空が綺麗だったから
雨は止み、曇天も明け。いつぶりかの晴れ。
それなのに病み、この部屋も荒れ。恨めしくも思うスマホの天気予報。
ああ、もう全部やめだ。そもそも雨でも体調は良くはなかった。辛いのにうまく笑うなんて、そんな器用なこと上手くはなかった。
起きてすぐに思い浮かぶのは、後回しにしていた問題だらけ。
銃弾の中を掻い潜った。それが無理矢理でも生きてる証拠だった。戦争はそりゃ終わらないもんだ。こんなに幸せがこないもんだからな。
掴めない理想の重さが、止まらない時間の中焦りで泣いた。それでも銃弾は鳴り止まなかった。隠れることでやり過ごすのも嫌になった。
そもそも前から気に食わなかった、たまらず走りだして泣いた。ふと見上げた青い空が、恨めしく思うがとても綺麗だった。
これでぶち当たって砕けて死ぬなら、今日空が晴れていたせいにしてやろう。