らぷりとハイビスカスを求めて〜レッドの名古屋珍道中〜

第1話「スタートダッシュで出遅れる」

7/26早朝。僕は気合いが入っていた。なぜなら今日から夏休み!前日までの1週間の公演期間で身体はヘトヘトだったが、そんな事がどうでもよくなるくらいウキウキわくわくドキドキでテンションが仕上がっている。

今回の旅ではらぷりはもちろんの事、長年の夢であったハナ系機種の聖地・愛知での2日間スロカス生活、そしていつも見てるパチスロ動画の演者さんの来店イベに行くという、やりたい事をふんだんに詰め込んだ旅にする予定なのだ。テンションが上がらない訳がない!
そして今日も!古のニコニコ動画時代に一大ブームを築いたフリーホラゲ「Ib」、こちらの本編に出てきた「ゲルテナ展」の展示会にも行く予定なのだ!旅っていうのはね、出発する前から成功するか失敗するか決まってるのよ!勝ったなガハハ!

そんなこんなで気合い入りまくりの僕は、午前中に散髪してイケメン()になって、午後からは劇団倉庫にて夏の旅公演用の大道具のトラック積み作業に。酷暑に命をゴリッゴリに削られながらも作業を終わらせ、いざゆかんゲルテナ展!すーげー!✨ゲームで見たやつがまんま展示されてる!月並みの言い方ではあるけど、ホントにIbの世界に入ったみたい!✨✨✨
「きっとここにIbがいて、ここから絵の世界に飛び込んで······」とか想像するだけで楽しいよね!

ゲルテナ展を堪能した後は帰宅して荷造りをし、時刻は23時過ぎ。今回は0時15分発の夜行バスで名古屋入りの予定なので、30分前に出発駅到着を目指して電車にらいどん!

······眠い。

公演疲れ、早朝からの用事、酷暑で炎天下での力仕事、ゲルテナ展······。テンション上がっていたから気付かないフリをしていたが、僕の体力はすっからかん。身体が休みを求めている。

「うーん、下車駅まで20分くらいあるしちょっと目を閉じてもいいだろ。最悪寝ても降車する客多いから音で起きるだろうし」
って事でしばしの休息。

『○○〜次は○○〜』

「んぁ、熟睡しちった。······って次○○駅?」

寝ていた体感時間と駅の進み具合が噛み合わない。慌てて携帯を確認すると、時刻は0時5分。バス出発の10分前。

······やっちまった。電車寝過ごして、折り返しちまった。

今からではどう足掻いてもバスには間に合わない。冷静に落ち着いて慌てながら他にバスがないかを探すと、0時45分発がまだある!「これだ!」と予約し「ふぅ、咄嗟のアクシデントにも対応するアドリブ力、さすがだゼ」なんて思いながら発着場に着きバスの予約番号を見せると

「予約ないですね」

「え!?」

「あーこれ明日の予約になってますね」

予約する日付け間違えたー!!!!!!!!!

時刻は1時近く。もう夜行バスも無く、それどころか家への終電もない。

「······ネカフェで過ごして、始発の新幹線で名古屋入りするか······」

というわけで、乗れなかった便3000円+予約ミスした便3000円+ネカフェ代2000円+新幹線代11000円、合計約2万円のダメージを財布に受けて僕の名古屋の旅は始まったのでした。

今回の旅、いったいどうなっちゃうの〜〜〜!?(懐かしアニメの次回予告風引き終わり)

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