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甘えるのが下手な人たち
ひょんなことから二週間のヨーロッパ出張に行くことになり、先日帰ってきた。日本の中学生年代のチームの海外遠征のサポートみたいな立ち位置で、基本的には通訳と現地で融通を効かせる役割。
とにかく会話するのが仕事。
自分はカナダで三年間生活していたこともあり海外での生活には慣れている(つもりです)が、今回同行した人たちはコーチたちも含めてそうでもないわけで。
まあタイトルの通り、今回の遠征で日本人は人に甘えるのが下手なのかもなと思った。ゲストとして招かれるとなおさら。
人に甘えるというのはすなわち、他者からの気遣いをそのまま受け入れること。とでもしようか。
わかりやすそうな例で言えば、レストランやホテルで「食器そのままでいいよ」って言われてるのに重ねたり。車に先行ってって言われてるのに歩行者がさらに譲ったり。席譲られて引き下がったり。
「いいよ」って言ってもらってるのに、「いやでも」とか「せめてこれくらいは」とか。
少し強い言葉を使うと、相手の親切を無視してまで自分がいいことしたと思いたいかね、と思うわけですよ。自分が思う親切を通すために傲慢になってるんじゃないの?と。
向こう側はほんまに何の打算もなく、ホスピタリティとかで純粋に言ってくれてるのに。これくらい返すのが礼儀だ、みたいな。
んなもんねぇよ。目を見て「ありがとう」でいいんだよ。場合によっちゃ握手もするよ。ハグもするよ。
そんな相手のことを本当に気遣うと、少なくとも自分は、相手に気を遣わせてもーたって思わせてしまう方が申し訳なくなる。
何かこう、言われたことをそのまま受け入れず、言葉の向こう側を捉えようとする風潮があるんだなと感じた。
それが良いとか悪いとかじゃなく、こういう面でも文化の違いを感じた。
もし仮に
店員「食器そのままでいいですよ」
自分「ありがとうございます!」
店員(ほんまにそのままにするんや…)
みたいなことがあったとしても、そんなん知らん。思ってもないこと言うほうが悪い。
みんながみんなに甘えて甘えられて、足を引っ張り合って、助け合いながら生きてるんだから。
誰かを甘やかす番があるんだから、誰かに甘える番もあっていい。
受けた恩を必ずしもその人に返す必要はなく、いろんな人に分け与える連鎖で世界は成り立っているんじゃないのかなぁ。知らんけど。
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