セッティングの覚え書き的な何か
今回の記事の概要
こんにちわ!
いきなりですがセッティングってよくわからなくないです?
どこをどういじればどう変わるのかとか。
トライアンドエラーできればいいけど1回試すのにはお金も時間もかかりますよね。
なので予めここをいじればこう変わるっていうのがなんとなくでもわかっていれば時短になるんじゃないか?っていう発想で、自分への備忘録も兼ねて書いてみます。
なお、記載されている内容は後輪駆動の話です。
前輪駆動車はほぼ触ったことないので合わないところが出てくるかもしれませんのでご参考までに。
この記事ではおおまかに
・バネ
・減衰
・トー
・キャンバー
・スタビライザー
について書いてみます。
バネ
まずバネレートの決め方です。
私はバネレートは事前に計算で決めちゃいます。
なんでって?現地での交換が大変だから。
走らせてみて余裕があれば多少変更するときはありますが。
計算ってどうやるの?っていうことですが簡単に言うと掛かる荷重とストロークさせたい量から決めます。
バネは例えば12.00 kgf/mmというバネレートだとしたら1mm縮むのに12kgの力が必要です。ということになります。
そして掛かる荷重ですがこれは計算から求めようとすると結構大変なので予め1回走らせてどのぐらい荷重がかかってるかを確認しましょう。
確認方法はストロークセンサーなんていう高価なものはないので昔ながらのダンパーにタイラップを巻く方法でやります。それで1本走ってどのぐらいタイラップが移動したかを確認します。仮に12.00 kgf/mmのバネレートで30mm動いていたらその車輪にかかる荷重は30*12で360kgの力が最大でかかっていることになります。それがわかれば後はストロークさせたい量や前後バランスで決めましょう。
※計算が面倒なのでここではレバー比の話は端折っていてレバー比を1としています。本来はレバー比も必須でレバー比1.5だとしたら12÷(1.5の2乗)=5.3kgがバネが1mm縮むのに必要な力になります。たまに「俺バネこんな固いの入れてるぜ!」とかなぞにハイバネレートマウント取ってくる人がいますがレバー比で変わりますし固ければ良いという時代は平成初期で終わってるのでスルーしましょう。そんな感じにバネとはストローク量を決めるもの、って覚えておけばOKです。固すぎると荷重移動ができなくなるし、柔らかすぎてもロールアンダーとか出ちゃいます。が、一般人は何本も試せないので大体固すぎない程度に合わせたら後は後述する減衰とスタビでごまかします調整します。
ちなみに先述した通りレバー比が関わってくるのでフロントエンジンなのにリアの方がバネレート固いなんていうことは普通にあります。
最終的には固有振動数で合わせますが話が複雑になりすぎるので今回はここまで。
減衰
次に減衰の決め方です。
減衰とはロールスピードを決めるものです。
ロールしすぎるから減衰を固める人もいることからロール量を決めるもの、と勘違いしている人がいますがロール量ではなくロールスピードを決めるものです。※大事なことなので2回言った。
どうやっていじるかは使っている車高調の取り扱い説明書を読みましょう。
最大から数えるタイプと最小から数えるタイプがあるので要注意です。
いじり方ですがまずはメーカーの推奨値から行きましょう。
推奨値わからんって言う場合はMAXから1/3の範囲で調整してみるといいと思います。30段調整なら20~30ですね。
いじり方がわかったら次はどういじるかです。
減衰は先述したようにロールスピードを決めるものなので荷重のかかり方が変わります。よってコーナリングの挙動に大きく影響します。
ここでは実際にここをこういじったらこう変わるよっていうのを記載します。
※複雑にならないよう1WAYタイプの話だけします
フロントを固くする
ブレーキング時に安定する
ターンインで機敏になる
タイヤに負担がかかるリアを固くする
ブレーキング時に不安定になる
ターンインが不安定になる
加速中にオーバーステアになる
こう書くとリアを固くするメリットってあるん?って思えてしまいますが、逆に柔らかくして安定させてしまうと安定=アンダー=曲がらない、なので曲げるためには固くするって思って良いと思います。ただ固くしすぎると超絶オーバーステアになって乗れたものではないので程々のところを見つけるといいですね。
簡潔に書くと前後バランスでフロント>リアだとアンダー。フロント<リアだとオーバーって思ってOKです。
ただしフロントやわやわ、リアかっちかちだとリアが動かなさ過ぎてアンダーになることもあるので前後差はあまりつけないことが前提ですね。
トー
トーとは人間で言うとつま先の向きのことで車を上から見た時のタイヤの向きです。
個人的にはトーインにすることはないですが・・・
トーイン
直進安定性が向上
ターンイン時のレスポンス低下
キャンバーの具合によってはステアリングを切っていった先でグリップ低下トーアウト
直進安定性が低下
ターンイン時のレスポンス向上
キャンバーの具合によるがステアリングを切っていった先でグリップ向上
めっちゃ簡潔に書くとこんな感じです。
つけすぎるとタイヤの熱も上がりやすくなってタレやすくなりますし、偏摩耗するし、抵抗が増えて直線遅くなったりするので程々に。目安は片側5~10分程度かな。
トーはちょっと変えるだけで性格がガラッと変わってしまうのでいじる時は慎重にした方がいいと思います。
よくわからなかったら後輪駆動ならフロントトーアウト、リアトーインであれば大きく外すこともないので良いかと。
キャンバー
キャンバーは車を前後から見た時のタイヤの傾きです。
起こすことをポジキャン、寝かすことをネガキャンと言いますが普通はポジティブにすることはなく、大体1~3度程度のネガです。
キャンバー起こす
前後方向のグリップ向上=直進時のグリップ向上キャンバー寝かす
左右のグリップ向上=コーナリング時のグリップ向上
キャンバーはタイヤの内外の温度差を測ったり摩耗具合を見て決めます。
高速コーナーで踏ん張らないなーとかなって外側が摩耗しまくってたらキャンバーが足りてないので足しましょう。
スタビライザー
スタビライザーとは簡単に言うと左右のサスペンションを繋いでいる棒です。これがないと左右がそれぞれ別に動いてしまって車が不安定になります。イメージがよくわからんって言う人はロール方向にだけ効くバネだと思ってください。固くするとロール量が減り、柔らかくするとロール量が増えます。
フロント固くする
ロール量が減る
フロントのグリップが低下する=アンダーになる
ターンインで機敏になるリアを固くする
ロール量が減る
リアのグリップが低下する=オーバーになる
ターンインで機敏になる
雨天時とかドライのままだと曲がらないのでフロントのタワーバー取ってしまったり減衰弱めたりして柔らかくしてあげると曲がりやすくなります。
まとめ
つらつら書きましたが簡潔にまとめると
フロント
固くすると固くしすぎると曲がらなくなるよリア
固くすると固くしすぎると不安定になるよ後輪駆動のセッティングは加速時のリアから決めてリアが決まったらフロントを合わせるのがオススメだよ
何をもって固くしすぎかどうかだけどそれは路面とタイヤのグリップ力次第。だからタイヤのグリップが上がれば上がるほど足回りを固くする必要があると言えるし、タイヤのグリップが低いのに足回りを固めてもただ固いだけで曲がらない乗り心地悪い車になるので最終的にははがき1枚分と言われる接地面積のグリップ力をどうするかだよ。
です。
他にも車高とかなんやかんやいろんな要素あるけど、複雑になりすぎるので今回はここまで!
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