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過去の中日助っ人達の成績から考えるモイセ・シエラ

こんにちは!赤味噌です。
先日、ついに待ちに待ったドラゴンズの新外国人獲得報道が出ましたね。
何れも今オフDWLでプレーしていたルイス・ゴンサレス投手(27)とモイセ・シエラ外野手(31)の2選手が中日ドラゴンズと契約合意に達しました。

両選手ともビッグネームという訳ではありませんが、個人的には手堅く良い補強ができたんじゃないかと思います。

今回はモイセ・シエラ外野手に焦点を当て、過去にメキシカンリーグやドミニカウインターリーグでプレーしていた中日の助っ人外国人選手と成績を比較したりして活躍の可能性などを探っていきます。



1.シエラってどんな選手なの?

モイセ・シエラとはどんな選手なのか、既にツイッターで超絶有能な方々が詳しくツイートされているので検索すれば出てくると思いますが、折角なので簡単な感じではありますが紹介していきます。

モイセ・シエラ(31) 183cm 104kg 右投げ右打ち 外野手(右翼/左翼)
今季(MEX) 114試 率.355(411-146) 18本 84点 15盗 出.464 OPS1.036 
今季(DWL) 038試 率.320(125-040) 02本 18点 01盗 出.444 OPS.876
通算(MLB) 207試 率.235(469-110) 09本 41点 06盗 出.287 OPS.649
※12月6日現在

今季MEXで114試合で18本塁打の長打力と15盗塁の俊足、強肩を兼ね備える万能型外野手で、MEXでBB/K0.90 IsoD.109、DWLでBB/K0.66 IsoD.124の選球眼と、レフトだけでなくライトも守れる利便性も今の中日に欠かせない大きな武器。
支配下ではなく育成契約を結んだとのことでビシエドやアルモンテが離脱した際のバックアップとして期待される。

https://twitter.com/LIDOMRD/status/1183520395384762373?s=09



2.中日がシエラを獲得した理由は?

次に何故中日はシエラを獲得したのかについて、こちらも簡単な感じではありますが考えていきます。

①中日のお膝元であるDWL産のドミニカ人選手

中日がここ10年で獲得した外国人野手は14人いて、そのうち10人がDWL(ドミニカ・ウインターリーグ)でオフにプレーした選手。
その中でモヤ(現オリックス)を除く9選手がドミニカ出身(モヤもドミニカ育ち)ということで、中日はDWL産のドミニカ人選手を獲得することが多いですね。
今年もスカウトの視察情報が出ており、DWLからの獲得が有力視されていました。
そこで好成績をマークしたシエラがスカウトの目に留まり、合意に至ったのではないかと思います。
②MEXで好成績をマークした選手

中日がDWLから獲得した選手10人のうち、5選手がシーズンはMEX(メキシカンリーグ)でプレーした選手。
中日の外国人選手補強は、他球団が獲得することの多いPCLやILから選手を獲得することの少ない特殊なスカウティングが特徴で、PCLやILではなくMEXを拠点にプレーしていた選手のうちの一人がシエラでした。
シエラは今シーズンMEXでOPS1.036をマークする活躍を見せ、そこでも間違いなくスカウトはチェックしていたのではないかと思います。

https://twitter.com/Akamiso97/status/1172531298809679872?s=19

③補強ポイントである長打力を秘めた外野手

今季の中日は5位に沈み、本塁打12球団ワーストに終わった長打力不足と左翼手のレギュラーが固定できていないというのがよく課題に挙げられています。
アルモンテの怪我が多かったり、福田永将が本職ではなかったり、ライトの平田良介も怪我しがちな選手で、レフトは勿論ライトも守れて尚且つ長打力のある選手というのが理想だと考えていました。
そのようなタイプの選手では福田秀平(ソフトバンク→ロッテ)がFA宣言し、中日も獲得に乗り出しましたが入団には至らず、福田秀平に近い選手が欲しいというチーム状況。左右の違いはあれど似たタイプのシエラを獲得したのは納得ですし、かなりいい補強だと思います。

私が2週間ほど前、こんな感じでツイートしたのはこのうち全てに当てはまるシエラが中日の新外国人選手の可能性が高いのではないかと考えたのが理由で、何となくではありますが予想が見事に的中する結果となり、とても驚いています(笑)
今後も中日は外国人野手を獲得していくと思いますが、恐らく今後もDWLに参加している選手且つMEXでも好成績を残した選手を獲得する可能性が高いので、是非注目してみてほしいです。


3.過去の中日助っ人達の成績から考えるシエラ

ここで本題に参りますが、果たしてシエラは日本で活躍できるのか。
私は映像を見て選手が活躍できるかを判断する能力には長けていないので、中日が過去にMEXやDWLから獲得してきた選手達と成績を比較したりして活躍の可能性を探って行きたいと思います。

