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13PBを作ってみる~私流お手軽仕様(検証もしてみた)~

ミニ四駆を走らせるのに必要なローラー。
非常に多種多様で、キット在中のプラローラーからGPUまで、値段もピンキリです。
ですが、お気付きの方で手先器用な方は既に取り組んでると思いますが、ベアリングを軸受に使った、接触面がプラ素材のローラーは、現状で19mmと17mmの2種数パターンしか市販品はなく、最近はそれ以下のサイズを自作するのもよく見かけるようになりました。

有名なところだと、WAにスタビ素材を移植するもの(調べると発案者自身が作り方まで公開されてます)、キットのプラローラー中心に520ベアリングを埋めるもの等、色々あります。

とはいえ、知識や技術、道具が無いと難しかったり、特にプラローラーへ520は精度出しも大変だったりします。
なので、それらより比較的簡単で精度も出しやすく、安価に出来るものを考えて実践してみました。

今回の話は、私の実験に対してのお問い合わせに回答した内容を基にまとめたものです。
本件では、キット在中のプラローラーを加工した13プラベアリングローラー(以後、13PBと略称)を作っていきます。


このお手軽13PB作成に道具は、
〇リューター
〇100均の砲弾ビット
〇デザインナイフ
を使います。
私は素手で、フリーハンドで作っていますが、強いて言うなら、
〇滑り止め(指サックや滑り止め付き手袋)
があれば尚良いと思います。
(ノギスは勿論、別途必要ですがw)

このやり方は、ドリルでは小さい穴のセンター出しが通常困難という課題をクリアしやすく、安価な方法でプラベアリングローラー化が可能なのですが、ローラーの材質上加工中はローラー自体に熱も帯びやすく、怪我や火傷には十分ご注意ください。

私が使ったキットのローラーは、MAやARのAパーツ群に付属するものを使用しています。
計測してみると分かりますが、約13mm(13.08~13.09が多い)で、サイズ的にも余裕があり問題はありません。

プラローラーの中心に520サイズの穴を開けて精度出すのはなかなか難しいですが、大きい穴を精度出していくのは幾分か楽で、その為にも950ベアリングを選択しています。
これらプラローラーは、外縁部内側段差から内径は約9mm。ビットで上手に穿って縁に合わせていけば初めてでも比較的精度良く出来、9mmベアリングローラーが圧入出来ます。

砲弾ビットは、私は新品よりは少々使い慣れた中古の方をこの作業では好んで使います。
理由は、目が立ってるよりは微妙にサイズに余裕が出来る為(0コンマ0数ミリでもやってみると結構違うもの)です。

ローラーを加工して穴抜く時、必ず表裏両方から数回に分けて行います。
何故ならば、穴を拡張していくと、ある程度の大きさに開くまで「削るより溶ける」為、溶けたバリを取りつつ、冷まして反対からアプローチしないと、歪むし精度出し辛いと思います。
バリは無理せず、デザインナイフで取ってください。
私はこの工程をフリーハンドかつ素手で削り残し部をよく見比べながら行っています。



写真のように穿っていくと、最終的には、大概砲弾ビットがローラーを貫通するサイズ位になりますが、その際にビットに噛んでローラーが回り、摩擦で火傷や怪我する可能性がある為、皆さんには指サック等滑り止めの使用をお勧めします。

やってみると写真のように、意外と綺麗に削り出せます。
削り出したローラー外縁に、9mmローラーを圧入しますが、平らな場所で上から穴にベアリングを置いて、木片等で当ててまっすぐ押し込みます。きっちりサイズで削り抜けていれば、それほど力も必要なく入ります(キツい場合はベアリングを圧迫するので、回転が落ちます)。

9mmローラー(950ベアリング)は、直径9mm×内径5mm×厚み3mmのため、平らな面で綺麗に押し込めていると外縁よりベアリングが1mm弱高くなります。私はこの段差を利用して、接合部に瞬着剤を流して固定します。
こうする事で、ベアリング内への瞬着剤流入防止と接合部固定、表裏を入れ替える事で出来る”セッティングの幅”も持たせてます。
またセッティングや搭載方法として、更に520ベアリングを圧入したり、付属のベアリングワッシャーで直接バンパーに固定します。

実際に作った時の動画はコチラ
結構マトモに出来ます😊

こうして作ったローラーをリヤ側に搭載したマシンを走らせて、その動画や手元マシンの状況をにらめっこしてみました。

動画からLCの動きを一部キャプチャリングしたのが上記写真です。

検証の結果13PB、正確には填めてるキット付属のプラローラーは、予想より摩耗せず、リアだと意外と壁に”噛む”ことが分かりました。
フロント提灯のマシンとはいえ、LC後半の浮いてる状態で、壁にリヤローラーが触れて、強いリアアッパーがケツを大きく跳ねあげる軌跡を取ってる事からもそれを裏付けており、嬉しい誤算でした。

13AAより9mmベアリングローラーは安価で、自前のプラ加工でも相応の精度と”噛み”が得られるなら魅力はあると言えます。

なお、同様に削り出したローラー外縁は、応用で「ゴムリング付 2段アルミローラーセット(13-12mm)」のゴムリングが入る外側をリューターにネジ止めて回し削り、サイズ合わせて填めてやることで、下段13mmを12mmに削り合わせれば、プラ付きのWAにも出来ます。
最近やってる方も見かけるので、簡単な説明に留めます。

コチラの場合は、だいぶ以前から複数のシャーシタイプでフロントに試しましたが、シャーシに柔軟性(捻れ特性)ある場合の方が効果は高い結果が得られています。
つまり、壁を噛むと言っても、全般的にはオールアルミに及ばないという結果とも言えます。
例えば、もっと断面にエッジのあるタイプで加工すれば、プラでももう少し結果は変わるかも知れません。
とはいえ、プラにするメリットはコーナリングでの低摩擦(噛みの少なさ)による旋回性能の向上を狙った側面もある為、使い分けの範疇として考えた方が良いでしょう。

如何だったでしょうか。
ミニ四駆をやり込んでいくとプラローラーは沢山余っていきますし、必要なローラーも買い足していくのは安いものではありません。
再利用と技術向上を目指して挑戦するにしても、少し視野を広げると、比較的安価で簡単に、特殊な工具を要することなく13PBも作れる事を紹介しました。

何回か削ってれば、精度はより上がります。
見た目もかっこよく(なってると思うw)、完成の満足度もありますし、セッティングの幅も広がります。

こんな楽しみ方は如何ですか(*´艸`)

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