赤い公園全曲考察10「1234」(V.A. colors)

この曲は、オフィシャルのディスコグラフィーにもウィキペディアにも今日まで記載がなくて、たぶん知らない人も多いと思うけど、幻にしとくのはもったいないくらいの名曲です。立川バベルのコンピレーションアルバム「colors」に収録されています。2018年のもぎもぎで(当選者のみ)最後の在庫が買えたから、さすがにもう売ってはいないはず。

歌詞カードもないし、どこにも記載がないけどこの曲も数少ない佐藤千明作詞で、この曲と「coward」と「副流煙」を聴けば当時のちーちゃんがどんなことを表現したかったのか・考えてたのか、ちょっと分かるような気がします。「あなたとあの子は…なのに私は…」って感情、分かるよ、そしてすごく切ないよね…(はっ、「あなたのあの子」⁉︎そんな曲もあったな…)。

歌詞に「ハイデン」という作曲家の名前が出てきて、当時何言ってるか分からなかったけど、ちーちゃん本人から教えてもらいました。でもなぜハイデンさんなのかは永遠の謎。どうやら津野さんはハイデンという作曲家が好きだったらしいけど。(津野過去ツイートを見ると、ハイデンさんと呼ばれている知り合いがいた可能性もある)。

ちーちゃんはこれを最後に作詞をしなくなっちゃって(この後の白盤に「副流煙」は入ってるけど)、当時はもう作詞をするつもりはないって言ってたけど、後に弾き語り→ソロでオリジナル曲をバシバシ書くようになるんだから、また作詞をするようになってよかったって思います。

メロは強いし勢いのある曲だけど、遊び心のある鍵盤類と、うたこす×まいさのコーラスワークが美しくて、その後の、例えば白盤の曲たちなどに繋がる系譜の曲でもあるかなって思います。そう、このバンド、ボーカルギターベースドラム「以外の」音もすごいんです。ここ試験に出る重要なとこです。

ライブではやったことはなくはないけど、たぶんバベルでしかやってないと思う。バベルでやる時のお約束みたいな感じで、しかも「ふやける」の後にアンコール的にやった時もあって、(当時バベルの店長だった)パインさんも出てきて「1234!」ってみんなで叫びました。音源でもそこはパインさんが叫んでるらしい。もはやすべてが懐かしい。

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