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トラヴィスの隠喩と、ドレイクの攻撃的なスピットを楽しむ(Travis Scott - "SICKO MODE" feat. Drake)

Writer:@imamole_

8月に発表されたヒューストン出身のラッパー、トラヴィス・スコットの3枚目となるスタジオアルバム『Astroworld』から、ビルボードホット100で彼の歴代最高位2位を獲得したサードシングル『SICKO MODE』。

客演陣には、破竹の勢いでシーンを賑わすドレイクを筆頭に、スウェイ・リー、ビッグ・ハウクの3人が揃っています。そして曲の雰囲気をガラリと変えるビートチェンジがとても印象的で、まるで1曲の中に3つの曲が凝縮されているかのような聴き心地。トラヴィスならではの皮肉じみた隠喩を楽しめると同時に、それに引けを取らないドレイクの攻撃的なスピットも満載。彼らの"sicko mode"に浸れる1曲です。

そしてPVには、ケンドリック・ラマーの作品なども手がけ、今売れっ子のデイブ・メイヤーズがメガホンを取りました。リリックの世界を忠実に描き出しているその映像も、見応え存分です。

『宇宙』または『月』を意味する『Astro』、アルバムタイトルはまさに『宇宙世界』。トラヴィスの眼に映る宇宙の世界とは一体どんなものなのでしょうか。では曲の解読をしていきましょう。

SICKO MODE / Travis Scott Featuring Drake, Swae Lee & Big Hawk
(Produced by Rogét Chahayed, Hit-Boy, OZ, Tay Keith & CuBeatz)

パート1

イントロ(ドレイク)

Astro, yeah
Sun is down, freezin’ cold
That’s how we already know, winter’s here
My dawg would probably do it for a Louis belt
That’s just all he know, he don’t know nothin’ else
I tried to show ‘em, yeah
I tried to show ‘em, yeah, yeah
Yeah, yeah, yeah
Goin’ on you with the pick and roll
Young La Flame, he in sicko mode

【意訳】
アストロ、イェー
日は沈んで 凍えるように寒い
ここにはもう冬が到来してるんだ
俺の仲間はルイ・ヴィトンのベルトのためならなんでもする
奴らはそれしか知らない、他の手口を知らないのさ
俺は奴らに見せようとしたんだ、イェー
俺の背中を見て学ぶように、イェー、イェー
イェー、イェー、イェー
お前にパスを渡すぜ
ヤング・ラ・フレームは攻撃モード

*ドレイクは自身の地元・トロントに冬が訪れている事と、MVの冒頭で、沈む陽を背景に彼の愛犬・ウィンター(Winter)と歩いているシーンを重ねて、自身の登場を印象づけています。そして"sicko"はドレイクが彼の親しい友人を意味する時に使うワードですが、ここではトラヴィス(ヤング・ラ・フレーム)が曲中で戦闘態勢に入っていることを表しています。

パート2

1バース目(Travis Scott & The Notorious B.I.G.)

Woo, made this here with all the ice on in the booth
At the gate outside, when they pull up, they get me loose
Yeah, Jump Out boys, that's Nike boys, hoppin' out coupes
This shit way too big when we pull up give me the loot
(Gimme the loot!)

【意訳】
ウー、宝石で身を纏ってこの曲をブースで作った
奴らが外のゲートに集まると、俺をハイにさせるんだ
ヤー、ジャンプアウトボーイズ、高級車から飛び出てくるナイキボーイズ
俺たちが一緒に曲を演るってかなりヤバいぜ、金を出しな
(金を出しな!)

