1年間の取崩し回数について考える

レバナス2150万円現金1010万円でリーンFIRE直後にリーマン・ショック級を直撃し、それを乗り越えて3100万円1500万円でフルFIRE、最終的にはオルカン税引後8000万円でゴールと考えている。(リーマン・ショック超え、リーマン・ショック級2連続の場合はもう諦めて働く)
前回の記事でFIRE後の取崩しをシミュレーションした。

毎月かそれ以外か

定率で取崩して現金の確保を優先するか、定額で取崩して株価の上昇を優先するかは今後も考えていくとしても毎月というのは前提で考えていた。なぜなら株式が上昇を続ける前提である場合、なるべく多くの額をなるべく長く市場に晒すことがインデックス投資の原則であるから。
ただ、今回定額と個別のルールでの取崩しのシミュレーションを行った際、いいやり方が思いつかなくて1月ずつに手動計算して手動で入力していった。それによりひと月ひと月の感情をいくらか体験することができた。体感した感情としては焦りや不安が幾分かあった。その後の回復が保証されている過去データでのシミュレーションですら心が揺れるのであれば、本当にその先の保証のない現在進行形の取崩し時のメンタルはそこそこ危ないかもしれない。
上昇相場においても5%程度の下落は年4回程度、10%程度の下落なら年2回程度発生する。年の半分の月初に下落を直視してそれを受け取る必要があるのか。つまり理論的最適解を選ばず、心理的側面から毎月以外の取崩しを考えてみてもいいのではないかとの考えに至った。

心穏やかに暮らす手段としてのFIRE

そもそももっと大きな金額でFIREした方がいいのはあるが、どうしてもアラフォーのうちにリタイアしたい強い思いがあるためそれは難しい。
社会不適合者だけど後ろめたさもなく心穏やかに静かにひっそり暮らすためにFIREがしたいから、毎月取崩しの際に一喜一憂していたら目的が満たされないのではないだろうか。

マイナス60%マイナス950万円の経験から

2021年12月末、全金融資産が概算でマイナス60%マイナス950万円になったことがある。当時の感情は(どうせ上がるんだからさっさと上がれや)という軽い苛立ちがたまにあったけど、基本は「無」だった。なんかけっこう下がってるな?というのはニュースとかSNSの感じからなんとなく分かっていたが年2回しかチャートや証券口座等を見ないルールを作って守っていたので、後のデータでそれだけ下がっていたことを知った。まさにその時は何も思っていなかった。後になって知ってもそうだったんだなとしか思わない。当時リアルタイムにチャートと証券口座を見て、ニュースやSNSの情報を漁った方がよかったとは全く思わない。

暴落が起こってもヒヤっとするのは2回だけ

1929年の世界大恐慌、2000年のドットコムバブル崩壊を除けば暴落での直近最高値からの下落は全て2年以内には下げ止まり、そこから上昇を始めた。もうその2例レベルの暴落はないとするなら、もし年1回取崩しとチャートや証券口座を見るというルールで対応した場合、暴落レベルで下がり続けているという体感ができるのは1つの暴落につき最大で2回しかない。

年1取崩し脳内シミュレーション

例えば2024年11月にリーンFIREをスタートして、2025年から年初に1年分を取崩し、その時以外にチャートも証券口座も見ないルールを制定したとする。2024年11月から1年11ヶ月かけて下がり続ける暴落が始まっていたとする場合、2025年1月と2026年1月しかその暴落を底値更新という形で体感できる機会はない。

2025年1月1日に(ゲッ…40%も下がってる。貯金口座から168万円移動しよう)と思って取崩し行動をする。良い感情も悪い感情も何もきっかけの刺激なく持ち続けるのは難しいから、気にできても2週間くらいから限界かな。そこから2025年12月まで平穏に過ごす。マイナス70%になっていることも知らずに…
2026年1月1日(ゲゲッ…マイナス70%になってる。大丈夫かこれ。貯金口座から168万円移動しよう)。2週間後忘れる。2026年3月にマイナス85%を記録するも、知らずに2026年12月まで平穏に過ごす。株価は下げ止まり上昇を目指す。
2027年1月1月(あっ、マイナス40%まで戻ってる、85%まで下がってたんか。今年も貯金口座から移動しよう)。以後2~3年かけて回復から史上最高値を更新。

世界の経済が右肩上がりなら

結局どうなるかは分からない。今日を皮切りに米国株が、先進国株が、全世界株が、株式そのものが、世界経済が、地球が終わるかもしれない。
どれだけ過去をベースにしたり未来を想像してシミュレートしてもその通りになるかは分からない。ただ、世界の人たちの営みが夢や欲望を持って進み続けるならいずれ希望する未来には収束していくだろう。
ある程度考えてある程度準備したら、後はどこかで腹をくくって動き出すしかない。その思考や準備の程度や内容と、度胸や勇気が人によって違うのだろう。

今2024年5月はこんなことを考えたが、半年に1度しかチャートも証券口座も見れないルールだし投資方針は至ってシンプルだからやることが少ない。余った時間を使って思い立った時に調査とシミュレーションと思考実験をしていこうと思う。

参考

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