セントウルS2

セントウルS・京成杯AH情報

セントウルステークスコース特性(阪神芝1200m内回り)
セントウルSはサマースプリントシリーズの最終戦、3週間後のスプリンターズSの前哨戦に位置づけられたレース。内回りコースで3コーナーまでの距離は243mと短かくスタート後の激しい先行争いになりごちゃつくことが多い。よって最内枠と大外枠の不利は大きく、2枠に入った馬の成績が群を抜いて良好。残り800m地点の3コーナー半ばから直線の半ばにかけて緩やかに下っていく。直線距離は約356m、残り約190m地点から高低差1.8m、勾配は1.5%。数字以上の急坂でパワー不足の逃げ、先行馬が坂で失速することも少なくはなく、スピード能力に加えてタフさも要求される。先行馬は良いポジションを取るダッシュ力、差し馬はインを回る器用さと馬群を割っていく勝負根性と一瞬の瞬発力、急坂を一気に上るパワーが求められる。前が止まらない開幕週なので内枠に入った逃げ・先行馬が圧倒的に有利になる傾向が顕著に出ている。

<セントウルステークス情報>

【1ペイシャフェリシタ】
前走キーンランドCは、K,ティータン騎手のあれ以上の騎乗はない完璧な騎乗で伸びなかったのは仕方ない。中山の開幕週なら先行有利で着の可能性は十分にある。夏の牝馬で1枠1番開幕週は黙って買いだ。馬番1,2,3の3連単BOXは押さえておきたい。

【2マテラスカイ】
約3年ぶりとなる芝への出走が、最大のポイントになる。前々走ははドバイゴールデンシャヒーン(G1ゴールデンシャヒーン・ダ1200m)で2着に大健闘。前走プロキオンSは帰国直後で万全ではなかった。セントウルSをステップに米G1のBCスプリントへ向かう計画がある。ほかに使うレースがないため叩きレースとして参戦する。マテラスカイは芝スタートのところが一番速いと武豊騎手が絶賛している。強豪有力馬がけん制し合う中、まんまと逃げ切りがあっても驚けない。深いダートを走るよりは芝の方が向いている可能性があり開幕週ということで逃げるには好条件だ。

【3キングハート】
昨年フジオーシャンSを勝利後は11戦連続で凡走している。2枠3番の好枠順なら好スタート出来れば、楽に先行できる。また前が残りやすい開幕週の馬場なら2・3着で残れる可能性も十分にある。

【4イベリス】
前走NHKマイルCで16着と大敗したが、その前走のアーリントンカップ(阪神芝1400m)を逃げ切って優勝している実力馬。半姉に短距離重賞5勝して、2015年、2016年のサマースプリントシリーズを連覇したベルカントがいる。そこへロードカナロアが配合されて更に短距離適性を高められた。斤量52kgで参戦できる今回は勝ち負けできるビッグチャンスだ。

【6ファンタジスト】
新馬戦、小倉2歳S、京王杯2歳Sとデビュー3連勝を飾った資質馬。その後はスプリングSで2着したが、適性距離から大きく乖離した皐月賞を使ったことでズブさが前面に出てしまった。前走適性距離の北九州記念を使ったが見せ場なく14着に大敗した。1度走る気をなくしたサラブレッドを復活させるのは至難の業。

【7タワーオブロンドン】
キーンランドC・2着から中1週での参戦となる。ここ3戦連続で1200m・1400mを走って1着・3着・2着とスプリントレースへの適性を示した。3走前の京王杯SCはコースレコードでの強い勝ち方だった。前走から直線が長くなり、ゴール前の急坂もあり、キーンランドC・2着の時よりも競馬はしやすくなるはずだ。父レイヴンズパスはQエリザベス二世S・BCクラシックの勝ち馬。母父ダラカニは凱旋門賞馬の欧州血統で内回りは少し走り難しくなると思われる。

【8ダイメイプリンセス】
今回は、北九州記念を9番人気の低評価を覆してにのは見応えのあるレース内容だった。直線が平坦なコースを得意にしているので、阪神直線の急坂を克服できるかが勝敗の鍵になる。昨年もアイビスSDを優勝して北九州記念で2着に入ったように、夏場に調子を上げてくるタイプ。今回は絶好調川田将雅騎手と新コンビを組み、重賞連勝でサマースプリントシリーズ優勝の期待感が高まる。

【9カイザーメランジ】
現在、サマースプリントシリーズで首位に立っている。函館スプリントS制覇後はアイビスSD7着、キーンランドC12着と案外の成績。あとは夏場4戦目で疲労蓄積に懸念が残る半面、使われながら心肺機能を強化していくタイプなので、更なる良化でサマースプリントシリーズの頂点に立てるか注目される。

