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軸受けって意外と大事

ミニ四駆を組み立てていくと、早い段階からどうしたら良いか悩むのが軸受け。
初代レーサーミニ四駆はシャーシ直にハトメを、その後はボールベアリング等使用を想定し6mm穴にプラスチック製ベアリングにハトメを、現在はハトメを廃しPOMベアリングがキット同梱されています。

「AOのボールベアリングに変えれば良いんでしょ?」ってよく言いますが、実はそのままポン付けしても本当の性能は出ず、キット同梱のPOMの方が速いという結果がよくあります。
これは何故なのか、簡単にですが紐解いていきます。

まず、ミニ四駆に限らずプラモデルは一般的に金型へプラスチックを流し込む成型方法をとってるのですが、作ってる過程において6mm穴の軸受もバリが出たり微妙な変形等で穴が歪になっています。
POM等を填める時、スカスカだったりキツかったりするのは、この微妙な変形に依るものです。
よって、本来であれば軸受けの穴は整形してあげる事が大事です。

POMの良いところは、水平にはまってしまえば中心の2mm穴をシャフトが通って回転するのでトラブルは少なく、POM自体の摩擦係数は0.18と、プラスチック系では硬質ポリエチレン(PE)や4フッ化エチレン(PTFE)に次ぐ低摩擦であり、ミニ四駆に使われているものの中では実質1番摩擦係数の低い素材である事は知ってるようであまり知られていません😊
ただ、プラスチックという性質上、使用による経年劣化で穴が歪になったり、それによるガタや摩擦を生むため、長持ちするボールベアリングが使われています。
今はAOパーツとしてもPOMは販売されましたので、頻繁に交換するならば、POMベアリングは素晴らしい相棒になるでしょう😌

ミニ四駆に使われているボールベアリングを”転がり軸受”と言いますが、乾燥摩擦のときにμ=0.3~0.8程度、油による境界潤滑ではμ=0.1~0.3程度の値になります。
また、購入直後はベアリング内にサビ防止に粘度の高い油脂が封入されていて、その油脂の抵抗が更に動きを抑制しています。
つまり、ノーメンテのボールベアリングは摩擦係数等で言えばPOMより悪いのです。

ボールベアリング自体の脱脂やメンテナンスは色々公開されていますので、そちらを参照して頂き、私はシャーシ側の説明をします。

シャーシの軸受は専用工具(ベアリングリーマー等という)があり、この工具を使い、シャーシの穴を均します。

使い方は、正に穴に突っ込んでゴリゴリと回し(なんか表現が卑猥だなw)、穴を均していきます。

この時、感覚的表現で申し訳ないのですが、はめたベアリングがシャーシ逆さまにして落ちるか落ちないかくらいのギリギリが概ね良い状態とされています。
これがキツいとベアリング内部の玉を圧迫し、回転を阻害するだけではなく、ベアリング自体の偏摩耗も誘発するため、寿命が短くなります。
余談ですが、ベアリングローラーも同様で、キツいと回転が悪いので、一度ベアリングチェンジャー等で外し、ダイヤモンド丸ヤスリ等で軽く均してやると回りが良くなります(やり過ぎてスカスカにならないよう注意し、緩くなったら瞬着を楊枝等で薄く塗ってはめて下さい。)。

脱脂メンテナンス含め、ここまでやって初めてボールベアリングは本来の性能を発揮し、スムーズな回転を実現出来ます。

ちなみに、ベアリングがキツい場合と適正にはめられている場合を比べると、スピードチェッカーでも数キロ、実走行では結構なタイム差を生みます。
POMもそのままで低摩擦ですが、長持ちさせたいならセラグリスペンで穴の中を軽く撫でておいたりすると良い事もあります。

一つ大事なネタを。
ホイールを組み付けた時、ベアリング(ベアリング受け)とホイールの間には微妙な隙間が大事となります。
この隙間ですが、目安として、ポリカ端材に2mmの隙間を切って凹型の帯を作り、コレを挟んでホイールをはめた後に引き抜いて下さい。
概ね適正な位置を出せます😉
(写真は市販品です。)


如何だったでしょうか?
正直意外に感じた方もいると思います。
精密かつ高回転で軸が回る軸受だからこそ、その精度とメンテナンスは大事です。
下手な改造による速度アップを狙うより、このような基礎的な部分を大事にすることで底上げになりますから、確認してみてください。

軸受は意外と大事だよ(*´ω`*)

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