ハロウィンだからいたずらついでにコクる
ハッピーハロウィンなので、お菓子みたいな砂糖を吐くような話を。砂糖だらけになりながら、ちょっとえちちなのをチャレンジしてみました。
##########
##########
登場人物
秀一♂:俺様系と思わせてかなり恋愛に対して臆病。最初、強気だが急に菜々子に迫られてあたふたする。家事一般は普通にこなせる。菜々子とは長い付き合い。
菜々子♀:秀一とは長い付き合い。いつからか秀一に好意を抱く。ハロウィンを期に秀一に迫る。ここで決める勢いで秀一に迫る。ガンガン迫る。ハロウィンの仮装のサキュバスはR15指定レベル。
##########
##########
0:チャイム鳴る
秀一:はーい。今開けます。
菜々子:ハッピーハロウィン!!お菓子くれなきゃいたずらするぞ!!
秀一:…………なんだ菜々子か。どうしたんだ?その格好。
菜々子:ふふーん!サキュバスだよ!どう?かわいい?
秀一:…………あのな?もうハロウィンのお菓子を貰う側じゃないだろ。あげる側だろ。
菜々子:そんなの誰が決めたの?いくつになったらハロウィンでお菓子貰っちゃダメって規定でもあるの?
秀一:歳を考えろよ。もうお菓子もらって喜ぶ歳でもないだろ?
菜々子:んー?確かに。
秀一:だろ?
菜々子:じゃあ、秀一はトリックの方をご所望なのね?
秀一:なんでそうなる。
菜々子:どんないたずらしよーかなー?
秀一:おい。話を聞け。
菜々子:じゃあ!抱きついちゃう!!ぎゅー!!
秀一:あのなぁ?
菜々子:どう?びっくりした?
秀一:抱きつくって言ってから抱きついてきたからびっくりするわけないだろ。
菜々子:サキュバス菜々子ちゃんだよ?セクシーだよ?
秀一:ビニールの角と簡単なメイクと取って付けたような羽じゃセクシーもなにもないわ。
菜々子:寒いから上着着ているけど……。脱いだらすごいんだよ?
秀一:なんだその古い言い回し……。ほらほら離れて。昼飯作るんだから。
菜々子:何作るの?
秀一:炒飯。
菜々子:いいなぁ。私も食べたい。
秀一:食べていくか?
菜々子:いいの?
秀一:1人分も2人分も変わらん。
菜々子:じゃあ食べてく。
秀一:よし。ちょっと待ってな。
菜々子:テーブル片付けておくね。
秀一:おぅ。頼んだ。
〈間〉
菜々子:わぁ!美味しそう!
秀一:大袈裟な。普通の炒飯だよ。
菜々子:……そっち側行っていい?
秀一:は?
菜々子:……隣、行っていい?
秀一:なんでだよ?
菜々子:いいから。
秀一:狭いだろ。
菜々子:いいもん。よいしょっと。
0:菜々子が秀一の隣に座る。
秀一:おい、狭いって。
菜々子:えへへ。いただきまーす。
秀一:一体、なんなんだよ……。いただきまーすっと。
菜々子:んー!おいしー!!秀一って料理の才能あるんじゃない?
秀一:普通の炒飯だろ。大袈裟な。
菜々子:あーピーマン……。あげる。
秀一:はぁ?いつまで好き嫌いあるんだよ……。
菜々子:いいから!あげる!!
秀一:あのなぁ?
菜々子:あ、上着脱ぐの忘れてた。
秀一:今?まぁ、汚れると大変だから脱いでこい。
菜々子:……よいしょっと。……ふぅ。
秀一:…………なんだよ。その格好。
菜々子:言ったじゃん。脱ぐとすごいって。……じゃあ隣座るね。
秀一:ちょ、ちょっと。……お、おい。
菜々子:よいしょっと。……ん?どうしたの?
秀一:な、なんでもないよ?
菜々子:んー?どうしたの秀一?顔、赤いよ?
秀一:な、なんでもないって!
菜々子:そう?じゃあ炒飯食べちゃおう。
秀一:お、おぅ。
菜々子:やっぱり、ピーマン無理だから秀一にあげるね。
秀一:お、おぅ。
菜々子:……これで全部かな?ピーマン。
秀一:お、おぅ。
菜々子:…………どうしたの秀一。さっきから変だよ?顔赤いままだし。
秀一:な、なんでもない。そこにもあるぞ、ピーマン。
菜々子:あ、ホントだ。はい、あーん。
秀一:は、はぁ?
