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DID/VCあれこれ

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Recept社員がDID/VCについてあれこれ書いています
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#データ

DID/VC×本人確認

こんばんは。大島です。 当社はDID/VCの技術基盤「proovy」を開発しており、教育機関や資格発行団体をはじめとする外部事業者に提供しています。 海外におけるDID/VCのキラーケースであり、当社も開発を進めているのが「本人確認」での活用です。本記事では、本人確認がDID/VCを用いることでどのように変わるのか書いていきます。 本人確認市場の概況まずは国内の本人確認市場の概況です。 市場規模 本人確認市場はCAGR30%程度で成長しており、2026年には200億

相互運用可能な学習歴の仕組みについて

こんにちは!Receptの中瀬です。 こんなニュースを見つけました 留学時などで、海外留学生と日本の学生の学習歴データを相互運用可能な形にして運用しようというものです。 DID/VCにおける提供価値の1つはこの、データの相互運用性だと思っていて、そこに対する取り組みがあることは、これらを実装する上でもやりやすくなります。 このような取り組みがないと、0からデータの標準化策定を開始することになります。 1スタートアップがやれる範疇を超えてしまう、少なくとも業界団体の巻

【中瀬のDID/VC探訪】SD-JWTによる選択的開示

こんにちは!Recept代表の中瀬です。 本日はproovyでも用いられる、VC(Verifiable Credentials)の形式の一つであるSD-JWTについてアウトプットしてみようと思います。 VCとは何ぞやnoteを読んでくれる方が私の友人や出会った人が多いこともあるので一応VCがどのようなもので、何のためのものなのかを整理しておきます。 VCは「検証可能な資格情報」と訳されます。 VCは「第3者がそのデータの真証性」を検証できるように設計されたデータの規格

VCの基本

こんにちは!Recept代表の中瀬です。 本日はVCについて書きます。 VCとは一言でVCとは、第3者が検証可能なデータ規格のことです。 今まで、個人関連情報を第3者が検証しようとすると、それが偽装されたものであるかどうかを確認することが困難でかつ、データの規格がバラバラだったためシステマチックに検証することができませんでした。 VCをどのように利用するのか VCを利用するときは上記のようなステークホルダーが存在します。 保持者にVCを与える発行者、VCを保有する

【中瀬のDID/VC探訪】DID/VCについて

DID/VCを一言で言うと?DID/VCを一言で言うと、SSI(自己主権型アイデンティティ)という概念を社会に実装する新しい仕組みのことです。 SSIとはSSIとは「自らのアイデンティティの情報を自分で管理しましょう」というムーブメントです。 なぜSSIというムーブメントが生じているのでしょうか。 そこには個人情報保護や信用プロセスの厳格化など様々な要因が存在すると考えています。 その1つの要素として、信用プロセスがデジタル化の世界から置いていかれていることがあげられ