高校生のデザイン系の進路について考えてみた
先日、イベントで高校生と話す機会があり、
「デザインに興味があるけど今まで美術を勉強したことがないから、芸大とか行くのはちょっとハードルが高いかなと思ってます。デザイナー養成の講座ってどんな感じでやってるんですか?」
と相談されました。
まだ高校2年生とのことだったので、今からでも受験用の画塾(絵の塾)に通って芸大・美大を目指し、デザイナーになる!というのは王道の選択肢としてあると思います。
が、それは学校の先生でもアドバイスできることかなと思ったので、(そしてそのアドバイスだけではしっくりきてないから私に相談してくれたのかなとも思うので)、
私の周りのデザイナーがどんな進路を歩いてきてるか?という話をしました。
芸大・美大を出ていないデザイナーも多い
ものづくりやデザインをする、となると、どうしても
・芸大
・美大
・建築学科
といった進路でないといけないという固定観念があるのですが、
実際はそれ以外の選択肢も沢山あるんですよね。
というのも、私の知り合いのデザイナーやクリエイターでも、美術系以外の学科を出てる人って割と多いのです。
経済学部を出てデザイナーになり、その後、デザイン会社の経営者になった人もいれば、
大学では数学の研究してたけど今はイラストレーターとして活躍してる人もいますし、
大学には行かず完全独学だけどあちこち引っ張りだこのデザイナーもいますし、、。
思うに、ものづくり系の仕事に就いて、かつ結果や成果を出してる人は、どんな場所に自分がいようと、「つくること」をご飯を食べるのと同じような感覚で自然に、生活の一部としてやってます。
なのである意味どこからでもデザイナーになれる道を自分で作っていけるんですよね。
むしろ、別の分野を勉強することが独自の強みになったりもします。
なので、今すでに息をしたりご飯を食べるのと同じようにものづくりをするのが当たり前な人なら、芸大・美大といった選択肢以外の選択肢を選んでもどんなルートでも結果的にデザイナーにはなれると思います。
「デザイナー」を目指さなくても良い
ただ、息をしたりご飯を食べるのと同じ感覚でものづくりをするというほどではない、でもものづくりやデザインに興味はある(好き)、という人も多いと思います(そういう人の方が多いかも)。
そういう人は、
・物作り(デザイン)をする人を支えたりマネジメントする
・物作り(デザイン)ができる〇〇になる
という方向性も考えてみてはどうかなと思います。
特に「デザインができる〇〇」は、実は社会に出るととても重宝されます。
どんな仕事でも、「デザイン」の仕事は内包していることが多いからです。
営業職の人がつくる営業用の資料だってデザインですし、
お店に置いてあるポップもデザインですし、
会議の議事録や稟議書もデザインです。
なので、「デザインのできる営業」や、「デザインのできるアパレル店員」「デザインのできる秘書」など、「デザインのできる〇〇」になることを目指して、学部は芸術系ではない学部に行き、ダブルスクールでデザインの教室に通ったり通信講座を受けるというのも1つの手です。
「英語」って結構そういう立ち位置ですよね。
英語が心底好きな人は、翻訳や英語講師などの仕事をしますが、そこまでではないけど英語が好き、という人は、英語のスキルを活かしてホテルで働いたり、海外と取引がある会社で事務をしたりします。そんなイメージです。
この場合、大学では観光について学んだり、経理や会計を学んだりして、英語は英会話教室に通ったり独学で勉強したりという人も多いはずです。
職種に縛られる必要はない
今回相談してくれた子は、「デザインを使って不便なものをちょっと便利にしたい。」ということを言ってくれました。
もちろんデザイナーになるというのも選択肢の1つとしてありますが、
デザインをしたいからと言って必ずしも「デザイナー」になる必要はないんです。
そう考えると、もう少し肩の力を抜いて、自分に合った進路のことを考えられるようになるんじゃないかなと思います。
「デザインで不便なものをちょっと便利にしたい」というピュアな気持ち、とても素敵だなと思うので、ぜひ悩みながら、それを実現できる自分なりの道を選んでもらえたらなと思います。
そしてどんな道でも全力で応援しますし、私にできることがあれば何か力になれたら嬉しいです。
今日も良い1日を^^◎
#毎日note #進路 #大学受験 #デザイン #芸大 #美大 #美術 #高校生
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?