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[始めたばかりの方へ]ローラーセッティングって?

現代のミニ四駆は、ローラーが大概6~8個(段階的規制緩和で現在は無制限。タミヤレギュ参照)な訳ですが、最近始めた(復帰した)ばかりの方はあまり馴染みが無いと思う重要な事柄に「たからばこセッティング」というのがあります。

「たからばこセッティング」とは、ミニ四駆の名店と言われた「たからばこ」が発祥とされる現在のローラーセッティングのデフォルトスタンダードです。
簡単に言うと、6ローラーでミニ四駆を安定して完走させるには、横から見てフロントローラーを頂点に二等辺三角形(実際には偏りはある)が望ましいとされるローラー配置です。※Wiki参照

山のようにローラー装備してたら違うかも知れませんが、準じていないと速くなれば速くなるほどコーナーで不安定だったり、横転したり、LCでミサイルのように飛んでいく等するようになります。

Wiki読んでもよく分かんねぇって思う人もいるかも知れないので、6ローラーを例に簡単に説明します。

フロントは、車軸を基準に少し上側へローラーと壁の接点が来るよう配置します。

リアは車軸を基準に、下ローラーは車軸より下で配置します。
本来一番安定するのは二等辺三角形になるよう上下均等に配置すべきなのでしょうが、省略しますがいくつかの理由から、下側を短く配置するのが一般的です。
多分、多数の方は意識しなくてもファーストトライパーツセットなどで概ねこんな感じにはセットされているのではないかと思います。

ミニ四駆にとって、この状態でフロントローラーの高さは非常に重要で、低すぎても高すぎても不安定になります。これは一般的な8ローラーでも同じです。

イメージとしては、ミニ四駆は一般的に車軸高かその上側に重心があります。そのためコーナー等で遠心力により斜め横へ引っ張られる、”横転”しようとする力が掛かります。つまり、ローラーと壁との支点が重心高と同じか僅か上側であることで踏ん張ります。
重心高と同じか僅か上側と言ったのは、LCに速い速度で入った時にマシンは少なからず頂上から下りで浮いた状態になりますが、あまりローラーが上だと反対側斜め前に向かって、横転しようとする力で体勢を崩し、前上のローラーがあっても下りの壁に踏ん張れないか壁を飛び越えようとしてしまうからです。
逆に低くても外側に横転しようとする力で体勢を崩してLCから飛び出します。

あくまで一つの目安ですが、先写真のような前後のローラー配置で重心のバランスが取れていると、分かり辛いかもしれませんが写真のように前後の2ローラーだけでもバランスを取って立つことが出来ます(写真が斜めっててすみませんw)。
これが明らかに前後の上ローラー又はポールに依存して立っている場合は、ローラー位置が高いか低いか、マシンが重心をコーナー等で支えきれない状態になりやすいと言えます。

あと、ミニ四駆では「スラスト角」というものが重要です。
「スラスト角」とは、ローラーが路面を基準に水平状態から進行方向に前後へ角度を付けていることを言い、水平(0スラ)が一番抵抗無く理論上速いのですが、操舵機能のないミニ四駆がコーナーで下側に押し付けて踏ん張ったり、高低差を飛び越えてコースに復帰する為には重要な役割を果たしています。
ミニ四駆のフロントバンパーには標準で前方向に角度が付いていて、その角度はシャーシにより様々です。
この角度は急過ぎると、抵抗による減速やジャンプ後に頭から落ちるなどの原因を生みます。
”スラスト抜け”と聞くのは、バンパーへの衝撃による捻れやバンパー構造によりローラーが上向き(後方に倒れる)状態を表します。

後方のローラーは逆に、水平(0スラ)またはコースによりアッパースラスト(上向き)にセッティングされますが、やはりアッパースラストにし過ぎると悪さするので注意は必要です。

ここまで踏まえて先写真のようにマシンを立てて進行方向に優しく押してやると、進行方向斜め下に緩やかな弧を描いていくはずです。

実際に走らせてみると、今までより安定してLCもクリア出来ると思いますが、このようにセッティングしてもLCで飛んでいったりする事もままあります。
ここから先はマシン個々の構成にも依存するため、フロントローラーの高さをワッシャー等で微調整したり、リアローラー上段をキャップスクリューの長さに合わせて上下させたり、下段ローラーを若干上下させたりが必要になります(場合によっては、バンパー前右下の空間を何か追加して狭める事で横転しにくくするやり方等もあります)。
ミニ四駆が速くなればなるほど、この調整はシビアになってはいくのですが、流行りのATバンパーやアンカー等は、その稼働からシビアさを緩和してくれる事もあります。(バーニングチェンジャーはLCほど気にならないとは思いますが。)
しかし、基本的には同じですから、知っておいて損はありません。

ローラーのチョイスは「ローラーのあれこれ」にも少し触れているので参考として下さい。

ワッシャー1枚の差で明暗を分ける事もあるローラーセッティング。
頭で考えると難しいですが、地道に練習で調整しながら自分のマシンのベストを見つけて、楽しいレースを満喫してください😊



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