【11アンヴァル】
昨年は10着に敗れたが、前走の北九州記念は後方15番手からメンバー中最速上がり34秒4の末脚を使い3着。体調が復調してきたことを示した。今回はG1馬も参戦してくるが、使ってきた強みを生かせれば1発の可能性も十分にある。自在性のある脚質で開幕週の馬場にもうまく対応出来るはずだ。

【12ミスターメロディ】
初めての芝1200m戦だった高松宮記念を、好位から抜け出しでG1制覇を成し遂げた。全4勝を左回りコースで挙げていることから右回りコースを克服してG1スプリンターズSへ挑みたいところだ。昨年の阪神Cでは2着に好走していることから、本格化した今なら力でねじ伏せることができることが推測される。鞍上は引き続き福永祐一騎手。父スキャットダディは、北米三冠ジャスティファイなどを出した名種牡馬。G1の厳しい流れで潜在能力を発揮できる血脈。胴が短い体形で芝1200mげの適性が高い。

京成杯AHコース特性(中山芝1600m外回り)
1コーナー横のポケットからスタートして、高低差が5.3mある芝コースの最高地点からスタートして外回りの向こう正面から3~4コーナーに向かって約4.5m下っていく。最初の2コーナーまでの距離が240mと短いため、先行争いが激しくなる傾向があり外枠に入った馬は終始外々を回らされ、多頭数の外枠は絶対的に不利なコース設定。コーナーが3回で直進も短い特殊な構造で逃げ・先行馬は下り坂でペースが速くなり直線の急坂で失速することが多く直線の瞬発力勝負まで脚を温存できた差し馬の好走率が高い。中山芝マイルは、中山コース先行有利のイメージとは反して差し馬の活躍が目立っている。人気薄の差し馬は要チェックです。

<京成杯オータムハンデキャップ情報>

【4クリノガウディー】
1着から4着までハナ・クビ・クビ差大混戦の中京記念はハナの2着。悔しいハナの2着だったが、皐月賞、NHKマイルCの大敗から巻き返せたことは大きな収穫だった。スクリーンヒーロー×ディアブロはシンザン記念勝ち馬グァンチャーレと同じ。機動力とパワーのあるマイラーで、好走した中京記念と朝日杯FSも時計の掛かる馬場だった。時計や上がりのかかる馬場なら、ライバルのグルーヴィットは55キロ、クリノガウディーは54キロ、1キロのハンデから逆転できるビッグチャンスだ。

【5ストーミーシー】
前走の朱鷺S(新潟芝1400m)は、後方の12番手に控え、4角で外を回って直線大外から追い込み、メンバー中最速上がり33秒6の見事な末脚で内の馬を交わして抜け出して約1年9ヶ月ぶりの勝利挙げた。ただ今回のメンバー相手に56キロは負荷か大きすぎるのでないかと思われる。

【7ロードクエスト】
昨年スワンSを勝ってからは9戦連続で馬券に絡めておらず、成績こそひと息だが、前走関屋記念で見せた上がり3F31秒9の切れ味抜群の豪脚は重賞でも勝ち負けできる可能性がまだまだあることを印象づけた。本来はどんな競馬もできる自在な脚があり、京成杯AHは相性が良く16年の本レース勝ち馬でコース適性が高く、前走の末脚健在から軽視できない、いぶし銀の重賞3勝の実力馬。

【9グルーヴィット】
1着から4着までハナ・クビ・クビ差大混戦の中京記念を見事勝利して重賞初制覇。斤量は前走52キロから55キロへ増えることは若干の割引は必要。3代母エアグルーヴは名牝馬。キングカメハメハとの配合でエアグルーヴの牝系からドゥラメンテやルーラーシップなどで大物が出ている。父にキングカメハメハをもつロードカナロアとの血統的相性も相当に高いことが推測される。重賞連勝してサマーマイルシリーズ制覇できる潜在能力は十分
に備え持っている資質馬だ。

【13プールヴィル】
3走目にフィリーズレビューを優勝。その後は桜花賞6着、NHKマイルCは12着とG1で結果の残せなかった。約4か月の休養でどこまで成長しているか、まだ伸びしろはあるの見極めが非常に難しい。ハンデ52キロ、ペースが早くなっても先行して残れるスピードの持続力が優れている。内回りのフィリーズレビューを差し切ったよに一瞬の切れる末脚は前が残りやすい開幕週の中山コースの条件も味方になりそうだ。

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