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2台のバイクをもつということ。


24歳で二輪免許を取って、26歳で大型にステップアップしてから長く乗っていた初期型、99年式YZF-R1(YAMAHA)。経年劣化による不具合の多発と妊娠時期が重なって、なしくずしにバイクを降りたのが2009年のことでした。(その後長く不動状態で、実際に廃車したのは2014年)

出産後、またバイクに乗りたいと考えたのが2016年。
当時子どもは5歳で、タンデムありきで考えていたため、復帰の際は無理なくタンデムできる車格を優先して車両を選び、結果白羽の矢を立てたのがミドルクラスのストリートタイプ、MT-07。ポジションが楽でタンデムに不安がなく、そこそこよく走って燃費もよく、後付けパーツで積載性も良好。今の自分にはベストなチョイスだと納得していました。
思い返すと、この時期、バイクは自分にとって趣味であると同時に、家庭や育児と両立するのがマスト、という存在だったのだと思います。

ところが、子どもがさらに育って自分の世界/子どもの世界が確立してくると、どこでもここでも常時子どもと一緒に動き回るわけではなくなってくる。ありがたいことにここ数年、二輪メディアでのお仕事が軌道に乗っていることもあり、バイクに対する素直な欲求が、以前よりも大きくなりました。

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そして、急速に膨らんだ気持ちが「もう一度R1に乗りたいなあ」。
既に発売から20年以上が経過した歴とした旧車ですが、偶然にもTwitterで初期型を中心としたキャブ車R1を愛好する方と知り合い、その仲介で状態のよい車体を所有するオーナーさんから譲渡を受けるチャンスが巡ってきました。
もう一度あのバイクに乗りたいなあ、と最初に思ってから数ヶ月。
購入に関しては、短い期間ですがそれなりに悩みました。
気心知れて苦言も辞さない友人に相談し、メリット/デメリットを検討した上で、最終的に購入を決断しました。

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車両を引き上げ、自分の手で登録して半月。
思い入れの深い車体に再び乗ることができて、とても幸せです。

けれども、悲しいかな年齢なりに動体視力も筋肉も落ちているし、若い頃みたいに、コレ1台で何もかもやるのは無理があるな、という実感があります。思い入れの深い車体に再び乗れた!と、素直に喜べるのは、もう1台楽に乗れて何にでも使えるMT-07という担保があるから。

大型二輪を2台持ちってすごく贅沢なことだと思っていたけれど、まったくタイプの異なる2台持ちだからこそ見える世界、2台それぞれで楽しむスタイルがあることに、初めて気づいた気がしています。

なるほど、車両複数所有の妙というのは、こういうところにあるのですね。

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