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アリエル・マルティネスのオフシーズンまとめと今後への期待

早いものでオフシーズンもあと少しで、春のキャンプまで残り3週間となりました。
新人や新外国人選手といった新戦力や、チームを引っ張る主力選手の活躍が早く見たくてキャンプインが待ち切れないという方も多いんじゃないでしょうか。
自分も新戦力、特に新外国人選手が大好きなのでとてもワクワクしています。
春のキャンプやオープン戦と言えば主力選手や新戦力以外にも目が離せない期待の選手達がいますよね。

「未来の主力になり得る若手」
所謂プロスペクトと呼ばれる選手達がどこまで進化してるのか、どうやって成長していくのかをめちゃくちゃ楽しみにしているという方も多いんじゃないかと思います。
自分が応援している中日ドラゴンズには根尾や石橋、ドラフト1位ルーキーの石川昂など、将来チームや球界を代表するような選手になる可能性を秘めている若手がたくさんいて数年後が本当に楽しみです。

今回はドラゴンズの将来を支えていくであろう若手の中で今季是非注目して見て欲しいアリエル・マルティネス選手について書いていきます。


1.A.マルティネスとはどんな選手なのか

アリエル・マルティネスは来季でNPB3年目を迎える23歳の若い外国人選手で外国人では珍しい捕手をメインに守る選手。
190cm 95kgという恵まれた体格にチーム1のイケメンという声もあるルックスを持ち合わせており美人妻も話題になったりしていますね。

来日前はキューバの国内リーグでプレーし、打率.212 本塁打6という成績ながらリナレス巡回コーチに将来性が高く評価されて中日へ入団。
1年目の二軍成績は.239 0本 OPS.605に終わるも、フェニックスリーグでは.333 1本 OPS.908、昨季の教育リーグでOPS.900を記録する進化を見せ、2年目の二軍成績は.257 2本 OPS.722と1年目からOPSを.100以上アップ。
特に7月以降に127打席で二塁打10 三塁打1 本塁打2と長打を量産し、OPS.786と優秀な数字を記録。

また守備面でも捕手の他に一塁手として好守を見せ、オフにはプレミア12キューバ代表にも選出されるなど、この1年間凄いスピードで進化を遂げていきました。

2018二軍成績 打率.239(88-21) 0本 9打点 OPS.605 BB/K0.30
2019二軍成績 打率.257(140-36) 2本 21打点 OPS.722 BB/K0.50




2.A.マルティネスのオフシーズンの活躍まとめ

一年間で急速に進化を遂げたA.マルティネスはオフも休むことなく、プレミア12と母国のキューバシリーズに参加。
プレミア12では控えだった為殆ど出番はなく、チームも1次ラウンドで敗退してしまいましたが、12月下旬から参加しているキューバシリーズで大活躍!

キューバシリーズには中日からR.マルティネスと新外国人のY.ロドリゲス、ソフトバンクのグラシアルや元巨人のセペダ、アンダーソンといった日本のファンにも馴染み深い選手も多数出場しており、グラシアルも所属するマタンサスでA.マルティネスは正捕手を務めています。
キューバシリーズは16チームで45試合を戦う第一シリーズ(8月上旬〜10月上旬)とそこで上位に入った6チームで行われる45試合の第二シリーズ(10月下旬〜12月下旬)、更にそこで上位に入った4チームで行われる3勝先取の準決勝シリーズ(1月上旬)と、準決勝シリーズを勝ち抜いた2チームで4勝先取の決勝シリーズ(1月中旬)を行い、年間チャンピオンを決めていく歴史の長いシリーズ。

A.マルティネスは第二シリーズ、準決勝シリーズへと勝ち進んだマタンサスで第二シリーズの後半からプレーしており、以下の成績を残しています。

9試合 35打席 30打数 15安打 1本塁打 6打点 4四死球  5三振 
打率.500 出塁率.543 長打率.633 OPS1.176

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来日前年打率.212だった男が驚異の打率5割をマークし、準決勝シリーズではグラシアルやアンダーソン、アルエバルエナ(元ドジャース)らを抑えリーディングヒッターの活躍!

