パリ五輪 女子マラソンを振り返る
ハッサンは天才なのか
1:13:22ー1:09:33
ロンドンマラソンで2度も立ち止まったにもかかわらず何もなかったように走り初マラソン初優勝。2度目にマラソンで世界歴代2位。東京マラソンでは負けてしまったが5000m2回走って10000mから中1日で優勝。常識からかけ離れたローテーション。この経歴から考えたら天才しか言いようがない。おそらくほかの選手は同じことをやれといっても無理だろう。
レースぶりを見ていつものように後ろからのレース。なぜなら東アフリカ勢に位置を取らせてくれないということもあるだろう。逆の発想から言えば無理にエネルギーを使わずに自分のペースで走れるから。序盤集団から離れた位置で走ったが自分に走りやすい位置で走っただけ。27キロからの急坂でも先頭集団はパワーを使ったがハッサンは付き合わなかった。そこが大きなポイントだっただろう。
ジェプチルチル2度のミス
15kmあたりでジェプチルチルがスピードを上げたがそのあとペースを落としてしまい、坂でも仕掛けたが下り坂の時にペースを落としてしまった。それがハッサンに有利な展開を持ち込ませてしまった。逆にジェプチルチルは35㎞地点で脱落してしまった。二度の仕掛けで無駄なエネルギーを使ってしまった。行くのであれば玉砕してもいいからペースを下げるべきではなかった。ハッサンにメンタル面を与えたから。男子はトラが登坂で仕掛けてペースを落とさずにそのままゴールまで行った。行くのであれば35㎞ぐらいから行くべきだった。
オビリは調子が悪かったのか
自分は勝つのはオビリだと思っていた。序盤から集団から遅れるシーンもあって上り坂、そして30km過ぎでも遅れるシーンが見受けられた。走り方も乱れがあったので調子は良くなかったと思う。ただ、実力から考えたらハッサンと差がないとみている。
アセファの銀は価値がある
正直速さはあるが強さがないと思ったが。集団に最後まで付くことができて最後はスパート合戦に負けた。強さがあるということが証明されたので今後のマラソン人生において大きなプラスになっていくだろう。終わってみれば世界歴代1,2位の争いだった。
鈴木選手の6位は金メダルに等しい。
鈴木選手は20位ぐらいに入ればいいかと思っていた。30kmまで先頭集団についていくことができ、突き放されてしまったのは仕方がない。レベルが違いすぎるから。東アフリカ勢をのぞいたら最上位だったので大成功だ。
まとめてみると
レベルが高いレースだった。ジェプチルチルは戦略ミスで脱落。オビリは状態悪くても3位に入った。上位2人は本当に強い。4強にエチオピアのギデイが加わって来たら面白い。
日本勢は前田選手の欠場、一山選手が不調だったが鈴木選手が救ってくれた。今思えば新谷選手は出なくて正解だった。速さが押し切るタイプなのでペーサーが付かないレースは向いていないだろうし、また、コース的にも不向き。あと廣中選手がいつフルマラソンに転向するのか。
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