGY(アンジー)

109フォーラムビジョンより

第四境界の現実サイドにおける広報兼メイド。一人称は「ボク」。
各作品の完了報告やアップデート連絡、クーポン配布など、交錯員の支援を行うほか、自ら謎解き問題を制作することもある。
場面によって丁寧な口調や砕けた口調を使い分ける。
2024年9月15日に渋谷スクランブル交差点の街頭ビジョンにてその姿が初公開された。
自称「パーフェクト職員」。

・RAY(レイ?)
「幽拐エレベーター」の初回実施にて判明したもう一人の職員。
名前以外の情報はすべて不明。

RAYの名が唯一示された場面

AMGYが「この手の案件はRAYの仕事」と発言しているため、案件の内容によって担当が分かれていると思われます。

2.作品まとめ

第四境界の作品には、それぞれ「CASE MARK.000」という番号が割り振られています。
※Project:;COLDにおいても、取り扱う事件に「case.000」の番号が付けられますが、それとの関連は不明です。

本項では、各作品の概要や発表に至る経緯、購入先やプロモーション映像、関連SNS等のリンクをCASE MARKごとにまとめています。

CASE MARK.001
『人の財布』

2023年10月20日に初回販売が開始された第四境界の初作品。
中身の入った実物の財布が手元に届き、購入者はそれらを手掛かりに元の持ち主の想いや人生に迫っていく。
価格は6,800円。

ONLINE PARCOとのコラボ企画として発売されたが、数時間で完売してしまい、即日完売のニュースは瞬く間に話題となった。
数日後に行われた追加販売でも数分で売り切れるなどの人気ぶりで、現在購入できるものでも約半年待ちとなる。

◆購入ページ

◆プロモーションムービー

◆筆者のプレイレポート(ネタバレ注意)

CASE MARK.002
『???』

第四境界のショップでは002が欠番となっており、どの作品が該当するのか現在のところ不明。

CASE MARK.003
『かがみの特殊少年更生施設』

2024年4月1日に正式公開されたモキュメンタリー風のWeb探索型ミステリーゲーム。
プレイヤーはWeb上に実在する架空の少年院のホームページを調査し、施設の闇に迫る。
120を超えるページには情報の機密度に応じてレベルが設定してあり、クリア目標は最高機密であるLV10のページへたどり着くこと。
価格は無料(※後述の関連冊子は有料)。

本作は、正式公開前に関連アカウントである「気づいて」が数名の著名人をフォローしており、それに気づいた者が先行体験できる形式をとった。
先行体験時、高レベルのページはアクセス制限されており、4月1日よりすべてのページにアクセスが可能となった。

本作は、作品へのアプローチの仕方によって難易度が異なる。
【難易度:高】「気づいて」アカウントの調査から始める
「気づいて」は物語の登場人物であり、その投稿には作品の謎を解く手掛かりが数多く散りばめられている。
このアカウントを調査したうえで、施設のホームページを探索するスタイルが、本作を楽しむうえで最もスタンダードであると考える。
【難易度:易】プロモーション動画から始める
公式のプロモーションムービーでは、施設の闇に気付いた一人の人物がある程度の調査を進める様子が描かれる。
言わばチュートリアル動画であるが、作品の2割程度の謎が動画内で解かれるため、本作を100%楽しみたいのであれば「気づいて」アカウントからスタートすべきであると考える。(難易度は跳ね上がる)

なお、施設のホームページだけでは絶対に先へ進めない箇所があるので、「気づいて」アカウントの調査は必須である。

また、第四境界のショップでは本作の舞台となる「かがみの特殊少年更生施設」の令和6年度版施設案内と、公式設定資料パンフレットが発売されている。
施設案内には新たな謎解きと追加ストーリーが含まれている。

◆かがみの特殊少年更生施設

◆「気づいて」アカウント

◆公式チュートリアル動画

◆関連書籍購入ページ(2種)

◆筆者のプレイレポート(ネタバレ注意)

