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初めての結婚式

先日、生まれて初めて結婚式に出席した。しかも兄の。正確には2回目だけど、幼すぎて記憶がないのでノーカンで。

生まれてからこの方約27年間一緒にいる男の結婚式。自分でもどんな感情になるのか分からなかった。


ああ、中学生になるんだな。受験なんだな。留学行くのか。社会人か。

くらいの、ただ淡々と過ぎゆく人生の節目の一つなんだろうな〜って思ってた。全部先に兄が経験していたから自分の時は大体の要領は掴めてたし、あんまり緊張も感動もしなかったから。




ドギモ、抜かれました。


式場に一歩踏み入れた瞬間から伝わる、緊張感がありながらも暖かい空間。ふゎっふゎした気持ちで行ったけど、すこし背筋が伸びた。

そして式場な着くやいなや自分宛の手紙を読んで、その時点で既に泣きそうだった。泣かしにきてた。自分のスピーチが控えていたけど、このままじゃまともに喋れないと思い、必死に心を落ち着かせた。口下手な自分とは違って、簡潔かつ奥深く、まさに自分が言いたかったようなことを書いてくれていた。兄弟、家族としての思い出やお互いに対する思いを共有できてるんだなと感じて嬉しかった。

自分が喋る時は、平常心を保つのに必死だった。
手が震えた。唇が震えた。それでも小ボケはちゃんと入れた。しんみりしすぎるのは我々には合わんと思った。
なによりトップバッターで良かった。新婦さんの妹さんは涙を堪えながら(堪え切れてはない)のスピーチ。もらい泣きを堪えたあの後だったら自分は一言も喋れずに着席してたと思う。みんな頑張った。

饗宴の終盤。お二人の出逢いやそれぞれの生い立ちを振り返るムービーが流れた。ムービーと言っても、黒背景に白文字だけで。なのにそのスライド一つ一つから各場面が想像できる、不思議な時間だった。感動というより素敵すぎる演出に感心。


これまでの節目とは違って、少し遠くへ行ってしまう気がした。気がしただけ。


一日中、とにかく泣かないようにずっと深呼吸してた。
「笑顔でいってらっしゃい!」ってね。ファンモンのね。

素晴らしい一日だったよってのをまだ記憶が新しいうちに記録しておこう。


生まれ変わったらまた自分になりたいと思ってたけど、彼の兄ってのもおもしろいなぁ。

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