*"Jump Out Boys"は覆面で主に麻薬取引や組織犯罪などを捜査する警察官を意味します。容疑者を定め次第、すぐに逮捕の作業にとりかかることから、”飛び込みボーイズ”と言われています。更に "Nike boys"は、ほとんどのナイキ・エアージョーダンに見られるジャンプマン(Jumpman)のロゴが"Jump Out Boys"と繋がります。

*"Gimme the Loot" はザ・ノートリアスB.I.G.のアルバム「Ready to Die」の収録曲であり、この楽曲のサンプリングネタでもあります。アドリブ部分の"Gimme the loot!"も本家からの引用ですね。ここで使用される"big"も彼の名前と重ねています。

Was off the Remy, had a Papoose
Had to hit my old town to duck the news
Two four hour lockdown, we made no moves
Now it's 4 AM and I'm back up poppin' with the crew

【意訳】
レミーで酔っ払ってたら、子供を授かってた
ニュースを避けるために地元に逃げなきゃいけなかった
どこにも行かずに24時間篭りっきりでアルバム制作
今は朝4時、仲間たちと騒ぎに戻ったぜ

*1行目では、洋酒のレミーマーティンコニャックと、ラッパーのレミー・マを掛けています。そしてトラヴィスが陶酔していた時に、カイリー・ジェンナーとの間に子供(パプース)を授かった事と、レミー・マの夫であるラッパーのパプースで前者同様に言葉遊びをしています。

I just landed in, Chase B mix this pop like Jamba Juice
Different colored chains, think my jeweler really sellin' fruits
And they chokin', man, know the crackers wish it was a noose

【意訳】
ちょうど着陸した、チェイスBがこの曲をスムージーみたいにミックスする
色とりどりのチェイン、俺の宝石職人はマジでフルーツループスを売ってる
俺のチョーカーが首吊り縄だったら、白人は気味がいいんだろうな

*ジャンバジュースはアメリカで人気のスムージーチェーン店です。トラヴィスのツアーDJを務めるチェイスBが彼の曲をミックス(編曲)するのと、スムージーのミックスを掛けています。実際にこの曲が発表された後に、これを証明する写真が投稿されています。

*ジュエリー好きなトラヴィスは、彼の宝石職人にカラフルな色のシリアル、フルーツループスのような色で、フレームボーイのチェインネックレスを依頼したことがあります。

*"noose"は締め縄を意味し、首吊りの際に使用されます。この前文で有色を意味する"colored"と、白人に対する差別的な単語"crackers"を用いていることから、音楽で成功し宝石などの多くの富を手に入れた黒人のトラヴィスに対して、よく思っていない白人の人々が周囲にいるのでしょう。

ブリッジ(Big Hawk & Swae Lee)

Some-Some-Some-Someone said
To win the retreat, we all in too deep
Pl-Pl-Playin' for keeps, don't play us for weak (Someone said)
To win the retreat, we all in too deep
Pl-Pl-Playin' for keeps, don't play us for weak

【意訳】
どこかの誰かが言った
退くには、俺たちはこの世界に深く浸りすぎてる
本気で勝負してるんだ、俺たちをなめるなよ
退くには、俺たちはこの世界に深く浸りすぎてる
本気で勝負してるんだ、俺たちをなめるなよ

*トラヴィスの故郷・ヒューストン出身のラッパー、故ビッグ・ハウクの声をここでサンプリングして、敬意を払っています。そして自分を軽視している一部の人間に対して、見くびらないよう警告をしています。

2バース目(Travis Scott, Swae Lee & Uncle Luke)

Yeah, this shit way too formal, y'all know I don’t follow suit
Stacey Dash, most of these girls ain't got a clue
All of these hoes I made off records I produced
I might take all my exes and put 'em all in a group

【意訳】
イェー、堅苦しすぎるぜ、俺はスーツが好きじゃないって知ってるだろ
ステイシー・ダッシュ、この辺の女子は全くわかってない
俺がプロデュースした曲で売れた女たち
元カノ全員を呼んでグループで売り出してみるか

