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フリマ取引:購入確定後の購入者都合のキャンセルへの対応

購入手続き後にキャンセル?!

最近Xでバズっているつぶやきがありましたが、購入者が購入確定後にキャンセルしたい、という事例はフリマをやっていると何件かありました。

安易に一方的にキャンセルを要求する迷惑な購入者は、「購入手続きで支払ったお金は、取引自体が完了しないと、どうせ戻ってくる」と鷹を括っているのかもしれません。

また、フリマ事務局は、購入者からキャンセルを受けて、出品者の判断を求めてくると思いますが、変に揉めると当事者間で解決してください、となってしまうかもしれません。

このよいな迷惑な購入者にはどのように対応したらよいのでしょうか?
事務局と正しく会話をするためにはどのようにすればよいのでしょうか?
今回は、この事例を題材に記事を書いてみました。

利用規約と売買契約

例えば、ラクマの利用規約メルカリ利用規約では、売買契約について、以下の規定があり、民法上、売買契約は売主(出品者)と買主(購入者)が契約内容に合意した時点で成立し、その後は一方的に契約を取り消すことはできません。

第9条(取引)

第1項 第1条第2項に定めるとおり、商品の売買契約は、出品者と購入者との間に成立するものとし、売買契約の成立のタイミングは購入者が購入手続を完了した時点とします。

ラクマ利用規約

第 11 条 支払及び取引の実行
1. 売買契約の成立
購入者が出品された特定の商品の購入完了手続をした時をもって当該商品の売買契約が成立するものとします。出品者及び購入者は、売買契約に基づき発生した権利義務を第三者に譲渡、担保提供その他の処分することはできないものとします。

メルカリ利用規約

ですので、購入手続きが完了した時点で、購入者が一方的に「キャンセルしたい」と言っても、「キャンセルできない」というのが原則です。

出品者が認めてくれれば、契約を解除(合意解約)することが可能ですので、もし万一、購入者側に何らかの事情があってキャンセルしなければならないことがある場合は、出品者に真摯に向き合って、キャンセルをお願いするのがよいでしょう。

今回の事例は、購入者は売買契約を無視した一方的な要求をしており、購入者は要求をのむ必要はありません。

キャンセル手続き〜メルカリとラクマの違い

上記のように、フリマあっても、売買契約は出品者と購入者の当事者間で成立するので、取引キャンセル(売買契約の解除)は、双方の合意を必要としています。購入者からリクエストがあっても出品者がOKと言わなければ、キャンセルとはなりません。なので、フリマのシステムでは、必ず合意を確認した上でないと、事務局は取引キャンセル手続きを進めません。

今回の事例のように、出品者がキャンセルを要求して折れないなど、双方で合意が得られない場合は、トラブルになってしまうのですが、メルカリのシステムでは、購入者から一方的に取引キャンセルをリクエストすることができます。

さらに、リクエストが却下されてもアプリから何度もキャンセルのリクエストができてしまう、キャンセルを24時間以内に拒否しないと、自動的にキャンセルされる、というフリマシステムの仕組みも、出品者泣かせといえるかもしれません。

一方、ラクマのシステムは、出品者からしか取引キャンセルができないため、購入者は出品者に連絡をしてキャンセル手続きをしてもらう必要があります。出品者にとっては、ラクマのシステムの方が、悪意ある出品者からのトラブル等は少なくてすむでしょう。

どのように対応すれば良いか?

今回の事例は、最初に購入者から「自己都合の理由でキャンセルをしたい」というメッセージがありました。これは出品者にとっては、重要な証拠(スクショなどを撮っておく)となります。
なぜなら、メルカリでは、自己都合を理由にした購入手続き後のキャンセルは「迷惑行為」として取り決められているからです。

購入者からの取引キャンセルのリクエストが、仮にどのような嘘の理由付き(メルカリでは理由付きでリクエストしなければならない)でリクエストをしたとしても、出品者はこのメッセージの証拠を持って、事務局と相談の対応することで、正しい主張ができるようになります。

また、この事例では、リクエストが何度も却下されても購入者はキャンセルのリクエストを繰り返していますので、この購入者がこれ以上リクエストできないよう、何らか対処をお願いするのがよいでしょう。

メルカリは、迷惑な出品者が多いなどの理由から、このようなシステムの仕様になったのでしょうか?

本来は、出品者の出品物があって、それが手数料というフリマビジネスの収入源になるわけですから、正当な出品者が商売をしやすくする必要があると思うのですが。。。すごく不思議ですね。

とにかく、相手からの攻撃(?)に対して受け身で向かうのではなく、自分から問題を解決するためのアクション(迷惑な購入者に関する事務局への相談)を起こすのがよいと思われます。

以前に、迷惑な購入者にあった際の話を記事にしましたが、

  • 事務局と冷静に向き合うこと(被害者ぶらない、被害主張をしない)

  • 主張したいことを客観的な事実を通して整理して伝えること

  • これまでの取引できちんと対応してきていること

この3点は事務局の対応を良い方向に導くためには重要なポイントとなりますので、通常の取引での対応も含めて、日頃から気を付けておくとよいでしょう。

最後に

この記事では、フリマで購入者が一方的にキャンセルしてきた場合に何を気をつければよいか、について触れました。

また、メルカリとラクマのシステムの違いについても、以下の通り、触れました。
出品者目線では、メルカリよりもラクマをお勧めしたいところです。

メルカリ

  • 購入手続き確定後も、購入者から取引キャンセルをリクエストすることができる

  • 取引キャンセルのリクエストが事務局で一度却下されても、何度もリクエストができてしまう?!

  • 購入者からの取引キャンセルのリクエストに対して、出品者が24時間以内に拒否しないと、システムで自動的に取引がキャンセルとなる

ラクマ

  • 購入手続き確定後は、取引キャンセルは出品者だけできる(購入者は出品者へメッセージで依頼)

  • 取引のキャンセルは事務局でキャンセル処理をしないと成立しない(勝手にシステムで自動的に取引キャンセルされない)

フリマアプリでの無用なトラブルはなるべく避けてよい出品者、よい購入者といつも取引ができるようにしたいですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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