35歳で自転車日本一周した#3

日が暮れてくる

1日目の終わりは道半ば、目標も決めておらず、ただひたすら前に進んだ。
そして何も考えてない故に訪れる、絶望の時間。

気が付けば前日の夜飯以降なにも口に入れていない。
何か口に入れなければという感覚すら起こらない。
それほど疲労困憊していました。

それでも米神漁港という小さな港へたどり着きます。
日はまだ暮れていなかったと思います。
上に高速道路、小さな民家が谷に集まっているというか
急な坂道の下にある趣のある漁港です。

その時は船が停泊していなかったので、
堤防の先に投げ釣りをされている方々が目立った印象でした。

食料を手に入れよう

旅を始めて初めて釣竿を使いました。
手入れも何もしていない、新品の竿でした。

初めての旅先での釣りは、
5cmほど小さなネンブツダイが2匹、釣れただけでした。

食べれる魚ではありましたが、私は彼らを解放しました。
なんとなくわかっていたのですが、無意味なのです。
リスクとリターンが合わないのです。

堤防の先にいる人々は、
大物を狙って100m近いロングキャストをしていました、
釣れていたかどうかは不明です。なんせもう暗くなっていましたから。

寝床どうするのか?

初日の夕方、米神漁港を出発するころにはもうだいぶ暗くなっていました。

私はどこでテントを立てるか決めていませんでした。
しかしグーグルマップを見ると近くにキャンプ場があるらしい。

キャンプ場につくころには完全に日も落ちて真っ暗になりました。
管理人もいませんので入場もできません。

付近にある店を訪ねて、なんとかテントだけでも張らせてもらえないか、
ということを相談してみると、諸々の理由から拒否されました。
私も35歳になりますので理由は納得できます。

仕方なく、付近で人の来ないような場所を探し、
そこで野営することにしました。
マップによると南に数キロいったところに港があるようです。

あたりはもう真っ暗ですが、そこに向かって進むことにしました。

初めてのテント設営

漁港につくと、幾人かの釣り人がいたようです。
当時イカ釣りがシーズンでした。
夜釣りをする人がちらほらいたのを覚えています。

21時を回っていたと思いますが、とにかくテントを設営しました。
ポールを組み立てて、テントを張るだけでしたので
そこまで時間はかかりませんでした。

組み立てには30分もかからず、エアマットなどを準備し、
意外なことに、22時ごろには寝る準備が整ったのです。

ただし何も口に入れてませんから、腹が減ります。

お湯を沸かしてインスタントの味噌汁を作りました。
アマゾンでかったメスティン(飯盒)を初めて利用したのです。

初めて買ったメスティンからは金属イオンが溶け出し
すさまじい金属の味がする味噌汁だったことは覚えています。

何はともあれこれで一日目は終わり。
体力的な問題は二日目に持ち越しました。

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