CASE MARK.004
『幽拐エレベーター』

2024年8月8日に公開されたトーク型ホラーゲーム。
エレベーターに閉じ込められてしまった少女を救い出すため、プレイヤーは彼女と会話をしながら異変の解決を目指す。
価格は無料(※後述のステッカーは有料)

本作はもともと「人の給与明細」に用いられたLINEギミックの負荷テストを目的として同年5月に公開されたが、あまりに多くのアクセスが殺到したため、サーバーダウンが頻発してしまった。
その後、常設を求める声に応える形でLINEではなくWeb上にシステムを置き換え、正式作品として改めて公開された。
(CASE MARKが人の給与明細より若いのはそのため)

負荷テスト~再公開までの顛末は下記の記事を参照。

また、本作にてエレベーターに閉じ込められた”つむぎ”という少女は、応援次第で別な展開もあり得るとのこと。

◆購入ページ(0円で購入し、届いたメールからアクセス)

◆エンドカードステッカー

CASE MARK.005
『人の給与明細』

2024年7月16日に正式発売された「人の財布」シリーズ最新作。
とある企業に勤める一人の女性の給与明細を購入し、黒い噂の絶えないその会社の闇に迫っていく。
価格は3,800円。(CDは1,980円)

本作は当初、何が届くか分からないワクワク感を味わってほしい、という意向から「人の████」という名称で予約が開始された。
姿形も、どんな体験ができるかも分からない状態にも関わらず、「人の████」は2度完売した。
また、正式発売までには物語内に登場するいわゆる「いかがでしたかブログ」が紹介されるなど、段階を踏んで徐々に情報が明かされた。

本作ではストーリークリア後に、物語の続きとなる「アフターストーリー」の体験を希望するか否かを問われる。
アフターストーリーの希望者には、物語の舞台となる会社「ギビングリリーフ」から”ある物”が届く。

さらに、謎のシンガーソングライターMikaが歌う本作のエンディングテーマ「たからもの」のCDが実際に発売され、購入者は追加ストーリーを楽しむことができる。(アフターストーリーとは別の物語)

◆購入ページ(本編・CD)

◆プロモーションムービー

CASE MARK.006
『???』

2024年9月6日に公式アカウントにて予告された新たな作品。
現在のところ詳細は不明。

SPECIAL CASE
『Ds試験(仮)』

2024年9月15日、渋谷スクランブル交差点の街頭ビジョンにて第四境界のAMGYによって告知された。
映像内のQRコードを読み取ると、上記の先行受付画面にアクセスできる。
10月実施。詳細は不明。

CASE MARK外の作品

・行き場のなくなったポケットティッシュ
2024年3月に全国のカプセルトイ専門店にて発売された。
中の広告は荒唐無稽なものばかりだが、記載のQRコードやメールアドレスからちょっとしたARG体験ができる。
現在は、全種類をひとつにまとめた保存版として購入可能。
付属の広報紙は、Project:;COLD case.674の重要アイテムとして物語内で活用された。

・Project:;COLD case.613(ココフォリア版)
2020年11月より開催されたARG版「Project:;COLD case.613 血の人形・再来事件」をココフォリア用に再構成した作品。
多くの謎解きが一新され、当時の物語を追体験できる。

・Project:;COLD case.614(コミカライズ版)
Project:;COLD case.613で描かれた「血の人形・再来事件」のコミカライズ。
登場人物や大まかな導入は変わらないが、本編に無かった人物のビジュアル追加や事件の展開が異なる等、コミカライズ版のオリジナル要素も多い。
また、展開に合わせた謎解き問題も一新されている。

・Project:;COLD case.674(ココフォリア版)
2024年2月より開催されたARG「Project:;COLD case.674 ALTÆR CARNIVAL」をココフォリア用に再構成した作品。
作中のデスゲーム「ALTÆR CARNIVAL」にて実現しなかった全ルートを網羅しており、すべてのキャラクターに個別エンディングが用意されている。
謎解きも一新されている。

