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X系のバンパーカットを考える

X系はミニ四駆唯一の異型シャーシである事は既に記述しましたが、バンパー周りについても上記写真のとおり非常に独特な形状をしており、比較的頑丈ではあるものの、拡張性も低く、何をするにしてもバンパー周りの加工が伴うという”初心者向けではない”レッテルの一因となっているのは間違いないかも知れません。
また、マイナーなシャーシということで、他シャーシのようにコレというやり方が確立されているわけでも無いので、正転にしろ後転にしろ苦労が伴います。
折角なので、私が今まで行ったバンパーカット処理を紹介しておこうと思います。

まず一般的に多いのは、VSと同じようにバンパーサイドの平面を利用し、サンドイッチしてバンパー固定する方法

この平面部分には補強の壁があるので削り落とす必要があり、私は彫刻刀を使って処理しています。
この位置に穴を貫通するのですが、既存穴のどれにも当てはまらない位置になりますので、結構大変かも知れません。
私の知る限り、X系用の治具はありません(VSはありますが、サイズが合いません)。
また、シャーシ側の穴はかなりギリギリの位置になるため、補強を兼ねて上側の当て板は形状合わせて接着してしまうのも一手法です。
このバンパーカットでリアブレーキステーを基台で作ると、今流行しているAT系バンパーの搭載は容易です。

また、独特のインテーク部分を利用してステーの位置に穴を開けて止める方法もありますが、それだけだとフロントには少々強度不足かも知れません。なので、サイドのネジ止めと併用が良いでしょう。
このやり方については後転時のリア処理としてまた説明します。

その他変わったやり方も紹介します。

サイドを落とし、シャーシ裏側を3mmカーボンが収まる範囲で切り取り、ベースのネジ穴で取り付ける方法。
ベースにスラスト角があるので、後から調整する必要はなく、インテーク部分から更に固定すると頑強の一言ですが、フロントの地上高が低めになるのとステー自体が斜めのため、ブレーキステーには悩まされるw
インテーク内には支柱パイプを作らないと歪みます。

あと一つ、ベースを切り込み基台を差し込んで作製するやり方。

現在はリアブレーキステーが販売されたので基台自体は簡単になり、かなり強固ですがリジットバンパー向け(バンパー搭載面積が狭い)で、切削加工の大変さと基台は接着になる為にシャーシ壊れたら使い捨てと、かなりもったいないw

正直なところ、どれも一長一短なので、コンセプトに合わせた選択で良いかも知れません。

それでは、後転(FM)にした時のバンパー処理について。

twitterではかなり評価いただいた処理方法で、MSフレキの壊れたリアユニットからバンパー基部を移植する方法。
壊れた後部ユニットを内側壁面に沿って切断し、Xシャーシのギヤボックスの外側、バンパーの根元に切り込みを入れて組み継ぎ接着してしまう。地面に対し水平さえ出せれば、見た目よりずっと頑丈で他車から丸々リアバンパーを付け替える事も可能な利便性はあります。
とは言え、フロントとして使うには強度は足りません。
ただ、これもシャーシ壊れたら使い捨てになり、MSやってない人はそれだけの為にシャーシ買うのかと、本末転倒になりかねない側面があります😭

インテーク部分を利用したリアバンパー周りとして、こんな方法もあります。

作った後に存在を教えてもらいましたが、「ローラーダンパー」と呼ばれるいなし系バンパーの派生となります。
フロントのサンドイッチと同じようにサイドでステーをネジ止め、インテーク部分に両ネジシャフトを貫通し、ステーにネジ止める事で支柱を作り、バンパーを付けた稼動ステーを支柱に通せば完成。
バンパーにはスラダン等も搭載可です。
ブレーキはどちらかのステーから延長し取り付けます。
X系シャーシは流行りのアンカー等が付け難いので、このような回避方法もあります。

如何だったでしょうか?
ざっくりとした紹介でしたが、あまりこういったバンパー周りの文献は多く無く、長い間私自身かなり悩んだり調べたり、検証したりしてきました。
なので、X系を使う方の中には「他にもやり方ある」「コレがベスト」とあるかも知れません。私もまだベストとは言いません。
このようなやり方があるんだなと、参考になれば幸いです。

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