安打数の割に長打が少ないとの声もありますが、単打でもライナー性で打球速度の早いものが多く、凡退した打席やファールもあと少しで長打という鋭い打球が何個も見られ、結果だけでなく内容も伴っていました。
もう少し打球の角度が上がってくれば更なる飛躍が期待できるので、新たに就任したパウエル巡回コーチが掲げるFBR(フライボールレボリューション)の波に乗って本塁打を量産してほしいですね。
ウエスタンリーグではレフト方向への打球が半分以上を占めていましたが、キューバでは安打の半分以上が逆方向という面白いデータがあるので、これが今シーズンどう変化していくかにも注目したいです。

A.マルティネスの活躍もあり準決勝シリーズで3勝を先取したマタンサスは、明後日から行われる決勝シリーズで中日新外国人のY.ロドリゲスが在籍しているカマグエイと対戦するので直接対決が見られるかもしれません。
キューバの公式YoutubeやFacebookでライブ配信も行われるので気になる方はチェックしてみてください。
また準決勝シリーズは全試合ライブ配信があり、そのアーカイブも全て残っているので中日の助っ人達の活躍が詳しく見てみたいという方は下記のURLのチャンネルで視聴可能なので是非ご視聴ください。

※決勝シリーズは試合の時間帯が深夜なのでリアルタイムでの視聴はあまりお勧めしません。

公式Youtube
https://m.youtube.com/channel/UCXcKIIDXngUQYuGe0sZ-WMw
公式Facebook
https://m.facebook.com/beisbolcubano/

https://twitter.com/Akamiso97/status/1214119544043626496?s=19
https://twitter.com/Akamiso97/status/1214798059009261568?s=19
https://twitter.com/Akamiso97/status/1215120394367029248?s=19



3.A.マルティネスの今後を考える

最後にA.マルティネスの今シーズン、更には来シーズン以降の展望や期待などをドラゴンズのチーム事情から考えていきます。
A.マルティネスは昨シーズン二軍で52試合中38試合でスタメン出場し、そのポジションの内訳は捕手2試合、一塁8試合、指名打者28試合。
本職の捕手はシーズン前半には途中から守ることが多かったものの7月以降は1度もマスクを被らず、一塁かDHでの出場がメインでした。

昨シーズン二軍で一番多くスタメンマスクを被ったのは将来の正捕手候補として渇望されるトッププロスペクト石橋康太で、一軍も正捕手は不在ながら加藤匠馬や木下拓哉といった期待株が出場試合数を伸ばし、更には六大学リーグで三冠王を獲得したドラフト4位ルーキーの郡司裕也も加入。
キューバでは全試合捕手として出場しているものの、日本では今シーズンも一塁または指名打者での出場がメインになる可能性が高いでしょう。
しかしドラゴンズの一塁には頼れる主砲ダヤン・ビシエドが座っている為、今のままではビシエドが怪我でもしない限り一軍出場のチャンスは巡って来ないかもしれません。

与田監督が「シエラだけでなくA.マルティネスの支配下も考えている」と話すように、A.マルティネスも今季中に一軍に上がる可能性は十分に考えられます。
一軍に昇格する為には既に多くの方が仰られているように外野も守れるようにしておいた方がいいと思うので、二軍ではライトやレフトにチャレンジしてみて欲しいですね。
また捕手が守れるという個性も「外国人が登板する時のみマスク」や「特定の投手が登板する時のみマスク」それ以外の時は外野にするなど、柔軟に活かしてほしいなと考えています。

しかし外野を守れるようになったとしても、ドラゴンズには二年連続ベストナインのビシエド、二年連続で打率.320以上のアルモンテ、セットアッパーやクローザーとして好成績をマークしたR.マルティネス、昨季チーム3位の8勝を挙げたロメロなど優秀な外国人選手が多数在籍しており、限られた一軍の外国人枠を勝ち取るには二軍で昨季を大きく超える好成績をマークしなければなりません。
怪我の多いアルモンテが故障離脱したとしても、ドミニカWLで首位打者を獲得した新外国人のシエラがいたりと争いは熾烈になってきます。

そこで今シーズンのA.マルティネスに求めたいのは、

・外野(ライト、レフト)に挑戦して出場試合数を増やす
・打球角度を上げてホームランを増やす
・二軍で.280以上 二桁本塁打 OPS.850以上を残す
・支配下登録→一軍でもある程度数字を残す

外野を守りながらOPS.850を超えるような成績を残して初めて一軍に昇格するチャンスを手にできるのではないでしょうか。
広いナゴヤ球場に投低のウエスタンリーグと厳しい環境ではありますが、オフシーズンの彼の打撃を見る限り十分可能ですし、これぐらいの成績は期待したくなります。
そしてゆくゆくは一軍でクリーンナップを打ちながら捕手、一塁、外野を守れる新たなタイプの攻撃型ユーティリティプレイヤーとして期待してみるのも面白いのではないかと考えています。
覚醒の気配を感じさせるA.マルティネスの今後の活躍に目が離せませんね。

最後までお読み頂きありがとうございました。
A.マルティネスの今季の活躍に是非注目してみてください!

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