中日の助っ人野手の来日前年のDWL成績
ブランコ (2008) 28試 率.217(087-19) 9本 20点 出.250 OPS.813 BB/K0.21
セサル  (2009) 42試 率.297(155-46) 4本 19点 出.379 OPS.811 BB/K1.13
グスマン (2010) 29試 率.194(093-18) 3本 14点 出.240 OPS.563 BB/K0.29
カラスコ (2010) 16試 率.316(019-06) 0本 04点 出.480 OPS.901 BB/K0.71
ディアス (2011) 13試 率.243(037-09) 3本 06点 出.356 OPS.869 BB/K0.33
ルナ   (2012) 47試 率.303(175-53) 7本 25点 出.408 OPS.922 BB/K0.97
エルナン (2013) 49試 率.233(180-42) 4本 16点 出.302 OPS.674 BB/K0.67
ナニータ (2014) 34試 率.315(127-40) 2本 15点 出.360 OPS.738 BB/K0.53
アルモン (2017) 45試 率.258(163-42) 5本 20点 出.341 OPS.733 BB/K0.63
モヤ   (2017) 24試 率.203(069-14) 2本 06点 出.286 OPS.619 BB/K0.44

シエラ  (2019) 38試 率.320(125-40) 2本 18点 出.444 OPS.876 BB/K0.66

かなり優秀な成績を残しているということがわかりますね!
近年のDWLは以前と比べかなり投高打低になっているので、その中でこの成績を残しているのはかなり期待できるのではないでしょうか?
打率と出塁率に関しては歴代のどの外国人選手よりも優れていますし、OPSも一定以上の打席に立った選手ではルナに次ぐ2位、BB/Kも高数字です。

更にシエラは、2017年にOPS.867、2018年に.780、そして今年.876と3年連続で高数字を残しているので、今年の成績は偶然ではなく、確かな実力を発揮して残した成績という可能性が高いのではないかと思います。

中日の助っ人野手の来日前年のMEX成績
セサル  (2009) 099試 率.380(411-156) 05本 58点 出.456 OPS.979 BB/K1.61
ディアス (2011) 102試 率.253(379-096) 34本 89点 出.378 OPS.940 BB/K0.47
エルナン (2013) 066試 率.295(244-072) 11本 41点 出.368 OPS.844 BB/K0.81
ナニータ (2014) 055試 率.344(209-072) 06本 43点 出.398 OPS.901 BB/K0.62
アルモン (2017) 109試 率.355(442-157) 15本 70点 出.421 OPS.957 BB/K0.55

シエラ  (2019) 114試 率.355(411-146) 18本 84点 出.464 OPS1.036 BB/K0.90

MEXの成績を見てもとても優秀な選手ということがわかりますね。
MEXは今季からボールが更に飛ぶようになり、チーム打率やチーム防御率が凄いことになっているので、成績は少し差し引いて考えたほうが良さそうですが、それでもOPS1.036は立派な数字だと思います。

更にもう一つ、この中で一定の成績を残したアルモンテ、エルナンデス、ナニータと、期待はずれの結果に終わってしまったセサル、ディアスの違いに標高の差というのがあります。アルモンテ、エルナンデス、ナニータは標高の低い土地でプレーしていましたが、セサルとディアスは打球が飛びやすい標高の高い土地でプレーしていたので、打撃成績が通常より上がりやすくなってしまい、MEXでは好成績もNPBでは…という結果になってしまいました。

ではシエラはどうなのかというと、彼は標高が高い土地でプレーしています。
とは言えホーム/ビジターでの打撃成績に大きな差はなく、ビジターでも打率.350をマークしていることからそこは問題ないのではないかと思います。
過去にマイナーでシーズン15発以上が今年以外でも2度ありますし、MLBでもシーズン147打数で6本塁打を放ったことがあるので、長打力の面でもそれなりに期待できるのではないでしょうか。


4.シエラはNPBで活躍できるのか?

稚拙な文章でしたが、ここまでお読みいただきありがとうございました。
最後にシエラがNPBで活躍できるかについて。
ズバリ私はいろんな数字を見ていて、NPBでも「活躍できる」のではないかと思いました。

ただ、育成契約でビシエドとアルモンテのスペアという立場なので、一軍で出番があるのかどうかはまだわかりませんし、スペアで置いておくには勿体無いぐらい良い選手だと思うので、正直このクラスの選手が育成契約というのは凄く驚きが強かったです。

彼の実力ならキャンプやオープン戦でアピールして早急に支配下登録されて、少ない出番でも印象に残る活躍を見せることは可能だと思うので、チームのAクラス、そして優勝に貢献してくれたら嬉しいですね!


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