菜々子:あーん!
秀一:えーと……。
菜々子:あーーん!!
秀一:あ、あーん……。ん……。
0:秀一がピーマン食べる
菜々子:よくピーマンなんて食べれるね。あ、ここにもピーマン。はい、あーん。
秀一:ちょ、ちょっと待って?
菜々子:なに?
秀一:なんなの?これ……。
菜々子:なんなのって?
秀一:この状況だよ!なんで俺は菜々子にピーマンを食べさせられてるの!?
菜々子:私がピーマン食べられないから。
秀一:そういうことじゃなくて!それになんなんだよ!その格好!!
菜々子:ハロウィンだからサキュバスに仮装したんだよ。変かな?
秀一:そんな格好であまり近くにくるなよ……。
菜々子:どうして?…………もしかして秀一、照れてるの?
秀一:そんなんじゃない!!
菜々子:じゃあ、近づいても大丈夫だよね。
秀一:いや、それは……。
菜々子:それは?
秀一:いや、それは……それは……ね?ちょっと待って?
菜々子:ダメ。待たない。
秀一:ちょ、ちょっと。菜々子!!菜々子ってば!落ち着いて!!
菜々子:ずっと一緒だったのに……。秀一って鈍感だよね。
秀一:へ?
0:菜々子、秀一に迫りよる。
菜々子:私、いつからかな……。秀一のことが好きになっていたの。ずっとずっと一緒にいて、悪友みたいな感じだったけど。いつからか好きになっていた。でも、今までの関係が壊れるのが怖くて……。ずっと言えないでいた。
秀一:……菜々子?
菜々子:…………秀一はどうなの?私のこと好き?
秀一:…………急にそんなこと言われても。
菜々子:言葉にできないなら、行動で示して?
秀一:……え?
菜々子:待ってるから。
秀一:そんな……。
〈間〉
菜々子:……もぅ!このヘタレ!!待ってたのに!!
秀一:き、聞いてくれ!……菜々子のことは大事に思ってるよ。……だから、俺からはなにもできない。菜々子が傷付くかも知れないようなことは、俺にはできないんだ。
菜々子:この状況!で!なにもしないなんて!!……私だってものすごく勇気だしたんだから!!それを全部台無しにする気!?
秀一:…………ごめん。
菜々子:ごめんって……。それは私の気持ちに応えられないってこと?
秀一:ち、違う。ただ、今は……。
菜々子:今はなに?もう、今しかないんじゃない?
秀一:今しかない……?
菜々子:考えてみて。私達、今までみたいな関係でいられると思う?今、なにもしないなら私をふるってことだよ?
秀一:ま、待ってくれ。ふるとかふらないの話はまだ……。
菜々子:なにそれ?私はキープってこと?
秀一:キープって、そんなことはない!!
菜々子:私は秀一が好き!!秀一は私のこと好き!?
秀一:な…!?
菜々子:はい!返事は?
秀一:え、えっと……。
菜々子:言葉にできないなら行動で示して。待ってるから。
秀一:え、ええ?……行動で?
0:秀一、迷った末、菜々子の額にキスをする。
菜々子:………………。
秀一:………………。
菜々子:なんで、おでこなの?
秀一:それは……。
菜々子:まあ、秀一にしては頑張ったかな。すごく物足りないけど。すごくすごーく物足りないけど。
秀一:も、もう許してくれ……。
菜々子:仕方ないなぁ。今日はこれくらいにしとこうか。
秀一:……ごめん。
菜々子:じゃあ、今日泊まっていくから。
秀一:は?
菜々子:泊まっていくから。
秀一:……俺の部屋に?
菜々子:今までもけっこう泊まったことあったじゃない。
秀一:そ、そうだけど。
菜々子:いいよね?
秀一:……は、はい。
菜々子:…………ぎゅーってしていい?ただぎゅーってするだけ。
秀一:ま、まあそれくらいなら。
0:菜々子が秀一に抱きつく
菜々子:…………今夜、寝かさないから。
秀一:…………え!?
〈間〉
---
秀一:(M)今年のハロウィンの夜は俺と菜々子にとって、忘れられないモノになった。実は菜々子は某国のエージェントであり、日々世界の秩序を守る為、戦っていたのであった。
俺はこの日から菜々子を影から支えるパートナーとして、菜々子の帰る場所を守る者として、菜々子の為に生きることにした。菜々子が安心して任務を遂行できるように。
---終わり---
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?