・花譜『ゲシュタルト』謎解き制作
2024年5月22日にリリースされた楽曲『ゲシュタルト』のMV内に仕掛けられた謎解きの制作。

こちらの解説は下記を参照のこと。

3.動向まとめ

第四境界の作品は、正式発売・発表前に断片的な情報を段階的に公開する事例が多いです。
本項では、新たな作品の情報や第四境界の組織としての物語をまとめていきます。
※動きがあれば随時更新いたします。

9月の大きな発表(3つ)

第四境界は、9月中に大きな発表が3つ控えていると告知しています。
それに該当すると思われる動きをまとめました。

①CASE MARK.006
現在、9月末の警戒を呼び掛けるポストのみしか動きのないMARK.006ですが、画像の赤いアーチのような構造物は幕張メッセの国際展示場入口にある赤い屋根であると思われます。
また、公式ショップのMARK.006の「接続」ボタンを押すと地図アプリが立ち上がり、幕張メッセの位置を指します。

幕張メッセでは、9月26日から29日までの4日間「東京ゲームショウ2024」が開催される予定です。
9月末という時期、幕張メッセという場所が一致するため、ゲームショウにて何らかの動きがあるものとみられます。

②SPECIAL CASE『Ds試験(仮)』

2024年9月13日、公式アカウントから【予告】と題して投稿された画像は、望月けい氏、第四境界、AGRS/杉田智和氏のコラボを示すものでした。
望月けい氏はProject:;COLDにてキャラクターデザインを務め、杉田智和氏は声優のキャスティングを担当しました。
その両者の名前が挙げられたということで、何らかのキャラクターが登場するでは、という予測がなされました。

翌9月14日、公式ショップにて「SPECIAL CASE」の項目が確認されます。

「接続」ボタンを押すと、MARK.006と同様に地図アプリが立ち上がり、今度は渋谷のスクランブル交差点を指します。

スクランブル交差点は、第四境界が街頭ビジョンにて定期的に広告動画を流しており、そのビジョンで何らかの発表が行われるものと考えられました。

その日の晩、第四境界の【予告】画像に下記のリプライが追加されます。

左辺の「MP52+Q6」はプラスコードと呼ばれるもので、番地と同じように使える住所を表すコードです。
※ただし、現在地と同じ町や都市以外の住所を表す場合はその後に地名を入れる必要があります。

今回の場合、先ほどのスクランブル交差点の情報欄を見るとプラスコードが一致していることが分かります。

すなわち「MP52+Q6(渋谷スクランブル交差点)=0915(9月15日)」と解釈できます。

翌9月15日、交錯員の有志がスクランブル交差点に集まり、109フォーラムビジョンにて第四境界の映像公開を待ちました。
そして、放映されたのが下記の映像です。

<AMGYのセリフ>
渋谷のみんな。
ボクは、第四境界のAMGY。
来月ここから、ある試験が始まる。
ボクと一緒に戦ってほしい。
君に会えるのを、楽しみにしてるよ。

第四境界のメンバーとして度々その名を目にしていたAMGY。
彼女の姿がついに公開され、その声もお披露目されました。
動画内に現れるQRコードからは、下記のページにアクセスできます。

『Ds試験』がどのような試験なのか、詳細は全くの不明ですが、メールアドレスと署名(手書き)を登録しておけば、試験が始まる頃にAMGYより連絡が来るようです。

③???

大きな発表の3つ目は現在情報なし。

公式サイト

2024年6月に第四境界公式サイトのティザーが公開されました。
記事執筆時点で、未だサイトに変化は見られません。
おそらく、第四境界という組織の物語が動き始めたら、本オープンになるのではと思われます。

4.各種リンク

・第四境界公式サイト(ティザー)

・第四境界公式ショップ
Discordとの連携機能有り

・第四境界公式Discord
ショップと連携しておけば、各商品のネタバレ考察・雑談チャンネル等の閲覧が可能となる。(商品に同封のアンロックコード入力でも可)

・第四境界公式note

・第四境界公式YouTubeチャンネル


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