*堅苦しいスーツを好まないというラインから、一般論には従わないトラヴィスの姿勢が見えます。

*映画『Clueless』に登場する女優、ステイシー・ダッシュはドナルド・トランプを支持するなどの保守的な政治発言で、黒人界隈では波紋を呼ぶ存在です。劇中での彼女のスカートスタイルの"スーツ"と、直前のラインの"suit"でも言葉遊びをしています。

*リアーナ筆頭にSZAやティナーシェなど、トラヴィスと楽曲制作をした、もしくは噂があった女性芸能人たちは、その後売れていることで有名です。

Hit my eses, I need the bootch
'Bout to turn this function to Bonnaroo
Told her "Hop in, you comin' too"
In the 305, bitches treat me like I'm Uncle Luke
(Don't stop, pop that pussy!)

【意訳】
ギャングに連絡する、コカインが必要なんだ
方向転換してボナローに向かおう
彼女に"車に乗って、一緒にツアーに来るんだ"って言った
マイアミでは、ビッチたちが俺をアンクル・ルークかのようにあしらうのさ
(止めるな、プッシーを突きだせ!)

*ラテン系アメリカ人が多く生産をするコカイン"bootch"と、西海岸北部発祥であるメキシコ系アメリカ人のギャングの俗称"ese"と繋げています。("booth"は両者ともアバズレを意味する"bitch"と"hootch"を掛け合わせたスラングとしても、一般的に使用されます。)

*ボナロー(Bonnaroo Music and Arts Festival)はトラヴィスが2017年に出演した、テネシーで毎年開催される音楽フェスです。

*ツアーに同行する女性はカイリー・ジェンナーでしょう。

*(Don’t stop, pop that pussy!) の部分は、2 Live Crewのメンバーでありラップの王様と言われ、現在は政治活動家のアンクル・ルーク(Luther Campbell)のヒット曲、"I Wanna Rock (Doo Doo Brown)"からのサンプリングですね。彼が居住するマイアミの市外局番が"305"です。(更に付け加えて、ドレイクが自身のヒット曲『God’s Plan』のPVで、およそ1億円をマイアミの地元の人々に寄付をしていることも話題を呼びましたが、裕福なラッパーたちがリゾート地・マイアミでパーティー騒ぎなどをするばかりで、地域経済に貢献をしていないと懸念を示したアンクル・ルークの発言にドレイクが影響を受けて、そのPV制作に至ったそうです。)

Had to slop the top off, it's just a roof, uh
She said, "Where we goin'?" I said, "The moon"
We ain't even make it to the room
She thought it was the ocean, it's just the pool
Now I got her open, it's just the Goose
Who put this shit together? I'm the glue (Someone said)

【意訳】
オープンカーでヘッドジョブをさせた、ただの屋根、アー
彼女が"どこに行くの?"って聞いてきたから、俺は"月"って言った
まだベッドルームに着いてもいないのに
彼女はそれを海だと思った、ただのプールだぜ
彼女を誘惑してみた、ただのグレイグースで
誰がこのアルバムを指揮するって?この俺がボスだ(誰かが言った)

*"slop"と"top"で"sloppy toppy" (ヘッドジョブ)を意味し、"the top off"で屋根が解放されているオープンカーに、トラヴィスが乗っていることがわかります。"roof"(屋根)はスラング英語で、行き場のない男性に、自分の家に泊まらせて、寝場所を与えてくれるような女性の意味もあります。

*月のくだりは、トラヴィスが崇拝しているキッド・カディの曲"Dose of Dopeness"で彼がしている同様の表現から来ているのでしょう。そしてこの月の表現は、先程にも述べられていたコカインで二人が快楽気分を味わっていて、幻覚の世界にいることを示唆しているようにも捉えられます。

*いい感じの雰囲気にいる2人。トラヴィスは女性が彼に抱いている期待の大きさを海に例えていますが、実際にトラヴィスの彼女に対する好意の深さは、プール程の浅いものだと比喩しています。もしくは彼女がコカインの副作用で、実際の物体の大きさが巨大に見えるような幻覚効果を体験しているのかもしれません。

