1年前の私へ
最近外を歩いていると、花束を片手に歩いている高校生をよく見かけて、そのたびに私は1年前の自分のことを思い出す。
高校卒業を控えて寂しさと、どこか実感が湧かずふわふわした何かを抱えていた毎日。
1年前、1年後のことなんて全く想像できなかったあの頃の私へ1年後の自分から何か伝えたいと思った。
1年前の私へ。
今頃私は、友達から、恩師から、どれだけ自分が愛されているのか知ったころじゃないでしょうか。
聞きたくない話、向き合いたくない事実に向き合わなければいけなかった時、逃げ続けてきたことからとうとう逃げられなくなった時、横を見ると大切な大切な友達の横顔があったね。
私が1人で立ち向かえない時、前に立って引っ張るでもなく、後ろから見守るでもなく、横で私と同じところで一緒に向き合ってくれる友達がいることをあの時知ったね。
私のことで涙を流してくれる友達。私の為に時間を使ってくれる友達。
私の為に学校を抜けてくれる恩師。
もう意味が分からないくらい私は愛されてると、18年間で1番愛を感じた日だったんじゃないでしょうか。
あれから1年が経ちました。
この先の自分のことを想像することが苦手な私が、想像できなかった1年後の私が今ちゃんといます。
1年前の私が、思い出になんてしたくない!終わりなんて嫌だ!と思っていた高校生活は、私の中で徐々にちゃんと思い出に変わっていき、都会での暮らしにもすっかり慣れ、私は今をそれなりに生きています。
この1年で成長したことと言えば、タイピングが速くなったことでしょうか。
それだけです。そんなもんです。それでいいんです。
もしかすると誰かから見ればダメダメな歩き方かもしれないけれど、それでも私はそれなりに今を楽しんでます。
友達も恩師も相変わらず私の大切な人たちです。
距離が離れたって、相変わらずだいすきで大切な人です。
今は実感も湧かないかもしれないけれど、そんなもんです。
気づいたらちゃんとそれなりに進んでいるから、安心して。
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