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回文になる自然数にきまりあり!?

「竹藪 焼けた(たけやぶ やけた)」「ダンスが 済んだ(だんすが すんだ)」のように、前から読んでも、後ろから読んでも同じ文章になる文章を回文というそうです。
自然数にも、左から読んでも、右から読んでも同じ自然数があります。

中学2年数学「文字式の利用」で行った授業を思い出しながら、記載します。
左から読んでも、右から読んでも同じ自然数を紹介します。
<例>
55
272
3113
47674 等

問い 「右から読んでも、左から読んでも同じ数になる4桁の自然数があります。
 例) 2882  6116 
このような数は、必ず「ある数」の倍数になります。この「ある数」はいくつですか。」

生徒たちは、このような数を適当な自然数で割ってみたり素因数分解したりします。そのうちに、文字式で表して考える生徒がでてきます。
  1000a+100b+10b+a
  =1001a+110b
 ※110=2×5×11だから、2や5では1001を割り切れないので、11をヒントにして、1001=11×91を導くようです
  =11(91a+10b)
したがって、このような4桁の自然数は、11の倍数になります。
★いきなり文字式で考える生徒がいます。なぜ文字式を使ったのかを語ってもらうことで、「文字式を使うよさ」が確認できます
実際に、このような4桁の自然数をいくつか提示し、11で割り切れることを11(91a+10b)と関連付けて確認し、11で割り切れることの納得を得ます。

次に、
問い 「右から読んでも左から読んでも同じ数になる5桁の自然数は、11の倍数になりますか。」
問い 「右から読んでも左から読んでも同じ数になる6桁の自然数は、11の倍数になりますか。」

★必要感をもたせ、右から読んでも左から読んでも同じ数になる3桁の自然数を引き合いにだし、文字式を読み倍数がない説明をする活動も重要です
生徒の予想・解答を板書しながら、次のようにまとめます。
 ・右から読んでも左から読んでも同じ数になる4桁の自然数は、11の倍数…OK
 ・右から読んでも左から読んでも同じ数になる5桁の自然数は、11の倍数…NG
 ・右から読んでも左から読んでも同じ数になる6桁の自然数は、11の倍数…OK

このような6桁の自然数は11の倍数になること、このような5桁の自然数は11の倍数にならないことを、生徒の力を借りて文字式を用いて説明する場を設けます。
※11以外の倍数にならないことも確認します。

最後に次の問いで、この授業を終わります。
問い 「右から読んでも左から読んでも同じ数になる7桁、8桁、9桁、…の自然数は、11の倍数になりますか。」

桁数が大きくなると計算は大変ですが、考え方は同じです。
余韻を残し、後は、興味関心のある生徒にゆだねるのもありと思います。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。



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