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高速化する小倉芝への対策

・走破タイムがとにかく速い!
・高速化した要因
・レースへの影響
・好走しやすい血統

この4つの観点でお話します。

・走破タイムがとにかく速い!

まずは以下の表をご覧ください。

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あくまで過去5年の限定はつきますが、各距離において相当速いタイムが出ていることは一目瞭然かと思います。

特に1200mは未勝利戦で1.07.1は強烈ですし、1800mのフアナのタイムに至っては過去10回の小倉大賞典と比較しても1位タイになる異様な速さ。
レースラップも最初の1ハロンを除いて全て11秒台のラップはこのレースのみ。

これだけクラスと距離を問わずに走破タイムが速いのですから、たまたま出走馬のレベルが高かったという解釈は無理があるでしょう。

異様な高速馬場環境に今の小倉はあると考えるのが妥当です。

・高速化した要因

大きな要因のひとつに梅雨の期間が長かったことが挙げられるでしょう。日照時間が全国的に短く、野菜の生育にも悪影響が出て、価格高騰しているというニュースがありましたよね。

野菜と同じく芝も植物ですから、影響は少なからずあったでしょう。
実際JRAの馬場情報でも梅雨への言及がありました。

長梅雨の影響により芝の生育は不揃いな箇所も見られますが、全体的には良好な状態です。

競馬場の芝コースを歩かれた方は分かると思いますが、芝がハゲている箇所って路盤がムキ出しになっていて、すごく硬いんですよね。芝があるところはクッションがあって体が吸収される感じなのとは対照的ですね。

なので今開催はその不揃いな芝の生育環境が硬い馬場を演出しているのかなと推測します。

・レースへの影響

オーバーペースではないか?と思えるケースが多かったように感じます。
開幕週という意識も各騎手にあったでしょうが、おそらく馬も硬い馬場でスイスイと走りやすいのか、印象としてオーバーペース気味に見えるシーンは多くありました。

あとは、仕掛けが速いパターン。小倉記念は典型的ですが速いラップを刻み続けているため4コーナー手前でまくるとラストに失速しちゃうパターンですね。これにはランプリングアレーもハマりました。

つまり、よほど実力が抜けていたり、よほどスピード持続勝負が得意でないと、強気強気では勝つのが難しく、一歩ひいて構えている馬がかえって勝ちやすい環境。

アールスター、ダンディズム、ステラアルバなどはこのパターンで最内強襲で穴をあけました。

・好走しやすい血統

小倉記念のアールスターが典型でしたが速い馬場ときたら成績を上昇させるのがロードカナロア産駒。
今週の小倉芝では(3-0-1-3)単回収662 複回収211 となっており3勝はどの種牡馬よりも多かったんです。

馬場が高速化した時に意識したいのはアメリカ系の血統の優位性です。
下の記事でも書いていますが高速東京芝で使える知識を今の小倉でも使いまわせそうです。

どうも今週の好走馬をみても、ロードカナロアはそうですが他にもフレンチデピュティ系の血、Storm Cat系の血を保有する馬が多いです。

対照的にサトノルークスのようにコテコテ欧州血統だと速いラップのレースでは追走に苦しむケースがよくあります。

ここから天気予報を見る限りは来週の小倉も速めの馬場でしょうから、まだこのアメリカン血統戦略は使えそうです。

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