*有名なヴァッカブランド・グレイグースを2人は楽しんで、トラヴィスは彼女を誘惑しています。更に、洋酒のグースを童話『ガチョウと黄金の卵』と交えている可能性もあります。黄金の卵のような何かを期待して彼女を誘ったものの、彼のわずかな期待は無駄に終わったのでしょう。

この部分ではトラヴィスの皮肉混じった隠喩が続いて、曲中でも特に面白いラップが展開されていますね。注意しておきたいのは、この『彼女』はカイリーではなく、トラヴィスが過去にどこかで出会った、数多いミーハーな女性のうちのただの1人だということです。

ブリッジ(Travis Scott, Big Hawk, & Swae Lee)

Shorty FaceTimed me out the blue
Someone said
Pl-Playin' for keeps
Someone said, motherfucker—someone said
Don't play us for weak

【意訳】
彼女が突然俺にビデオ電話をかけてきたんだ
誰かが言った
本気で勝負してるんだ
誰かが言った、マザファッカー 誰かが言った
俺たちをなめるなよ

*この彼女(shorty)はカイリーです。彼女がいつでも電話をかけられるような関係であり、仲の睦まじさがわかります。

パート3

イントロ(Travis Scott & Drake)

Yah!
Astro, yeah, yeah
Tay Keith, fuck these niggas up!
Ayy, ayy

【意訳】
ヤー!
アストロ、イェー、イェー
テイ・キース、やっちまえ!
エーイー、エーイー

コーラス(Drake & Travis Scott)

She's in love with who I am
Back in high school, I used to bus it to the dance (Yeah)
Now I hit the FBO with duffels in my hands
I did half a Xan, 13 hours 'til I land
Had me out like a light, ayy, yeah
Like a light, ayy, yeah

【意訳】
彼女はありのままの俺に惚れてる
高校時代は、学校のダンスパーティにもバスで行ってた
今ではFBOに荷物を預けて、両手には最高のお尻
ザナックスを半分だけを飲んで、着陸するまで13時間
熟睡しちまった、エーイー、イェー
ぐっすり、エーイー、イェー

*FBOとは、VIPクラスやビジネスクラス搭乗者が利用できる、娯楽や軽食が提供された、フライト前に休憩できるラウンジサービスです。アーティストとして大成する前の自分の交通手段と、現在の彼が手に入れた富を比べることで、自身の成功を誇張しています。

*精神安定剤のザナックス(近年ストリートではこれの乱用が問題ですが)を飲まないと眠れないほど忙しい生活なのでしょう。13時間のフライトはトロントからドバイまでの飛行時間と一致します。お気に入りのリゾートで、現実逃避の旅を楽しむドレイクです。

3バース目(Drake & Travis Scott)

Like a light, ayy
Slept through the flight, ayy
Knocked for the night, ayy, 767, man
This shit got double bedroom, man
I still got scores to settle, man
I crept down the block (Down the block)
Made a right (Yeah, right)
Cut the lights, (Yeah, what) paid the price (Yeah)
Niggas think it's sweet, (Nah, never) it's on sight (Yeah, what?)

【意訳】
すぐに眠った、エーイー
フライトの間ずっと寝てた、エーイー
一晩分は効いた、エーイー、767、メーン
俺の飛行機にはダブルベッドルームまであるぜ
片付けないといけない厄介事があったな
こっそり隣の家に忍び込んだ(ブロックを超えて)
上手くやったな(イェー、まさに)
明かりは付けずに、(イェー、なんだって)ツケを払ってやった(イェー)
奴らはそれを"Sweet"だと思ってる、(いや、ありえない)それは"On Sight" さ(イェーなんだって?)

