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REAMUをスタートさせた理由

REAMU(レアム)のデザイナー:稲田梨沙です。
REAMUを立ち上げる、きっかけについて書いていこうと思います。

アンティーク&ヴィンテージジュエリー:meltingpotのバイヤーとして、
約200年分のアンティークジュエリーに触れて、買い付けをしてきました。
200年も前のヨーロッパのアンティークジュエリーを、時も国も超えて、
日本人の私が手に取ることができ、今も身に着けることができることは、
毎度、感動的です。
古いものを大切にしているヨーロッパでは、アパートメント、バッグ、家具などもアンティークとして残されています。
しかし、現存して、手に取ることができるという意味では(数が少なくなっているとはいえ)ジュエリーは金属なので、洋服などに比べて、そのままの状態で残りやすいと言えます。

今、私が200年前のジュエリーを手にすることが出来るということは、私が作ったジュエリーが200年後まで残って、誰かの手に渡るかもしれない…。
私がこの世からいなくなった後も、ジュエリーはこの世に残り続ける。
そんなに素敵なことがあるだろうか…

そして、ジュエリーを作ることで、もっとジュエリーを、何千年も続いてきたジュエリー文化を理解できるのはないか?と思いました。
思えば、買い付けはしてきたけれど、どんな風にジュエリーが作られて、どんな風にジュエリー技術が進化してきたかも、私は知りませんでした。
失われた技術もあるけれど、生まれた技術もある。
それは、私自身がジュエリー制作に関わらなければ、理解することはできないと思いました。

レアムを日本製のジュエリーにしたことにも、理由があります。
アンティークジュエリーを買い付けし、その後、とても大切なのが修復です。
何百年も、何十年の前の家を修復なしには住めないように、ジュエリーにも修復が必要なのです。
meltingpotのジュエリーの修復は、日本の凄腕のジュエリー職人さんによって、
支えて頂いてきました。
どんなに困難だと思われる修復も完璧にこなしてくださって、何度も助けて頂いてきました。
meltingpotの初代のジュエリー修復職人さんは、約50年もジュエリー業界を見てきた熟練の方でした。(今は高齢のため、引退されています)
その方が、「海外の安価なジュエリー工場に押されて、日本のジュエリー職人は引退した人も多いし、技術が高い人は高齢化が進んでいる。」
そんな話を聞いていました。

少しでも、日本のジュエリー技術を守ることに繋がれば…
私がジュエリーブランドを立ち上げるならば、絶対に日本製にすると決めていました。
後に、レアムのジュエリーを制作する段階になって、本当に日本製にしてよかったと思いました。
職人さんにも、「そんなに細かいことまで気にするの?!!絶対に日本じゃなきゃ、レアムのジュエリーは作れないわ…」と言われたのですが、それも褒め言葉と思って、拘り続けたいと思っています。

REAMU


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