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蔓延る(はびこる)とは、まさに蔦が延びることだった!

我が家の敷地には物置がある。
家を建てたのとほぼ同時に設置したので、物置もかれこれ30歳になる。

その物置は、我が家の敷地の角に置かれているため、二軒のお隣の家の塀に隣接している。
その塀と物置の狭い隙間に蔦が生えてしまっていた。

田舎のコミニティはテレビに出て来るように密接で塀の向こうから
「あらお隣さん、今日もお元気?」
などとフネさんといささか先生の奥さんのような関係を想像されるかもしれないが
全くそんなことはなく、住人のお顔すらわからないような関係でいることも珍しくない。

そもそも我が家はちょうどこの辺りの組で境目の家にあたり、東西南北で言うところでは、西側のお隣さんだけが同じ組になる。
物置が隣接しているのは南側と東側、つまり同じ組の家ではないため、ご家族の顔も知らないのだ。

そんなお隣さんと、庭に出ていた時、たまたま顔を合わせた。
世間話をする仲でもないが、まあご挨拶くらいしないとと「こんにちは」と頭をさげてみた。
すると少し間が空いて

「そちらから延びる蔦がうちの窓にまで絡みついて、なかなか勝手に切れないと思いながらも切らせてもらいました」

と、控えめに申し訳なさそうに伝えられた。

え?え?え〜〜?

そんな迷惑をかけていたなんて。
その場で頭を10回くらいさげて謝った。
お隣さんは、とても気の弱そうな大人しい感じのご主人だ。
たまたま私と顔を合わせたので勇気を出して言ってくれたのだろう。

申し訳なさすぎて汗が吹き出した。

我が家の敷地からは死角となる場所に、恐ろしく絡まった蔦は、隣の2軒の塀を乗り越えていた。

早速夫と二人で蔦の退治に取り掛かったのだが、物置の壁から屋根の上に、まさに蔓延っていて、あっという間に刈取った蔦の山ができた。
地面から延びた茎は幅10センチくらいの頑固な感じの楕円になっていて驚いてしまった。
蔦の茎などヒョロヒョロだと思い込んでいたのに、もう雑草と言うより木になっていた。

いったい何十年育っていたのか。

人も入れない狭いところに生えてしまったので、手が届く範囲で切り取り、あとは除草剤に任せることにした。

今話題の車屋さんに除草剤について聞きに行くまでもなく、仕事で売っていたのだ。どうしたら木まで枯らせるかは承知している。
ただ手の届かないところに太い根がありそうなので、いささか不安だけれど、今後は様子を見ながら根気よく退治するしかないと考えている。

あーそれにしても恐るべし蔦!

皆さまも見かけたら出来るだけ早い時期に抜いた方がいいですよ。

若い芽を摘むなんて生易しいことではなく、躊躇なく引っこ抜きです!

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