*別注のボーイング767号機

ここでドレイクが忍び込んだ"お隣さん"とは、カニエ・ウェストとキム・カーダシアン一家の豪邸を示していると思われます。実際に、LAのセレブ街であるカラバサスに住むドレイクと彼らはご近所同士です。今年の春から、カニエがドレイクの隠し子の存在をプッシャTに陰でバラしたり、ドレイクのゴーストライターネタを暴露したプッシャTの『Infrared』をプロデュースするなど、カニエがしたこれらの事に対してドレイクは腹を立て、誰にもバレないようにひっそりと家に行き、ツケを払った=(ドレイクと噂があった)実際のキム・カーダシアンとの一時的な情事、もしくは直接的なカニエに対する攻撃の比喩のどちらかではないかと予測できます。キムはツイッターでドレイクとの浮気を否定したそうですが、一連のカニエの行動はそれが原因だというのが有力です。

*『Sweet』は2011年にラッパーのコモンが発表したドレイクに対するディス曲で、『On Sight』はドレイクの最新アルバム『Scorpion』でカニエに対するディスを送った曲です。この曲名にドレイクは、初対面の誰かと喧嘩騒動をする、と意味を含めているので、このラインでは、みんな(Niggas)は一連のゴシップを楽しんでいるけれど、実際はもっと酷いんだと言及しているのでないでしょうか。

Nothin' nice, (Yeah) baguettes in my ice (Aw, man)
Jesus Christ, (Yeah) checks over stripes (Yeah)
That's what I like, (Yeah) that's what we like (Yeah)

【意訳】
ロクでもない、(イェー)俺の宝石はバゲット仕様(アゥー、メーン)
まいったぜ、(イェー)ストライプよりもチェックだろ(イェー)
俺は好きにやるさ、(イェー)俺たちはこれが好き(イェー)

*宝石のバゲット

*ストライプはアディダス、チェックはナイキを意味します。トラヴィスとドレイクの二人ともナイキとのコラボスニーカーを発表しています。ドレイクに関しては、発売予定をしていたアディダスとのコラボ商品が、プッシャTとのビーフが原因で水に流されて終わました。

Lost my respect, you not a threat
When I shoot my shot, that shit wetty like I'm Sheck (Bitch!)
See the shots that I took, (Ayy) wet like I'm Book (Ayy) Wet like I'm Lizzie

【意訳】
俺に見放されたお前なんか脅しでもない
俺が放つバスケシュート、シェック並みにヤバいぜ(ビッチ!)
俺のディスヴァースを見てみろよ(エーイー)まるでブッカーや(エーイー)リジーみたいに決めまくってる

*ヴァイラルヒット中の『Mo Banba』でシェック・ウェスはドレイクにシャウトアウトを送っていますね、それに対するレスポンスでしょう。シェックはバスケットボール選手でもあります。

*ドレイクは自分が出すディスは、バスケ界で得点を決めまくる選手として有名な二人の選手の名前を持ち出すことで、いかに自分のディスが決まっているか強調しています。ちなみに”wet”は大量に得点を決めるバスケ選手を意味します。

I be spinnin' Valley, circle blocks 'til I'm dizzy (Yeah, what?)
Like where is he? (Yeah, what?)
No one seen him (Yeah, yeah)
I'm tryna clean 'em (Yeah)

【意訳】
目まいがするまで近所を漁り回るんだ(イェー、なんだって?)
てか奴はどこにいるんだよ?(イェー、なんだって?)
誰も奴の居場所を知らない(イェー、イェー)
俺が綺麗に後始末をしてやる(イェー)

*またまたカニエを狙っているドレイク。Valley Circleは彼らの居住区カラバサスと、サンフェルナンド・バレーを通る道路です。近所でカニエを見つけるまで探し回り、終いには復讐を企んでいる様子が伺えます。

コーラス(Drake & Travis Scott)

She's in love with who I am
Back in high school, I used to bus it to the dance (Yeah)
Now I hit the FBO with duffels in my hands
I did half a Xan, 13 hours 'til I land
Had me out like a light (Like a light)
Like a light (Like a light)
Like a light (Like a light)
Like a light

