占いや霊視にまつわる映画

今回はセルフリーディングから脱線して
占いや霊視の限界について真を突いた映画2作品をご紹介します。
どちらもAmazon Prime Videoで視聴できます。

一作目はハリウッド映画。ジョニー・デップの長女リリー・ローズ・デップとナタリー・ポートマンが姉妹として主演した『プラネタリウム』です。

舞台は1930年代のフランス。死者と交信できるという姉妹が、降霊術のツアーでパリを訪れる。あるとき、二人は映画会社のプロデューサーと出会う。この姉妹による手引で、実際に霊に出会ったプロデューサーは、姉妹と出演契約を結び、ゴースト映画を作ろうと試みる。自宅に姉妹を住まわせ、撮影をスタートさせるのだが…。ここから、姉妹の運命の歯車は狂い始める。

この映画は、霊能力をショー・ビジネスに利用することの危険性や、使い方を間違えれば、その能力を失ってしまいかねない可能性を示唆しています。

現在はスピリチュアルブームです。人々は、世界情勢や経済状況が不安定で先行きが見えにくくなっているぶん、間違ったスピリチュアルに走りがち。
(日本で流行っている「スピリチュアル」は、本来の意味から大分かけ離れていると思います。それについては、また後日。)

また、You Tubeを開けば、占い系を含め「スピチューバ―」のチャンネルが花盛り。なかには、この情勢を「ビジネスチャンス」ととらえ、利用する人もいるはずですね。

とはいえ、彼・彼女たちも、「神」ではなく、所詮は「人間」だということを忘れてはいけませんね。そんなことを考えさせる作品です。


二作目はイタリア映画『ザ・プレイス運命の交差点』です。「欲望の代償は、他人の運命」というなんともおぞましいキャッチコピー。
(このキャッチコピーは行き過ぎだと個人的には思います)

ローマのカフェ「ザ・プレイス」に毎日同じ場所に座る、謎の男がいる。
彼の元には、何人もの相談者がやってくる。みな自分の願いを叶えたいと、それぞれの状況を報告しては新たなアドバイスを彼からもらう。
彼のアドバイスはいつも無理難題だ。相談者はためらいながらも、難題に挑もうとするのだが…。

彼の相談者は皆、お互いに面識がなく、同じカフェに通いながら、お互いに顔を合わせる場面はない。

彼と相談者との会話で物語は進み、相談者の状況が展開してゆくにつれ、それぞれがお互いの運命と交差し、関わり合っていることが視聴者に明らかにされてゆく。という、なんとも不思議な物語なのだ。

しかし、彼のアドバイス通りに行動していく過程で、自身の願望への意志が固まったり、自分なりの回答を自身で見つけたりする相談者もいる。

ここが、この物語において重要なポイント。
そして、カフェに居座っていた謎の男自身も、思いもよらない結末に。

所詮、占いなんてそんなものだろうと思える映画です。

話はまたまた脱線しますが、イタリア人女性歌手マリアンヌ・ミラージュが歌うこの映画の主題歌も必聴の価値ありです。


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