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無題

最近は寒くってね。外の世界に行くには相当の覚悟がいるの。縮こまった筋肉が割れて、粉々になってしまうような気がするから。


午前4時、ワンルームに散らばった空気は張り詰めていて、滞在を許してくれない。意識なんか手放してくれば良かった。身体だけベッドに預けて、遅れた今日を待てば良かったんだ。

みんなが知らない今日を私は知っていて、悲しみの先取りをしている。ばかみたいだ。


誰かを愛することや、愛されることに迷いがない人というのがこの世にはいて、その事実に苦しくなる。
あなたを愛し続けられたら良かったな。あなたからの好意も、真っ直ぐに受け取れたら良かったのにな。


平気なふりをしている。
美術館にいます。あなたたちを、観ています。


もういいや、私はここを出るね。

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