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バーガーメイキング【幽霊船日記】

•オモチャンでバーガーキングを取り扱って行ったので行ってみることにした。ハンバーガーショップといえばマクドナルドという人生を送ってきて、つい半年前くらいに初めてモスバーガーを体験したくらいの生き物なので、無論バーガーキングも未体験である。いくぞ。

•行ってきた。一勝一敗だった。まずは敗北から。昨日、家から1番近い店舗にチャリンコこいで向かったが、突然食べる気がわかなくなってお隣のラーメン屋に入ってしまった。なんでだよ。なんか急に食べる気が失せた。理由は不明。適当に理由をつけるなら、例えば遊園地に行くとして、あまりにも楽しみだっだがゆえに期待値と緊張度が上昇し、入園する前に満足してしまうのと同じなんじゃないかな。適当ですが。

•こうして麺を啜って敗走したわけだが、鉄は熱いうちに、今日リベンジマッチしてきた。そしてみごとくらいつくことができました。

•昨日行き損ねた店舗にもう一度行くのは癪(身勝手)だったので、家から数駅先ではあるがチラチラ自転車で行くことにした。春から夏になろうとしているみたいで、通り抜けた公園ではバーベキューしている集団も見えた。ほどよく汗ばむ。不快ではない。知らない土地の脳内マップを埋めるのは楽しい。ピン留めされていく。

•鉄塔が建っている。鉄塔って人工物らしい無機物の塊なのに自然風景に簡単に溶け込めている。異物感がなんでないんだろう。それはまあ、経験的に山の風景には鉄塔が生えていることを学んでいる部分が大きいんだろうけど、鉄塔に自然的な要素が含まれている点もあると思う。人工的な見た目ではあるけども、幾何学的な鉄骨の格子は神秘的な美を醸している。それが自然の美に似ている。あれ、方鉛鉱ってあるじゃん。あれみたいな。理解できないから自然みたいに見える。

•道中で、なんでもない家屋を撮影している婦人を見かけた。あんまジロジロするのもあれだったが、ぱっと見住人でも無さそうなのに誰かの住居を撮るにはどうなんだと思いつつ、被写体に目を向けてみると、おそらくツバメの巣があった。人間の住処ではなくツバメの住処を撮影していたようだ。行動動機に納得できたものの、なんだかなぁとは思わずにいられなかった。派生事例、人の家の花壇に植った花を撮影するのは良いんだろうか。何が正しいかはよく分からん。触れなきゃ燃えないとは思うけども。

•バーガーキングに着いた。1番売れているらしいのでチーズワッパーセットを頼んだ。990円。ポテトとドリンク付き。ワッパーと言ってる通り、横にでかい。紙に包まれたバーガーを持ち上げた時に「あ、いつもと違う」と少し驚いた。目に映る体積通りの形だった。味は……、肉の味がした。肉があったな。いつもケチャップの味を求めている時にバーガーを食べにいくのだが、見逃せない肉の味に気付かされた。アピールポイントにしているだけのことはある。おいしいね。

•隣の席で給食の話をしている二人の会話を盗み聞きしていた。片方が高校生?でもう片方が親?っぽい。でも親子っぽい距離感ではなかったな。失礼さがあった。牛乳に麻婆豆腐は合わないとか、二限目くらいになるとみんな給食に話をしているとか、配られるふりかけの量が少なすぎるとか。懐かしい気分になった。自分は中高は弁当だったから給食は小学生の間だけだった。その時の記憶を思い出した。牛乳をご飯に混ぜるやつがいたな。私はそいつが嫌いだったな。面白くなかったから。

•「能面の楽しみ方」みたいな本を読んでいる人がいた。バーガーキングで読む内容か?

•帰りは行きと違う道を選んだ。そしたら前に訪れたことがあるお墓にたどり着いた。この点とこの点って繋がっていたんだと嬉しくなった。やっぱ墓場の周りに石工屋さんが集まってるのちょっと面白いな。

•この記事はこの前買ったiPadで書いている。キーボード入力にして両手でちびちび打ち込んでいるが、やはりサイズに慣れていないからミスタイポが増える増える。押し込む時の垂直方向の抵抗が全くなく画面をタップしているだけだから、階段を降りている時あるべき段差がなかったような感覚になる。拡張された意識の手応えがなくて頭が困惑している。いつか慣れるでしょう。

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