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僕らのレアグルーヴ漂流記

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トマトケチャップ皇帝による音楽コラムです。洋楽に対しての熱い思いや、音楽とともに歩んだ青春の記憶は共感必死。「30歳を超えてやっと邦楽の魅力に気づいた」という彼のメインストリーム…
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#Jポップ

【S06:COLUMN】渋谷系探訪

後追いで渋谷系の音源を集めている。 DMC※で散々ネタにされたせいで痛いジャンルという決めつけがあったのだが、岡崎京子※※を読んでいたらオザケン※※※との親交が書かれていて興味を持った。彼女の描く冷めた終末感と軽薄なポップバンドの繋がりが不思議に思われた。 ということでフリッパーズギターから順に辿っている。 大人びたAORを奏でるオリジナルラブ、都会をクールに疾走するICE、音響的な実験を繰り返すコーネリアス。どれもバブルの徒花と言うには実があるプロフェッショナルの仕事で認識

【S04:COLUMN】J-POPとの邂逅

30を超えて邦楽を聴き始めた。 J-POP=セルアウトという偏見があったのだが、偶々くるりを聴いたところ良質なインディーロックを鳴らしており印象が一新された。鉱脈を見つけた気分である。 手始めにとディスクガイドの上から順にdigしている。その流れで椎名林檎に辿り着いた。 デビュー当時の林檎は異端として扱われていたと傍目に記憶している。 今になって1stを聴いてみるとキャバレー音楽調のアレンジと寺山修司的な詩作、なるほどオルタナティブな音楽性である。 女子高生だった林