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【短編小説】写真に写らなかった私
高校の卒業式後の教室にて。クラスの女子たちが使い捨てフィルムカメラを持っている。
「写真撮ろうよ!」
「はいチーズ!」
あちこちでジーッジーッと音がする。
「あ!長谷部さん!」
「ん?」
私は前髪の分け目を整えながら呼びかけに答えた。
「写真、撮ってくれない?もう押すだけだから。」
そう言ってカメラを渡してきた。
「うん!じゃあ、はいチーズ!」
カチッ!
よし、次は。
「ありが
高校の卒業式後の教室にて。クラスの女子たちが使い捨てフィルムカメラを持っている。
「写真撮ろうよ!」
「はいチーズ!」
あちこちでジーッジーッと音がする。
「あ!長谷部さん!」
「ん?」
私は前髪の分け目を整えながら呼びかけに答えた。
「写真、撮ってくれない?もう押すだけだから。」
そう言ってカメラを渡してきた。
「うん!じゃあ、はいチーズ!」
カチッ!
よし、次は。
「ありが