第四十九話 Till the sandman he comes(Enter Sandman/Metallica)
ついに出ました
我らが
Metallica
1991年の5作目
『メタリカ』(通称『ブラック・アルバム』)は、
メタリカの人気をより不動のものにした大きなターニングポイントとなる作品である
多くの収録曲がスピードよりも
グルーヴを重視した作風に変化し
当時のヘヴィメタルに留まらず、
後のニューメタルやラウドロック等のロック・シーンに多大な影響を与えたアルバムである
あのメタリカがである
『スラッシュメタル』
というジャンルの先駆者としばしば称された
メタリカ
当初は
ダイアモンド・ヘッドなどのNWOBHMと
モーターヘッドの両者の影響を存分に受けた、
ハードコア的でもあるヴァイオレントさの横溢するスピードメタルだったりしていたのである
このエンターサンドマンで変わるのである
メンバーの音楽的な
バックグラウンドを反映させた多彩な
アプローチを盛り込んだ
オルタナティヴ・ロックに傾斜し
再びヘヴィメタルシーンにおいて
広く影響を与える作品となった
歌詞の題材は、
自己の内面や死、
孤独、狂気、核戦争
司法システムの矛盾
表現の自由など
シビアな内容が多く
その中で文学作品や
映画からのインスパイアも少なくないのである
同時期にデビューした
メガデス、アンスラックス、スレイヤーと共に
スラッシュメタル"BIG4"と形容された一角として
今でも世界に君臨している
Enter Sandman
先行シングルにもなり、
メタリカ最大のヒット曲となったエンターサンドマン
「サンドマン」とはお伽話に出てくる"眠りの精"のことで、子供の目に砂をまき、
眠りを誘うと言われている
社会批判などシビアな題材が多いメタリカには珍しく、
ファンタジックな内容なのは驚きである
途中、就寝前のお祈りの常套句で
ジェイムズ・ヘッドフィールドの後に続いて復唱している
子供の声は、プロデューサーである
ボブ・ロックの息子であるのは有名な話
余談ではあるが
その昔
タモリ倶楽部のコーナー「空耳アワー」で
この楽曲が取り上げられ、
歌詞の「Till the sandman he comes」部分が
「千代田生命に行こう」
に聞こえたのは言うまでもない
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