自由意志
「だから、コペル君、繰り返していうけれど、君自身が心から感じたことや、しみじみと心を動かされたことを、くれぐれも大切にしなくてはいけない。それを忘れないようにして、その意味をよく考えてゆくようにしたまえ。」
立派な人、偉い人、お金持ちになったとしても、自分の心のずっと奥からやってくるものを大切にしていなかったらきちんと生きることができない。
“具体的には人間の行為は多かれ少なかれ外部からの刺激に対する反応(変状)として現れる。この反応が、その人間の本質をより強く表現することが「自由」に接近することだとされる。ここで述べられている「本質」の概念がまた抽象的で分かりづらいのだが、ここではそれぞれの個体ごとに(一人ひとり異なって)存在する外部からの刺激に反応する「力」のことだと述べられている。そして”
意志は存在せず、後付けの錯覚なのかもしれない。外界からの刺激に身体が無意識に反応したことを脳自身が把握して、次の動きにつなげていくために自己生成された仮想刺激の連なりが意志なのかもしれない。
どっちにしろ、外界からの刺激に素直に阻害なく反応できている状態でいられることが、自由意志に基づいていま自分は活動していると感じられることなのだろう。
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