【意訳】
彼女はありのままの俺に惚れてる
高校時代は、学校のダンスパーティにもバスで行ってた
今ではFBOにバッグを預けて、両手には最高のお尻
ザナックスを半分だけを飲んで、着陸するまで13時間
熟睡しちまった(ぐっすり)
ぐっすり(ぐっすり)
ぐっすり(ぐっすり)

4バース目(Travis Scott)

Yeah, passed the dawgs a celly
Sendin' texts, ain't sendin' kites, yeah
He said, "Keep that on lock"
I say, "You know this shit, it's stife," yeah
It's absolute, yeah (Yeah) I'm back, reboot (It's lit!)
LaFerrari to Jamba Juice, yeah (Skrrt, skrrt)

【意訳】
イェー、牢屋にいる仲間に携帯を渡したんだ
テキストメッセージでやり取りする為にな、手紙は送らない、イェー
奴は言った"携帯に鍵をかけろよ"
俺は言う"何かわかるだろ、それ超小さいんだぜ"、イェー
完璧だ、イェー(イェー)俺が戻ってきた、さあ始めよう(盛り上がってるぜ!)
ラ・フェラーリに乗ってジャンバジュースに行くんだ、イェー

*刑務所にいるホーミーに、時間がかかる手紙ではなく素早く連絡が取れる携帯電話をあげ、その携帯に知られてはまずい情報か何かが入っているために、友人は携帯に鍵設定をしろと言いますが、トラヴィスは小さいから大丈夫だと言っているようです。

*トラヴィスは娘ストーミーの誕生を祝って、カイリーに高級スポーツカーのラ・フェラーリをプレゼントしました。そして2人は実際にジャンバジュースでスムージーを楽しむ姿をパパラッチされています。

We back on the road, they jumpin' off, no parachute, yeah
Shawty in the back
She said she workin' on her glutes, yeah (Oh my God)

【意訳】
またツアーを周るんだ、観衆は大盛り上がり、パラシュートはなし、イェー
彼女も同行
彼女は遠征中もお尻を鍛えてるって、イェー(ヤバい)

*巨大音楽フェス・コーチェラで出会った2人はその後、トラヴィスが前座として参加したケンドリック・ラマーのThe DAMN. Tourを共に巡廻しました。

*激しいモッシュピットが定番のトラヴィスのライブには、パラシュートのような安全措置などを必要としない、独自のライブスタイルがあります。2015年には、アーカンザスで行われたフェスで自らがライブの暴動を促し、青年福祉を侵害したとの判断で逮捕されたこともあるほど、暴君で有名です。

Ain't by the book, yeah, this how it look, yeah'Bout a check, yeah, (Check) just check the foots, yeahPass this to my daughter, I'ma show her what it took (Yeah)Baby mama cover Forbes, got these other bitches shookYeah

【意訳】
型になんかはまらない、イェー、これが俺の着こなし方
ナイキのロゴ、イェー、(チェック)足元をチェック、イェー
俺の娘に教えるんだ、この成功を得るまでの努力を(イェー)
ベイビーママはフォーブスの表紙を飾って、他のビッチたちを驚かせたんだ
イェー

*"by the book"は"follow suit"と同様に、規則に従わないとう意味です。トラヴィスはロックやパンク要素とトラップ音楽を融合させた、新しいスタイルを確立させました。音楽のみならず、それをファッションにも投影させて、従来のオーバーサイズなラッパーの着こなしを覆しました。

*そして彼は自分の生き様と成功を、これから成長していく娘ストーミーにも継承しようとしています。

*ベイビーママ(籍を入れずに子供を出産し育児をする母親)は言うまでもなくカイリーの事ですね。カーダシアン一家としての特権を駆使しながらも、自身のコスメティックブランドを繁盛をさせた彼女は今年、ビジネス雑誌『Forbes』の表紙を飾りました。

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